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元サンタナ・メンバー、現ホームレス・・・

2013年12月25日 水曜日

サンタナといえば、この日本にも来日しているラテンロックのビックネームだ。もちろんリーダーのカルロス・サンタナを始め、メンバーは、間違いなく成功したミュージシャンばかり・・・というわけでもなかったようだ。
マーカス・マローン、または「ザ・マグニフィセント」というニックネームで知られた彼は、1969年の大ブレイクを向かえる直前まで、サンタナのメンバーとして活躍していた。サンタナは、ラテン・ロックでもちろん有名なのだが、そこへザ・マグニフィセントのアフリカンなリズムが入ったことが、サンタナの音楽をさらにスペシャルなものにしたことは間違いなかった。しかしそのブレイク直前に、真ローンはサン・クエンティン州立刑務所に送られることになり、その後サンタナに戻ることはできなかった。
それから数十年の月日が流れた。ある日、サンフランシスコのテレビ番組のリポーターが偶然マーカスをオークランドの路上で発見した。その時、彼はホームレスになっていた。その後、そのニュースを見たカルロス・サンタナは、当然だと感じたという。そこでは語られていないが、マーカスが収監された理由はなんと殺人だったのだ。当時、自らのグループを何とか売り出すため、必死の努力をしていたであろうところに、メンバーが殺人を起こしたりしたら、どんな気持ちになるのか想像に難くない。
しかし年月は経ち、大成功を収めてから、その下メンバーの窮状を見たらあわずにはいられなかった。番組のリポーターと共にマーカスの元を訪れたサンタナは、一瞬で昔の”仲間”に戻ったのだ。サンタナはそこで、ただ再会しておしまいということにはならない。彼は、まずホームレスをやめられるよう新しい洋服を買い、アパートを用意すると語った。その上で、マーカスを含むオリジナルメンバーでのレコーディングを計画。さらに彼のために曲まで書いたというのだ。来年にはきっとサンタナのオリジナルメンバー音源が皆さんにも届けられるだろう。今から楽しみだ。

アルビータ、生前のセリア・クルースとの曲について語る

2013年9月3日 火曜日

 キューバ出身、マイアミ在住の歌手アルビータがこの度今月2日にメキシコにてCD化されたアルバム『Una mujer que canta(歌う女性)』に、サルサの女王・故セリア・クルースとの録音「Descarga」が含まれている。

 この曲はセリアが亡くなる前年、ドキュメンタリー映画『La Cuba mía』(2002)の撮影期間に、二人でインプロで歌っていたときに生まれた曲だという。

 メキシコシティで開かれたアルバム発表の記者会見でアルビータが語ったところによれば、一緒にいたフアニート・マルケスがギターを弾き始めたのでセリアとアルビータはすぐに即興で歌い始めた。偶然にできあがった奇跡の歌だという。

 さらに、アルビータ本人はその録音データが存在していることすら知らなかったが、前述の映画のプロデューサーの好意でその録音データを入手することができ、自身のアルバムに収録することができたという。

 アルビータとセリア・クルースが出会ったのはコロンビア・ツアー中だったという。「セリアと仲良くなることができ、音楽についても教えてもらえた私はラッキーだったわ」とアルビータ。

 本作は既にデジタル盤が今年5月に発表されている。iTunesなどのデジタルストアで視聴・購入ができる。Sa

 

オスカル・デ・レオン「左目の視力喪失はなんの影響も及ぼしていない」と新作録音に海外公演も

2013年8月30日 金曜日

 今年4月、家の高いところにあった箱を降ろそうとした際、箱の蓋が落下し左目を手術するという事態にあったマイアミ在住ベネズエラ出身のサルサ・スター、オスカル・デ・レオン。入院中、左目の視力を失うか失わぬかという時でさえもTwitterで、悲劇に屈しない前向きな姿勢を見せ多くのファンを絶えず励まし続けてきた。結果的に左目の視力は残らなかったが、サルサの獅子の異名を持つオスカル・デ・レオンはくじけなかった。

 

