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与党カディマ第一党守るも中東和平に厳しい展開

2009年2月12日 木曜日

 昨年末からのイスラエルによるパレスチナのガザ地区への大規模な空爆が停止されて3週間。世界が注目する中で2月10日総選挙が行われた。

 11日早朝(日本時間正午すぎ)、開票作業がほぼ終了し、最大野党リクードを中心とする右派勢力が過半数を獲得した。ツイッピー・リヴニ率いる中道カディマは1議席差で第1党の座を守ったが、この段階で、和平消極派の右派勢力はネタニヤフ元首相率いるリクードの27議席、極右「わが家イスラエル」の15議席など計65議席を獲得。これに対し、和平に積極的な中道・左派勢力はカディマが28議席、中道左派労働党が13議席など計55議席にとどまった。

 総選挙は、パレスチナ自治区ガザでの大規模軍事作戦が終わって間もない段階で行われ、「和平より安全」と国民の安全保障に対する危機感が一時は急激に右派への支持を押し上げた。しかし、カディマを率いるリヴニ外相が掲げた「女性による清廉な新しい政治」への理解が広がったことや、行き過ぎた右傾化を警戒する浮動票の取り込みで、右派の一方的な勝利にはならなかった。

 今後は元労働党党首で、人の良い性格が災いして選挙に弱い「無念の人」シモン・ペレス大統領が各党党首と協議、連立を実現する可能性が最も高い党首、つまりリヴリ、ネタニヤフ両氏のいずれかに組閣を要請する運びとなる。

 世界情勢は、EU、フランス、ロシアがガザ空爆での即時停戦を訴えたのに対し、ブッシュ政権は民間人への攻撃を避難するにとどまるなど、足並みは揃っていない。オバマ政権誕生で、さすがに米軍がイスラエルを支援するという展開はなくなったものの、オバマ政権内部にはイスラエルの支持者が多いのも事実。

 一番不気味なのはロシアの動き。昨年8月に起こったグルジア紛争で、グルジア側が持ったイスラエル製兵器を強力に破壊したロシアに対し、アラブ諸国がロシアに武器輸出を相次いで要請、ロシアの軍需産業はにわか景気にわいた。これに対し、イスラエルは世界に誇る無人航空機の対ロシア供与を話し合い、接近に成功。一方、ロシアはパレスチナとも引き続きの支援を約束したといわれる。

 イスラエルの株式指数は昨年だけで約50%も下落。空爆で更なる下落を続けている。その国内市場の状況に加えて、世界中の軍事産業の暗躍。中東和平がどんどん遠のく展開になってきた。

イスラエル総選挙 主な政党の獲得議席
カディマ     28
リクード     27
我が家イスラエル 15
労働党      13
シャス      11
ユダヤ教連合    5
国家統一党     4
ユダヤの家     3
メレツ       3
アラブ系     11 

与党カディマ第一党守るも中東和平に厳しい展開

2009年2月12日 木曜日

 昨年末からのイスラエルによるパレスチナのガザ地区への大規模な空爆が停止されて3週間。世界が注目する中で2月10日総選挙が行われた。

 11日早朝(日本時間正午すぎ)、開票作業がほぼ終了し、最大野党リクードを中心とする右派勢力が過半数を獲得した。ツイッピー・リヴニ率いる中道カディマは1議席差で第1党の座を守ったが、この段階で、和平消極派の右派勢力はネタニヤフ元首相率いるリクードの27議席、極右「わが家イスラエル」の15議席など計65議席を獲得。これに対し、和平に積極的な中道・左派勢力はカディマが28議席、中道左派労働党が13議席など計55議席にとどまった。

 総選挙は、パレスチナ自治区ガザでの大規模軍事作戦が終わって間もない段階で行われ、「和平より安全」と国民の安全保障に対する危機感が一時は急激に右派への支持を押し上げた。しかし、カディマを率いるリヴニ外相が掲げた「女性による清廉な新しい政治」への理解が広がったことや、行き過ぎた右傾化を警戒する浮動票の取り込みで、右派の一方的な勝利にはならなかった。

