#3
■Beijo Partido
■作詞作曲:Toninho Horta
青春時代の苦い失恋の体験をもとに作詞しました。まだ少年だった僕と、もう亡くなってしまった作曲家だったいとこのルシオ・タデウと一緒に夜行バスにのってベロオリゾンチからリオへ移動したときでした。当時買った英国製のカストナーのピアノが家にあって、アパートに着くなり、頭の中にあったメロディーを弾いて、40分ほどの時間で作詞をしました。その曲は長い年月を経て、ボサノヴァのハーモニーとの分水界のような位置づけをされ、世界中の多くのアーティストによってカバーされました。
#2
■Aqui Ó
■作詞作曲:Fernando Brant, Toninho Horta
フェルナンド・ブラントとの初めての共作で、ミルトンの 「Beco do Mota」「 Pai Grande」が入った1969年のLP(『Milton Nascimento - 1969』)におさめられました。僕はギターを演奏し、「Na varanda encontro o meu amor(バルコニーで僕の愛する人に会う)」とパーカッションのパウリーニョ・ブラーガとナナ・ヴァスコンセロス(もしくはホベルチーニョ・シルヴァだったか)とソルフェージュしました。「Aqui Ó」というのは、父がベロオリゾンチでやっていた小さな商店の名前で、その後「Espaço Cultural e Bar(文化スペース兼バー)」になった場所です。2011年から僕がやっているベロ・オリゾンチのインストゥルメンタル音楽を救出する活動の名前「Jazz Aqui Ó」にしました。
#1
■Aquelas Coisas Todas
■作詞作曲:Toninho Horta
ルイス・アルベルト・サルトリ監督の、歴史的な街に生きる人物を主人公としたドキュメンタリー『Dona Olímpia de Ouro Preto』のために書いた曲です。1970年にオウロ・プレットの坂道などにインスピレーションを得て、「Dona Olímpia」、 「Serenade」、 「Igreja do Pilar」、「Aquelas Coisas Todas」の4曲を書きました。このインストゥルメンタル曲は、1970年代の終わりに、カリフォルニアのグルポ・ヴェラスやノーマン・コナーズ&スターシップ・オーケストラなどのグループがカバーされています。