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新開発スペイン製セラミック・ギター、産業に影響与えられるか

2013年7月9日 火曜日

スペイン・ラマンチャ地方の街、タラベラ・デ・ラ・レイナはカラフルなセラミックが特産品だ。
スペイン人歌手/ギタリストのルイス・マルティンがこの度、セラミック製のギターをタラベラ・デ・ラ・レイナにて制作し、先週完成品のギターが初公開された。
ルイス・マルティンはこの新開発セラミック・ギターが世界中から注目され、各国からの受注により、この街の新たな特産品となることを目指しているという。

ルイス・マルティンが職人の手を借り試行錯誤の末、一ヶ月で完成したという黄色と青色を使ったアスレホ(イベリア半島の陶器、アズレージョ)を施したセラミック製のギター、もうすでに日本やフィンランドから問い合わせを受けている模様。

「50年代、多くのボーカルグループは風呂場で録音を行っていた。それは風呂場での音の響きが良かったから。ということはセラミック製のギターも良い音がするに違いないと思ったんだ。セラミック製のフルートなど、他の楽器は既にセラミックで製造されているからね」と制作者のルイス・マルティンは語る。「タラベラ・デ・ラ・レイナの陶器は世界的にも有名だけれど今は国が不景気だから、やはり仕事が減っているんだ。この製品の評判が広まれば、この街の産業を助けられると思って」さらに、今低迷期にある音楽家たちにも新たな影響を及ぼすと考えたようだ。

ルイス・マルティンはエレキギターでロックを演奏することが多いギタリストだという。当初は彼のセラミック製のギター開発は無謀だと周りの誰もが考えていたようだ。

現在セラミック製ギターはブランド力のあるスポンサーを募っており、将来的に2,500ユーロくらいで売れるよう目指しているとのこと。
良質なギターで職人や音楽家の危機を是非救って欲しいものだ。Sa

ペネロペ・クルス、ミゲル・ボセのアルバムに参加

2012年4月10日 火曜日

スペイン人女優のペネロペ・クルスが同じくスペイン人で歌手のミゲル・ボセの新しいアルバムに参加することが、9日ワーナー・ミュージックの発表により明らかになった。
具体的なことはまだ明かされていないが、ミゲル・ボセとデュエットで参加することがわかっている。

アルバムタイトルは『Papitwo』で、今年9月に発売予定。2007年に発売された『Papito』ではアレハンドロ・サンスやシャキーラ等、スペイン語圏ポップ界のビックネームを多く招いた作品となった。
タイトルから察しその続作となるであろう『Papitwo』では人気歌手だけでなく人気女優まで迎えるに至ったようだ。

ミゲル・ボセは既に9月よりツアーも決定しており、ファンの間ではペネロペ・クルスのツアーへのゲスト参加の期待が高まっている。Sa

ミゲル・ボセ「Te amaré」

カルロス・サウラ監督最新作はピカソの『ゲルニカ』がテーマ

2012年3月30日 金曜日

『カルメン』『タンゴ』『フラメンコ』などを世に輩出してきた伝統芸術の映像表現の第一人者、スペインのカルロス・サウラ監督の次作は、スペインの近代画家パブロ・ピカソの代表作『ゲルニカ』の成り立ちを題材にした作品となるようだ。

主役パブロ・ピカソを演じるのはアントニオ・バンデラス。今回、アントニオ・バンデラス直々の希望により、助演女優に米国映画『恋におちたシェイクスピア』で主役を演じたグウィネス・パルトローの出演が決定。ピカソの愛人役ドラ・マールを演じる。写真家でもあったドラ・マールは、ピカソの作品のなかで肖像画としても登場し、ピカソの人生に大きな影響を及ぼしたとされる人物。

『33 días(33日間)』と題される本作のクランクインは今年の8〜9月の間に、ピカソの活動拠点であったパリとゲルニカ・ルモ市で行われる予定で、サウラ監督とバンデラスがタッグを組むのは1993年『!Dispara! (邦題:愛よりも非情)』以来、3度目となる。tae


カルロス・サウラ監督2011年発表作品『フラメンコ・フラメンコ』トレイラー

プラネット・バビロン・WUMフェスティバル開催!