 今後は元労働党党首で、人の良い性格が災いして選挙に弱い「無念の人」シモン・ペレス大統領が各党党首と協議、連立を実現する可能性が最も高い党首、つまりリヴリ、ネタニヤフ両氏のいずれかに組閣を要請する運びとなる。

 世界情勢は、EU、フランス、ロシアがガザ空爆での即時停戦を訴えたのに対し、ブッシュ政権は民間人への攻撃を避難するにとどまるなど、足並みは揃っていない。オバマ政権誕生で、さすがに米軍がイスラエルを支援するという展開はなくなったものの、オバマ政権内部にはイスラエルの支持者が多いのも事実。

 一番不気味なのはロシアの動き。昨年8月に起こったグルジア紛争で、グルジア側が持ったイスラエル製兵器を強力に破壊したロシアに対し、アラブ諸国がロシアに武器輸出を相次いで要請、ロシアの軍需産業はにわか景気にわいた。これに対し、イスラエルは世界に誇る無人航空機の対ロシア供与を話し合い、接近に成功。一方、ロシアはパレスチナとも引き続きの支援を約束したといわれる。

 イスラエルの株式指数は昨年だけで約50%も下落。空爆で更なる下落を続けている。その国内市場の状況に加えて、世界中の軍事産業の暗躍。中東和平がどんどん遠のく展開になってきた。

イスラエル総選挙 主な政党の獲得議席
カディマ     28
リクード     27
我が家イスラエル 15
労働党      13
シャス      11
ユダヤ教連合    5
国家統一党     4
ユダヤの家     3
メレツ       3
アラブ系     11 

ベネズエラとボリビアがイスラエルとの国交断絶を宣言

2009年1月15日 木曜日

ストップイスラエル
どうやったらイスラエルを止めることができるのだろう。もううんざりだ。

イスラエル軍のガザ攻撃によるパレスチナ人死者が14日、空爆開始からわずか19日で1,000人を超えた。イスラエルは侵攻を「正当な自衛」と位置付けるが、被害の拡大に国際社会の非難は日ごと高まっている。

南米からももちろん非難の声があがっている。先陣を切るのは社会政策・対米政策で共通項の多いチャベスとモラレスだ。

ベネズエラ政府は14日、パレスチナ自治区ガザ地区に対するイスラエルの軍事作戦で多数の死者が出ていることを理由に、イスラエルと外交関係を断絶すると発表した。

国営放送テレビで発表された声明は、「ベネズエラ・ボリバル共和国は、世界平和への展望にのっとり、また人権への連帯と尊重から、イスラエルとの外交関係の断絶を決定した」と述べ、決定の理由として「イスラエル当局によるパレスチナ人に対する残虐な迫害」を上げた。

チャベス大統領はすでに今月6日、在ベネズエラ・イスラエル大使に国外退去を命じている。

ラテンアメリカの国のほとんどはイスラエルのガザ攻撃に批判的で、ベネズエラ政府の発表の数時間前には、ボリビアのエボ・モラレス大統領が同じくガザ攻撃を理由に、イスラエルとの外交関係断絶を宣言している。F

ベネズエラとボリビアがイスラエルとの国交断絶を宣言

2009年1月15日 木曜日

ストップイスラエル
どうやったらイスラエルを止めることができるのだろう。もううんざりだ。

イスラエル軍のガザ攻撃によるパレスチナ人死者が14日、空爆開始からわずか19日で1,000人を超えた。イスラエルは侵攻を「正当な自衛」と位置付けるが、被害の拡大に国際社会の非難は日ごと高まっている。

南米からももちろん非難の声があがっている。先陣を切るのは社会政策・対米政策で共通項の多いチャベスとモラレスだ。

ベネズエラ政府は14日、パレスチナ自治区ガザ地区に対するイスラエルの軍事作戦で多数の死者が出ていることを理由に、イスラエルと外交関係を断絶すると発表した。

国営放送テレビで発表された声明は、「ベネズエラ・ボリバル共和国は、世界平和への展望にのっとり、また人権への連帯と尊重から、イスラエルとの外交関係の断絶を決定した」と述べ、決定の理由として「イスラエル当局によるパレスチナ人に対する残虐な迫害」を上げた。