 事故から4ヶ月、早くもオスカル・デ・レオンは新アルバムを録音中だと発表。英語とスペイン語の二カ国語アルバムになる模様だ。本人によればできるだけ早く発売できるようにプロジェクトを進行中とのこと。

「左目の視力喪失はプライベートにも音楽活動にも何の影響も及ぼしていない。既に2ヶ月前からコロンビアやベネズエラ、米国内でもコンサートを行っている。私は歩き続け、愛を届け続けるよ。何の恐怖心も抱いていないし指をちょっと切ってしまったくらいに捉えているよ」と笑顔で前向きな心境を語った。

 

 やはり、「サルサの獅子」デ・レオンの名にふさわしい本当に強いミュージシャンだ。Sa

 

ニューヨークに新タンゴスポット「タンゴ・ハウス」が誕生!

2013年6月6日 木曜日

 ニューヨークの繁華街にタンゴ・ショーを展開する「タンゴ・ハウス」が先月30日にオープンした。ニューヨークのタンゴ・スポットといえば「フォーエバー・タンゴ」が有名だが、それに次ぐ新たなタンゴの発信源となりそうだ。

 場所はニューヨーク市マンハッタン地区の、かつてアストル・ピアソラがニューヨークに移住していた際に住んでいた家から1ブロックの住所だという。「アルゼンチン文化で最も重要な“ワイン”と“タンゴ”の二つを観客に提供するのが目的」と語るのは、ブエノスアイレスの高級タンゴ・ハウス「エスキーナ・カルロス・ガルデル」も経営するオーナー、フアン・ファブリ氏。建物は1830年に建てられた歴史的建造物で、1920年代頃にはキャバレーとして機能していたそうだ。1階はアルゼンチン料理を提供するレストランになっており、お客は1階で料理を堪能したあと階段で地階へ。地階にはアルゼンチンワインが常備されたワインバーと、毎晩タンゴ・ショーが開催されるコンサート・スペースが広がる。まさにブエノスアイレスのタンゴ・ハウスをそのまま輸入したような本格派タンゴ・ハウスだ。

 出演するダンサーは、ホルヘ・トーレス&マリア・ブランコ(2012年タンゴダンス世界選手権アジア大会の審査員として来日)をはじめとする5組のカップル。ショーの演出は女性タンゴ・ダンサーとしても知られるドローレス・デ・アモが手がける。また、演奏には女性バンドネオン奏者アシェレン・パイス・ネグリン、ピアノのフアン・マヌエル・フェルナンデス、コントラバス奏者パブロ・アスラン、バイオリン奏者セルヒオ・レジェスのアルゼンチン人で集められたスペシャル・クアルテートと、長年ニューヨークで活動する歌手プルポ・ペレイラが華を添える。

「タンゴ・ハウス」の営業は月曜日から金曜日(20時/21時半の2回公演)、土曜日(14時/20時/21時半の3回公演)、日曜日(14時/20時の2回公演)。ブエノスアイレスは遠くて行けないという方は、ニューヨークでタンゴを楽しむのありかも?tae

「タンゴ・ハウス」のHPは、http://tangohouse.net/

サルサ・シンガーのヒルベルト・サンタ・ロサがタンゴ・デビュー!?

2013年6月5日 水曜日

プエルトリコ出身のサルサ歌手ヒルベルト・サンタ・ロサがなんと、7月にニューヨーク・ブロードウェイにてタンゴの有名ダンサーらが集結するステージ『フォーエバー・タンゴ』にゲスト出演する。

ヒルベルト・サンタ・ロサ本人は「未だ信じられないがとても嬉しく思っている」とインタビューに応じた。『フォーエバー・タンゴ』からオファーを受けたのは今から約一ヶ月前。5月下旬より、メンバーとのリハーサルが始まった模様だが、サンタ・ロサは『フォーエバー・タンゴ』は有名だから存在は知っているけれど、実際には観たことがないという。

ヒルベルト・サンタ・ロサの出演は7月9日から28日の期間限定だ。
一体どんなステージになるのだろうか。Sa

7月9日スタートの『フォーエバー・タンゴ』プロモーション・ビデオ

モンスター社からラティーノ向けヘッドホン?!

