‘ホンジュラス’ タグのついている投稿

リモン市が消滅の可能性

2010年7月28日 水曜日

ホンジュラス北東部に位置するリモン市は643,4 km²の面積を持ち、8.627人が豊かな自然の中で暮らしている。そのリモン市が、今消滅の危機を迎えている。

市長グレン・アビラによると、原因の一つは海面の上昇によるもので、水面は毎日上昇しており、今までも多くの住居を飲み込んできたという。さらに大河アグアン川の支流であり市を流れるリモン川は、近年水量が増加し岸壁を浸食しているという。さらに予算の無さも悩みの種だ。市の予算は事態を把握するための調査費のみで無くなってしまい、岸壁の建設などには首が回らない。

だが、最も憂慮すべき事態は人々の無関心さなのかもしれない。リモン市が属するコロン県のホセル・パデージャ知事が同市を滞在した時に、事態の深刻さを目の当たりにして驚きを隠せなかったということから、海外はおろか、ホンジュラス国内でもあまり関心をもたれていないことが伺える。

最も知事はことの深刻さに気がついたようであり、何もしなければリモン市は本当に消滅してしまう旨を大統領に報告することを約束すると同時に、国会にもリモン市を援助するような議案が提出される予定だという。

同県はカリブ海沿岸に暮らす少数民族ガリフナ族が多く暮らすことでも有名だ。(i)

ホンジュラス元大統領の告訴一部取り下げられる

2010年7月24日 土曜日

 ホンジュラスの元大統領で一時国外追放されていたマヌエル・セラヤ氏に対してかけられrていた容疑のうち、2件については告訴を取り下げると発表された。

 ウンベルト・パラシオス判事はセラヤ氏がクーデターによって追放されたことに関する一連の事件に対してホンジュラス議会が特赦を認めたことから、セラヤ氏に対しても告訴を取り下げることとなったという。今回取り下げられた告訴の内容には、セラヤ氏が大統領職に就いていた際に、月100万米ドルという法外な金額で州営電気会社へビルを貸与していた件も含まれている。

 現在2件については取り下げられたものの、いまだに詐欺罪、横領罪、そして公文書偽造罪などについては取り下げられていない。(d)

コスタリカがホンジュラスの米州機構復帰を求める

2010年4月14日 水曜日

今年2月に行われた大統領選で当選し来月からコスタリカ初の女性大統領となるラウラ・チンチージャ前副大統領がホンジュラスの米州機構即時復帰を求める声明を発表した。ホンジュラスは昨年6月に起きた軍事クーデター後、米州機構からその資格を停止されている。

昨年11月に行われたホンジュラスの大統領選挙で選出されたポルフィリオ・ロボ大統領は月曜日にチンチージャ前副大統領と面会をしていた。ロボ大統領は就任後すぐにセラヤ元大統領を支持していたニカラグアとの関係を修復するための対話を始めている。米州機構は、ミチェレッティ暫定政権時にセラヤ元大統領の即時無条件復帰を求めていたが、暫定政権はこれを拒否。国際社会から孤立を深めることとなっていた。(d)

ホンジュラス:ロボ新政権が発足、セラヤはドミニカ共和国へ

2010年1月28日 木曜日

1月27日、ホンジュラスのテグシガルパで大統領就任式が行われ、元国会議長であるポルフィリオ“ペペ”ロボが大統領に就任し、政権がスタートした。

30ヶ国から代表/代理人が参加、3万5,000人が集まったが、参列した諸外国の元首は、ドミニカ共和国のフェルナンデス・レイナ、パナマのマルティネリ両大統領と、台湾の馬総統の3人だけであった。近隣の中南米諸国ではコロンビア、コスタリカとペルーがこの新政権を承認しているが、いずれも大統領は参列しなかったようだ。

ロボ大統領は、自らが所属する国民党だけでなく、11月29日の他の大統領選候補者も加えた統合政府樹立を言明している。昨年2009年6月28日に勃発したクーデターに関し、議会の承認を経て、セラヤ前大統領を含む全当事者への恩赦も行っている。しかしながらホンジュラスの最高裁では違憲や国家背信などでセラヤ有罪のまま、としており、一方で彼を逮捕しコスタリカに追放した軍部関係者に対しては無罪判決を26日に下した。

セラヤは家族と共に、128日を過ごしたテグシガルパのブラジル大使館からドミニカ共和国のサントドミンゴに移動。これには大統領就任式に参列後した前述のフェルナンデス・レイナ大統領が同行したそうだ。

出発の1時間前、セラヤの末娘である23歳のオルテンシアはメディアに対してこう語っている。

「国外でも闘いは続く」

大統領復職に向けて協力し、支持してくれる運動があるかぎり、闘いは続くと語った。なお、セラヤ一家は2週間から1月程度ドミニカ共和国に滞在し、その後はメキシコに住むことを公言している。

