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ルシア塩満 インタビュー


Q:あなたはなぜ南米の音楽に惹かれ始めましたか?

A:小中学生の頃過ごしたパラグアイでは、ラジオから流れる音楽、ことにその当時流行っていたポップスを聴くこと、歌うことだけが唯一の楽しみでした。
初めて聴いた音楽にはそれまで聴いてきた日本の音楽にはない新鮮さがあって惹きこまれました。
帰国してからも大事な受験を控えたときでも、NHKラジオから流れてくるスペイン語圏のいろいろなジャンルの音楽を聴いて、そのメロディーや歌詞を覚えるのがとても楽しい時間だったことを憶えています。

Q:あなたが今感じている南米の音楽の魅力とは何ですか?

A:リズムやメロディー、歌詞が国によってとてもバラエティー豊かなことです。
行ったことがある国の音楽であればその空気感が思い出されるし、行ったことがない国でも音楽を聴くとその国の一端を感じ取れるような気がします。
目を閉じて聴いていると色彩や景色まで感じることができる音楽。そんな点に魅力を感じます。

Q:今回、どんな演奏をしたいですか?

A:「ラテン」「フォルクローレ」が一昔前の音楽だと思われていますが、基礎になるものは色褪せることなく新しさも感じさせるものだと思っています。
古いものを 大切にしながら常に新しい試みにチャレンジし、多くの人たちに愛される演奏をし続けたいと思っています。

Q:影響を受けた南米の音楽家がいれば教えてください。

今、共感している南米の音楽家がいれば教えてください。
A:あまりにも多すぎて…。パラグアイの伝統派といわれた偉大なアルパ奏者たち、クリスティーノ・バエス・モンヘス、ルイス・ボルドン、エンリケ・サマニエゴから直接指導をしていただいたり、貴重なお話を伺ったりしたことは、私の音楽生活の中で最大の財産だと思っています。
パラグアイのほかではアルゼンチンの大巨匠アタウアルパ・ユパンキやメルセデス・ソーサ、ダニエル・トロの世界も大好きです。
今共感している南米の音楽家はアルパ奏者に限って言えばイスマエル・レデスマ、エドマール・カスタネーダなどアルパに新風を吹き込んでいる人たちです。新たな可能性を求めながらアルパ・ファンの底辺を広げている姿勢には共感しています。