2013年4月12日 金曜日

米国のアーティスト、 ドクター・ドレー(2011年に契約を解消)やレディ・ガガによるモデルが既に世界中で人気を博し一躍有名になったモンスター社のヘッドホンに、この度どうやらラティーノ向けのモデルが新たに加わるようだ。
売れっ子プロデューサーであり、グロリア・エステファンの夫、エミリオ・エステファンによるデザインで、ラテン音楽を聴くのに最適な仕様のヘッドホンとなると言われている。
米国では今月14日に発売となる。

「ラテン音楽用のヘッドホンなんて史上初だ」と語るエミリオ・エステファンは、ヘッドホンの見た目や形状のデザインから、サウンドのデザインまでを手がけたという。特に、ラテン音楽の特徴とも言えるパーカッションの音色の聴こえ方などに拘った模様。
また、商品の命名もエミリオ・エステファンによるもので、70年代後半に彼自身が結成し「コンガ」のヒットで知られるグループ、マイアミ・サウンド・マシーンからとって「サウンド・マシーン」と名付けられた。

またモンスター社のノエル・リー社長もこの商品の質には自信がある模様。そしてエミリオ・エステファンの音楽的センスをラティーノたちが信頼していることから、ヒット商品となることを期待しているという。

このヘッドホンは果たしてラティーノたち、そして世界中のラテン音楽ファンの心を掴むだろうか。試してみたい一品だ。Sa

Miami Sound Machine/Conga

Miami Sound Machine – Conga from TruTuLuv TV on Vimeo.

スパイク・リー監督によるカーニヴァルのドキュメンタリー『Go, Brazil go』は2014カンヌにて公開?

2013年2月12日 火曜日

 昨年よりブラジルのブラジリア、リオデジャネイロ、サンパウロなどにてジルマ大統領やルーラ前大統領へのインタビューを行うなど、着々と活動を行っているというアメリカの映画監督、スパイク・リー監督がサルバドールのカーニヴァルにてドキュメンタリー映画『Go, Brazil go』を撮影した。そして早くも本作は2014年ブラジル・ワールドカップ前にカンヌ映画祭にて公開されるのではないかと噂されている。

本作ではネイマール、カエターノ・ヴェローゾ、マリーザ・モンチ、クリオロ、やトン・ゼーら著名人へのインタビューを既に収録済みだという。また、地元メディアによればこれからイヴェッチ・サンガーロへのインタビューも控えているそう。

そのような大御所に加え、やはりスパイク・リー監督、アフロ・ブラジルの宗教カンドンブレについても触れる予定だそうで、ステラ・デ・オクソシ、カルリーニョス・ブラウン、ダニエラ・メルクリなどにもインタビューを行うとのこと。

この他にも、スパイク・リー監督はブラジル滞在中にドキュメンタリー映画を数本撮影する予定だそう。今後も見逃せない。Sa

マリア・ベロ 親善大使に任命

2012年10月24日 水曜日

 ハイチ共和国のミシェル・マテリ大統領は火曜日、「コヨーテ・アグリー」やア・ヒストリー・オブ・バイオレンス」などに出演する女優、マリア・ベロの女性擁護活動に敬意を示し、親善大使に任命した。

 大統領府でスペシャル・セレモニーが行われ、ベロさんは多くの報道関係者を前に2010年に発生した大地震後の避難キャンプで女性たちのおかれている状況を話した。その上で「私はこうして皆さんの声を聞き、それを世界に伝えられる立場に入れてとても幸せです」と話した。

 ベロさんは、今後ハリウッドを代表する有名人、ショーン・ペン、ワイクリフ・ジーン、ペトラ・ネムコヴァなどにも参加してもらいながら、巨大地震からの復興を支援していくという。地震からの復興は長い時間がかかるが、こうした風化させない運動が大切になってくる。(d)

グアテマラ出身ガビー・モレーノ、初のスペイン語アルバムを発売!