クーデター後の暫定政権を指揮したミチェレッティは健康上の都合で就任式には不参加。ロボ新政権はまず国内外でどれだけ早く、真の意味での承認を得ることが当面の課題となるだろう。F

ホンジュラス軍部に対して逮捕状を請求

2010年1月8日 金曜日

 ホンジュラスのルイス・アルベルト・ルビー検察官は水曜日、最高裁判所に統合参謀本部の6人すべてに対して、セラヤ元大統領を強制的に国外退去させたのは職権乱用だったとして逮捕状の請求を行った。この罪で起訴内容が認められれば、最高で懲役4年が課せられる可能性がある。

 国外追放されたホンジュラスのセラヤ元大統領は木曜日、軍の司令官に対する職権乱用で起訴することは6月28日に起きたクーデターでの罪をかわす狙いだと話した。セラヤ元大統領は軍の司令官がクーデターの際にとった行動は国家反逆罪、殺人そして人権侵害などのより重い罪で起訴されるべきで、今回の起訴内容はそれらの罪を軽くしてかわす以外のなにものでもないとしている。

 セラヤ元大統領の反対派は、セラヤ元大統領は憲法に違反した行動をとっており、大統領職を更迭するために逮捕したことに関しては議会と裁判所から合法的な支持を得ている行動だったとしている。しかしながら反対派もセラヤ元大統領を国外追放とした行動に関しては関しては、軍も違憲な行動だったことは認めている。

 現在のところ、最高裁判所は検察からの請求に答えていない。(d)

ホンジュラス軍部に対して逮捕状を請求

2010年1月8日 金曜日

 ホンジュラスのルイス・アルベルト・ルビー検察官は水曜日、最高裁判所に統合参謀本部の6人すべてに対して、セラヤ元大統領を強制的に国外退去させたのは職権乱用だったとして逮捕状の請求を行った。この罪で起訴内容が認められれば、最高で懲役4年が課せられる可能性がある。

 国外追放されたホンジュラスのセラヤ元大統領は木曜日、軍の司令官に対する職権乱用で起訴することは6月28日に起きたクーデターでの罪をかわす狙いだと話した。セラヤ元大統領は軍の司令官がクーデターの際にとった行動は国家反逆罪、殺人そして人権侵害などのより重い罪で起訴されるべきで、今回の起訴内容はそれらの罪を軽くしてかわす以外のなにものでもないとしている。

 セラヤ元大統領の反対派は、セラヤ元大統領は憲法に違反した行動をとっており、大統領職を更迭すために逮捕したことに関しては議会と裁判所から合法的な支持を得ている行動だったとしている。しかしながらセラヤ元大統領を国外等位法としたことに関しては、軍も憲法に違反した行動だったことは認めている。

 現在のところ、最高裁判所は検察からの請求に答えていない。(d)

ホンジュラスの大統領選でロボ氏が勝利!

2009年11月30日 月曜日

honsuraslobo1
 29日行われたホンジュラスの大統領選挙で、2005年にセラヤ大統領と闘って敗れていたポルフィリオ”ぺぺ”ロボ氏が、大差での勝利を濃厚にした。

 立候補していたのは、セラヤ氏の与党だった自由党のエルビン・サントス氏や、結成107年を誇る右翼政党国民党のポルフィリオ・ロボ氏ら6人。

 投票は、警官や軍兵士3万5千人が動員されて厳戒態勢の中で行われ、選挙監視団体によると投票率は60%を超えた模様。北部第2の都市で商工業の中心地、サンペドロ・スーラでは警官と反対派が衝突する事件も相次いだと報道された。

 ホンジュラスでは、6月28日にクーデターが発生、軍がセラヤ大統領をコスタリカへ移送、ミチェレティ「臨時大統領」による「暫定政府」が発足した。

 ノーベル平和賞の受賞者でもあるアリアス・コスタリカ大統領は、国際社会の支持を受けホンジュラス問題解決のため当事者間の仲介を行っていたが、協議は難航。10月7日以降、OASの仲介により両者代表による対話が継続されていた。

 10月30日、セラヤ大統領側と「暫定政府」側合意に到り、「テグシガルパ・サンホセ合意」に署名、発効した。同合意文書では、和解政府の設置、検証委員会及び真相究明委員会の結成、及び11月29日に実施される大統領選挙及び総選挙の正当性を認めることなどが合意されたが、セラヤ大統領の復職については、最高裁の見解を聴取した上で国会が判断すると規定されていた。