チャベス大統領はすでに今月6日、在ベネズエラ・イスラエル大使に国外退去を命じている。

ラテンアメリカの国のほとんどはイスラエルのガザ攻撃に批判的で、ベネズエラ政府の発表の数時間前には、ボリビアのエボ・モラレス大統領が同じくガザ攻撃を理由に、イスラエルとの外交関係断絶を宣言している。F

ビートルズの公演中止から40年、イスラエルでのポール・マッカートニー

2008年9月25日 木曜日

ポール・マッカートニー˙
 ポール・マッカートニーのイスラエル公演は、南米のサイトや新聞でも大きく取り上げられており、関心の大きさがうかがわせられる。

 今日25日にイスラエル西部テルアビブ市内でコンサートを開くポール・マッカートニー。前日の24日には、イスラエルとパレスチナの和平を願うメッセージを持っていると述べ、コンサートへの批判を受け入れない姿勢を表明した。

 ポールはヨルダン川西岸ベツレヘムのイエス・キリスト生誕地に建てられた“聖誕教会”を訪れ、平和を祈願しながら教会内の各地に白いろうそくを捧げた。

 一部のパレスチナ人からは、ポールのイスラエル訪問が、イスラエルによるヨルダン川西岸占領を支持する動きだとの批判が出ている。ポールは教会外でファンとの記念撮影に応じた後、自身がヨルダン川西岸も訪問したと述べ、イスラエルとパレスチナのいずれかに偏った立場を示していないと強調した。

 さらに、「域内の和平や、イスラエルとパレスチナ国家の共存が必要だ。ぼくはどこに行っても批判されるが、気にしない。ぼくには平和のメッセージがあり、それが域内に必要なものだと思う」とコメントしている。

 イスラエルでは40年前にビートルズの公演が計画されていたが、プロモーター間のトラブルや、地元青少年に対する悪影響への懸念により中止された歴史がある。F

禁止から43年……イスラエルがビートルズを招待

2008年1月29日 火曜日

 イスラエス政府が、ビートルズの生存者と遺族を、イスラエルの建国60周年の記念式典に招待したいと考えている。43年前に、ビートルズのコンサートを中止した経緯があるからだ。

 ロンドンのイスラエル大使はリバプールでジョン・レノンの妹のジュリア・バイードと会い、ビートルズにゆかりの品を集めた博物館を訪問する予定だ。

 イスラエル・メディアの発表によると、イスラエル大使は、1965年のコンサート禁止に対して、政府の正式な謝罪の書面を手渡す。また同様の書面を、ポール・マッカートニーやリンゴ・スター、ジョージ・ハリソンの遺族にも送る。

「失われた歴史的な機会を、ぜひこの機会に修整したいんだ。あなた方がイスラエルに招待されていた1965年に不幸にも失ってしまった機会を」と書面には記されているという。

「不幸にも、イスラエル政府は予算不足によってコンサートをキャンセルした。というのも、当時多くの政治家があなた方のコンサートはイスラエルの若者を堕落させると考えていたからだ」

「このことがとても大事な機会を失ってしまったことだっだということに疑いはない。あなた方のような、一つの世代を代表する人たちが、もしイスラエルに来て若い人たちのためにコンサートをしたら、若者は熱狂しただろうし、今でもあなた方を好んでる。そんな人たちを拒否した」

「ぜひ、イルラエルであなた方が歌っている姿を見てみたい」

 書面にしるされていることは以上のようのことだという。イスラエルの建国記念式典は5月に行われる予定だが、ポールやリンゴ、ジョンやジョージの遺族は式典に参加するのだろうか。ロンドン大使館のイスラエル大使は。大のビートルズ・ファンでもあるそうだ。(H)