2012年3月10日 土曜日

マドリードで新しいフェスが開催されるようだ。「プラネット・バビロン・WUMフェスティバル」という名でワールドアーバンミュージックにシフトされる。キャパシティが5,000人ほどの会場で本日開催される。出演はエイジアン・ダブ・ファウンデーション、ラ・ペガティーナ、ボンゴ・ボルタコ、バルカタラン・エクスペリエンスらの予定。

この新しいフェスはこれまで毎週金曜にマドリードで開催されてきたイベント「プラネット・バビロン・ロコ・ダンスクラブ」から生まれた。プロモーション価格のチケットは、インターネット上などで噂が広まったためか発売より2時間以内で完売。通常価格のチケットは(20ユーロ)まだ販売しているようだ。

比較的に若い層向けのワールドミュージックの一面が新たに成長していくようで、期待大だ。Sa

バルカタラン・エクスペリエンス

『Chico & Rita』オスカー賞アニメ部門ノミネート!

2012年1月30日 月曜日



 スペインのフェルナンド・トルエバ監督の映画『Chico & Rita』が、オスカー賞のアニメ部門で受賞有力候補として話題になっている。

 この映画はキューバのピアニスト“チコ”と歌手の“リタ”との恋愛、そして40年代のキューバ音楽を描いたものだ。さらに声優にはキューバのミュージシャンを起用。

 今回賞が取れたら自分自身も嬉しいが、またこの映画のもう一方での主人公である40年代キューバのミュージシャン達、ベボ・バルデスらへのオマージュにもなると声優として参加したミュージシャン達は口々に語る。

 本賞のノミネート作品は先週発表され、受賞がわかるのは2月26日。
また、同時にアニメ部門にノミネートしている作品はフランスの『パリ猫の生き方』米国の『カンフー・パンダ2』『長靴をはいた猫』そして『ランゴ』とかなり有力勢が集まり激戦となりそうだ。

 ちなみにフェルナンド・トルエバ監督は『ベルエポック』(1992年西、仏、葡)で1993年アカデミー外国語映画賞を受賞している。
音楽そのものを描いたアニメ作品は珍しいので是非がんばってもらいたいものだ。Sa

グランミロンガ
◆2月19日(日)開催! スパイラルホール 前売¥5,500 当日¥6,000(w/1 drink)

ロルカの直筆イラスト、オークションで10万ユーロスタート

2011年10月20日 木曜日

 フェデリコ・ガルシア・ロルカの描いたイラスト(こちら )が新たに今日から世に出回る。このイラストはロルカコレクションのうち重要な一枚とされている。バルセロナのオークションに今日から出品される。

 開始価格は10万ユーロとなる予定で、日本円でおよそ1000万円だ。

このイラストは1930年12月24日にマドリードのエスパニョール劇場で上演された戯曲『素晴しい靴屋の奧さん』(La zapatera prodigiosa)の舞台衣装を決めるために描かれたと云われている十枚のデザイン画のうちの一枚にあたる。

  後にロルカは、カタルーニャの女優で舞台『素晴しい靴屋の奧さん』の主役を演じたマルガリータ・シルグにこのイラストを贈っている。それが時間を経てある人を通じ、オークション会社の手に渡った。

世界中のコレクターからすれば喉から手がでるようなこのイラスト、最終的には一体いくらで落札されるのだろうか。Sa

ボリウッドで大活躍のマリア・デル・マル・フェルナンデス、ニューデリーで初ライヴ

2011年10月20日 木曜日

「インドで私の顔を知っている人は殆どいないけれど、映画『人生は一度だけ(Zindagi Na Milegi Dobara)』の主題歌を歌っていると言うと感激される」
こう語るのはスペイン南部の都市カディス出身のフラメンコ歌手、マリア・デル・マル・フェルナンデス。

 ゾーヤー・アクタル監督のコメディ映画『人生は一度だけ(Zindagi Na Milegi Dobara)』は今年大ヒットしたボリウッド映画で、人気俳優が数多く出演しており、インドではハリーポッターの入場者記録を上回ったとも報じられている。日本でもラテンビート映画祭2011で上映され、話題になった。