 しかし、大統領復帰のため、国会召集を要求するセラヤ氏側に対し、暫定政権側は国会召集を行わずに「国民統一和解政府」を発足させた。

 セラヤ氏復帰を求める「クーデター反対抵抗戦線」は、このままの形での選挙は意味がないとボイコットを呼びかけ、選挙の延期を求めていた。

 首都テグシガルパの自国大使館にセラヤ大統領など60人の籠城を受け入れているブラジルをはじめ、国連、米州機構など国際社会は軒並み選挙不承認の立場をとるが、調停を続けたコスタリカは選挙承認、USAのオバマ大統領は、合意以降は選挙を積極的に承認する立場をとってヨーロッパや中南米諸国の批判を浴びている。

 テグシガルパの出口調査では、ラジオRHNが国民党ロボ氏55.4%、自由党エルビン・サントス氏39%、TV11チャンネルが53%対37%、TV10チャンネルが51.4%対37%と圧倒的なロボ氏の優勢を伝えている。

 ロボ氏は一応1月27日に就任する予定だが、そう簡単には事が進まなそうだ。ポルフィリオ・ロボ氏は61才。中米を代表する穀物生産商。フロリダの大学で経営学を学び、当時ソ連のルムンバ大学で政治科学も学んだ。H

セラヤ、ミチェレッティ両氏が米州機構監督の下、対話へ

2009年10月8日 木曜日

zelaya_micheletti091008.jpg

ホンジュラス暫定政権と6月28日のクーデターで国を追われたマヌエル・セラヤ大統領代表団との、現状の政治危機から脱するための対話が、米州機構が監督する中、7日水曜日に軍隊が包囲する物々しい雰囲気の中始まった。

米州機構のホセ・マヌエル・インスルサ事務局長が代表を務める米州機構の代表団は、対立する両者の対話への道へ乗りだした。

会談は、コスタリカ大統領オスカル・アリアスが調停役として提唱した、サン・ホセ協定に基づいて行われる。サン・ホセ協定は、セラヤ大統領の復帰を大前提に定めている。

インスルサ事務局長と米州機構代表団、ホンジュラス暫定政権代表ロベルト・ミチェレッティ、そしてセラヤ大統領は、セラヤが9月21日に秘密裏に帰国してから身を寄せているブラジル大使館にて、会談する。

代表団は、対立する両者が合意に達し、11月29日に予定されている総選挙は、自由かつ公正、国際社会からの承認が得られるようなものにしたい見通しだ。

ブラジル大使館から、セラヤは会談の様子をラジオやインターネットを通じて発表。「楽天的にはなれないが、クーデター政権がどのような説明をするのか見届けたい」と、約60名で構成されるセラヤ大統領代表団のうちの一人、アンドレス・タマヨ司祭はAFP通信にこう述べた。

セラヤ大統領は、水曜日に「権力の座にいる期間を延ばそうとしている暫定政権側の術策に対して、われわれは確固とした態度と硬い意志を持って望む」 と会談に対してコメントした。

対するミチェレッティは会談の開催を知らされた火曜日、「現政権側への尊重と恩赦」という「2つの決定的なテーマ」に関して話し合うとコメントした。しかし、一番重要なセラヤ大統領復帰に関してはコメントしなかった。

首都テグシガルパの、ある34歳のタクシー運転手は、「もう、いいかげん解決に向かって欲しい。われわれはうんざりしている」とコメントした。大勢の市井の人々の正直な感想だろう。m

写真:対話へ?セラヤ大統領とミチェレッティ暫定政権代表

セラヤ、ミチェレッティ両氏が米州機構監督の下、対話へ

2009年10月8日 木曜日

zelaya_micheletti091008.jpg

ホンジュラス暫定政権と6月28日のクーデターで国を追われたマヌエル・セラヤ大統領代表団との、現状の政治危機から脱するための対話が、米州機構が監督する中、7日水曜日に軍隊が包囲する物々しい雰囲気の中始まった。

米州機構のホセ・マヌエル・インスルサ事務局長が代表を務める米州機構の代表団は、対立する両者の対話への道へ乗りだした。

会談は、コスタリカ大統領オスカル・アリアスが調停役として提唱した、サン・ホセ協定に基づいて行われる。サン・ホセ協定は、セラヤ大統領の復帰を大前提に定めている。

インスルサ事務局長と米州機構代表団、ホンジュラス暫定政権代表ロベルト・ミチェレッティ、そしてセラヤ大統領は、セラヤが9月21日に秘密裏に帰国してから身を寄せているブラジル大使館にて、会談する。

代表団は、対立する両者が合意に達し、11月29日に予定されている総選挙は、自由かつ公正、国際社会からの承認が得られるようなものにしたい見通しだ。

ブラジル大使館から、セラヤは会談の様子をラジオやインターネットを通じて発表。「楽天的にはなれないが、クーデター政権がどのような説明をするのか見届けたい」と、約60名で構成されるセラヤ大統領代表団のうちの一人、アンドレス・タマヨ司祭はAFP通信にこう述べた。