2012年9月1日 土曜日

グアテマラ出身、米国在住で話題の女性シンガーソングライター、ガビー・モレーノが初めてスペイン語曲を収録したアルバムを発売することが明らかになった。

アルバムタイトルは『Postales(絵はがき)』で、50年代、60年代など古い時代の音楽からの影響を受けた、ヴィンテージ感溢れた内容になる予定だとガビー・モレーノ自身が語っている。

本作は米国で9月4日発売の予定。ロサンゼルス市内のザ・コロネ・シアターにて発売記念ライヴが行われる模様だ。

シングルとして既にウェブで発売されている「Ave que emigra(やってきた渡り鳥)」は、自身が音楽という夢を胸に移住してきたストーリーを歌ったものだという。「多くの人が同じ境遇で生きているので、ルーツとして聴いてもらえると思う」と彼女は語る。

Gaby Moreno – Ave que emigra


ガビー・モレーノは、初めてのステージが9歳の頃だったそうだが、20歳でワーナー・ミュージックとの契約のもと、母国グアテマラより米国に渡った。そこで奨学金を得て音楽の基礎やギター、ボーカルレッスンをハリウッド音楽学校にてしっかり受けることができたのだそうだ。彼女によると初ステージの頃から既に、これが自分のやりたいことだと感じていたのだそう。

これまでに英語曲のアルバムを3枚(2008年『Still the Unknown』、2010年『A Good Old Christmas Time』、2011年『Ilustrated Songs』)出してきた彼女が今回新たに発売するアルバム『Poetales』はスペイン語曲12曲を収録、うち10曲を自身で作曲しているが、グアテマラの歌手リカルド・アルホーナの曲「Metamorfosis」も収録しているという。

ちなみに彼女はリカルド・アルホーナに招かれ、彼の2011年発売のアルバム『Independiente』の収録曲「Fuiete tú(君は去ってしまった)」で共演を果たし、一躍有名になった。

Ricardo Arjona – Fuiste tú feat. Gaby Moreno


クアルテートを引き連れ米国、カナダ、ヨーロッパをまわるツアーが既に決定している。
世界に羽ばたくアーティストとなった彼女だが、ロサンゼルスの自宅では「フリホーレス(豆)と熱々のトルティージャ、グアテマラではチュチートと呼ばれるタマーレス(肉入りちまき)とハマイカのジュース(ハイビスカスの赤いジュース)を作って食べる普通のグアテマラ人」だそう。そんなところが彼女の魅力の一つかもしれない。Sa

ルベン・ブラデスの所蔵マンガ、一部がオークションに

2012年7月24日 火曜日

 パナマ出身のサルサシンガーで政治家でもあるルベン・ブラデスが、これまで収集してきた自身のマンガをこの期に手放そうとしていることが明らかになった。

 ただ一アーティストがマンガを売るというだけの話ならなんのことはないのだが、彼の場合はマンガの大収集家。マンガ界では一大事なのだ。

 パナマに住んでいた少年時代からマンガを購入しはじめ、18歳になった頃に彼が少しマンガ以外のことに熱中していると、彼の母親がいくらかそれを捨ててしまった。この頃から「ペドロ・ナバハ」などのヒット曲を生み出した。ニューヨークに移り住んだ26歳頃から、ニューヨークのある店に入りまたマンガ熱が再熱、合計30年以上マンガを買い集め続けた。

 ルベン・ブラデスは他のことに取り組みたいため少しずつ所蔵マンガを売るとし、ComicConnect.comというインターネットのオークションサイトへ出品しているが、サイト責任者はこれほどのお宝品がそろうのはかなり珍しいことだとコメントしている。

 ルベン・ブラデスの出品しているマンガはお宝品を含む、バットマンやスパイダーマンシリーズで、来月13日まで入札可能だという。

 こんなビッグアーティストも取り憑かれるアメコミの魔力に驚くばかり。Sa  

Ruben Blades & Seis Del Solar – Pedro Navaja