 そのテーマ曲として使用された曲「Señorita」を歌うマリア・デル・マル・フェルナンデスは今日ニューデリーにあるインスティテュート・セルバンテスのホールにてインドで初のライヴを行った。このテーマ曲はスペイン語とヒンドゥー語が混ざった歌詞で、ルンバ・フラメンコといった範疇に分類されるようだ。

 今回彼女は、この映画の曲を作ったギタリストのホセ・カルロス・ゴメスとパーカッショニストのカルロス・マルティンと共にインドに滞在している。
ちなみにこのカルロス・マルティンはアレハンドロ・サンスなどとのコラボ経験もあるアーティストだ。

 近年海賊版の流出が問題になっているボリウッド映画業界。本作に関しても例外なく海賊版が出回ってしまっているのが事実だが、それでもこの映画のサウンドトラックは今最も売れているサウンドトラックとなったようだ。Sa

  『Zindagi Na Milegi Dobara (You Only Live Once)』トレイラー

ペドロ・アルモドバル監督のアーカイブが発売に!

2011年10月4日 火曜日

 ヨーロッパ映画界を代表するスペインの映画監督ペドロ・アルモドバル監督の、未公開撮影写真、自身によるコメントや関係者からのコメント、インタビューなど、すべて彼の映画作品に関するものが入った本『ザ・ペドロ・アルモドバル・アーカイブス』がスペインで発売される。

   407ページにも渡るこの本は、タッシェン社による編集のもと、ラテンアメリカなどでも11月に発売が予定されている。さらに、初回版の限定500冊にはアルモドバル監督のサインと、ペネロペ・クルスがマリリン・モンロー・スタイルで映っている話題の写真が入るのだとか。限定版の値段は750ユーロ。今のところ通常版は150ユーロの予定。ウェブなどでも発売される予定だ。

 ペドロ・アルモドバル監督の独特で、ちょと変わった世界観が味わえるので、ファン必見の本になりそうだ。Sa  

サグラダ・ファミリア完成まであと何年…?

2011年9月21日 水曜日

スペイン・バルセロナにあるサグラダ・ファミリアが、あと15〜17年で建設工事が完了することが、教会理事ホアン氏によって発表された。サグラダ・ファミリアは1882年に着工、建築家アントニオ・ガウディが人生を注いだとされている偉大な建築物だ。

サグラダ・ファミリアの完成までに必要な経費は残り約3000万ユーロ。内訳としては、2110万ユーロが基本建築費用、700万ユーロが構造物、300万ユーロが物品代だそうで、それらは寄付等の収入でまかなうこととなる。建設完了まであと300年はかかるといわれていたが、資金繰りが上手くいっているようで予定がかなり早まった。

サグラダ・ファミリアの今年の来場者数は約320万人と予想され、完成後の来場者はさらに増えると期待されている。15〜17年の間に何が起こるかわからない世の中だが、今回の発表通り平和に完成していることを願うばかり。tae

サグラダ・ファミリアの公式HP

ルベン・ブラデスがパコ・デ・ルシアとボレロ集を共作

2011年6月29日 水曜日

パナマのサルサ王ルベン・ブラデスが、スペイン・フラメンコギターの巨匠パコ・デ・ルシアとともにボレロ集の制作を行うことを発表した。また、コスタリカのエディトゥスがさらに加わる。

「パコは作品作りに好意を示してくれたよ」とブラデス。すでに作品作りには取りかかっているが、選曲には骨が折れそうだと語る。アレンジはエディトゥス、パコ・デ・ルシアはギターを担当する。

映画俳優として活躍したり、2004〜09年までパナマ観光大使を務めるなどブラデスの活動範囲は多岐に渡る。そのブラデスがかねてから尊敬し作品を一緒に作りたかったのがパコ・デ・ルシア。「(パコ・デ・ルシアの)コンサートやライヴには何度も足を運んだよ。彼のことは心から尊敬しているし、彼も僕の活動を好んでくれているんだ」

また、同会見でブラデスは、詩集を発表することも明らかにした。ブラデスが書籍を発表するのは今回が初めて。昨年の1月1日から12月31日まで毎日綴り続けた約360の詩作品が収められる予定だ。なお、作詞にあたって影響を受けた音楽家はヴィニシウス・ヂ・モラエスだと語る。スペイン語版の他、英語版も出版予定。tae