セラヤ大統領は、水曜日に「権力の座にいる期間を延ばそうとしている暫定政権側の術策に対して、われわれは確固とした態度と硬い意志を持って望む」 と会談に対してコメントした。

対するミチェレッティは会談の開催を知らされた火曜日、「現政権側への尊重と恩赦」という「2つの決定的なテーマ」に関して話し合うとコメントした。しかし、一番重要なセラヤ大統領復帰に関してはコメントしなかった。

首都テグシガルパの、ある34歳のタクシー運転手は、「もう、いいかげん解決に向かって欲しい。われわれはうんざりしている」とコメントした。大勢の市井の人々の正直な感想だろう。m

写真:対話へ?セラヤ大統領とミチェレッティ暫定政権代表

セラヤ大統領がホンジュラス暫定政権に対する抵抗を呼びかけ

2009年9月30日 水曜日

090930tegusi.jpg
ホンジュラス暫定政権は29日(火)に、緊張状態の終焉は近かったが、6月に追放されたセラヤ大統領が“草の根の抵抗”を呼びかけたことで、自由な生活への厳しい制約が設けられるだろうという勧告を発表した。

また29日火曜日には、ホンジュラス軍総司令官ロメオ・バスケス将軍があらゆる方法を持って6月28日に起こったクーデターによる窮地を脱しようとしていると発表。
セラヤ追放の実質的な鍵を握っていると考えられているバスケス将軍は「我々はすべての人が望んでいる解決に向かって前進している」と述べた。

暫定政権は今月26日付で、45日間の時限法として、許可なく集会を開くことなどを禁じ、令状なしの逮捕や、「平和と秩序を乱す」とみなした報道機関を政府が閉鎖させることを認める旨の法令を発布したが、この法令は国際的な反発を招いている。またホンジュラス国内議員の中にも同法を巡って反発が見られ、新聞・テレビなどの報道機関やその事業主などの間にも、今回の措置はやりすぎだという意見が出ている。

国連事務総長・潘基文氏は火曜日にホンジュラス情勢について「非常に危惧している」と延べ、現在在ホンジュラスブラジル大使館に身を寄せているマヌエル・セラヤ大統領の身の安全を保証するよう呼びかけた。
潘事務総長は「今一度、セラヤ大統領の身の安全を保証するよう呼びかける」と、国連に援助を求める電話演説をセラヤ大統領が行った翌日に、ニューヨークで開かれた記者会見で述べた。

在ホンジュラス米国大使は、コスタリカのオスカル・アリアス大統領が提唱したサン・ホセ協定に基づきセラヤ大統領を復職させることが、ホンジュラスを現状から前進させる鍵だとコメントした。
「米国はサン・ホセ協定に基づく対話こそが、現状の解決と民主主義の奪回、そして国際的支援によって開催される平和的選挙実現への鍵だと考える」と地元ラジオ局HRNに訴える一方、「米国はどちらにも組みしない」、米国が支持するのは民主主義そのものだ、と念を押した。
米国は永住ビザや亡命ビザを除いたホンジュラス人への新たな査証発給を停止している。

出口の見えない長い緊張状態に、ホンジュラス国内の企業経営者らリーダーは、セラヤの帰還と多国籍軍の介入に抗議し、交通封鎖を行った。
経営者リーダーらが求めるプランは、ホンジュラスに秘密裏に再入国して以来ブラジル大使館に客品として8日間滞在しているセラヤ大統領が、裁判所に出向き裁きを受けることだと、この封鎖行動を指示したリーダーのアドルフォ・ファクセーはAFP通信に語った。
「(暫定政権の)ミチェレッティ大統領には、愛国的な行動を期待する。彼はこの後は、一人の議員として国政の場に戻るだろう。その際、彼には終身議員としてのポストが用意されている」と言い切った。

もう一方のセラヤ大統領は、ブラジル大使館で開かれた会見で「草の根の抵抗を、<……>封鎖された報道機関が再開されるように。」と呼びかけた。

セラヤ大統領を追放したミチェレッティ政権は、28日月曜に、ラジオ放送局“Globo(グロボ)”とテレビ局“Canal 36(36チャンネル)”を、反(暫定)政権的として、封鎖した。
さらに火曜29日には、数人の支持者や家族と共にブラジル大使館にいるセラヤ大統領の復帰を求めて約2,000人が集まったデモを妨害した。

ブラジル政府高官セルソ・アモリム氏は、ブラジル上院にセラヤ大統領の在テグシガルパ・ブラジル大使館逗留は、今まで実現できなかった対話への道を開くと申し立てた。
セラヤ大統領の大使館滞在については、「ブラジルは正しい行いをした」とアモリム高官は延べ、米国と国際社会の支援を期待するとした。m

写真:「対話を!」と書かれたプラカードをブラジル大使館を包囲する軍隊に掲げるセラヤ大統領支持者