元サンタナ・メンバー、現ホームレス・・・

サンタナといえば、この日本にも来日しているラテンロックのビックネームだ。もちろんリーダーのカルロス・サンタナを始め、メンバーは、間違いなく成功したミュージシャンばかり・・・というわけでもなかったようだ。
マーカス・マローン、または「ザ・マグニフィセント」というニックネームで知られた彼は、1969年の大ブレイクを向かえる直前まで、サンタナのメンバーとして活躍していた。サンタナは、ラテン・ロックでもちろん有名なのだが、そこへザ・マグニフィセントのアフリカンなリズムが入ったことが、サンタナの音楽をさらにスペシャルなものにしたことは間違いなかった。しかしそのブレイク直前に、真ローンはサン・クエンティン州立刑務所に送られることになり、その後サンタナに戻ることはできなかった。
それから数十年の月日が流れた。ある日、サンフランシスコのテレビ番組のリポーターが偶然マーカスをオークランドの路上で発見した。その時、彼はホームレスになっていた。その後、そのニュースを見たカルロス・サンタナは、当然だと感じたという。そこでは語られていないが、マーカスが収監された理由はなんと殺人だったのだ。当時、自らのグループを何とか売り出すため、必死の努力をしていたであろうところに、メンバーが殺人を起こしたりしたら、どんな気持ちになるのか想像に難くない。
しかし年月は経ち、大成功を収めてから、その下メンバーの窮状を見たらあわずにはいられなかった。番組のリポーターと共にマーカスの元を訪れたサンタナは、一瞬で昔の”仲間”に戻ったのだ。サンタナはそこで、ただ再会しておしまいということにはならない。彼は、まずホームレスをやめられるよう新しい洋服を買い、アパートを用意すると語った。その上で、マーカスを含むオリジナルメンバーでのレコーディングを計画。さらに彼のために曲まで書いたというのだ。来年にはきっとサンタナのオリジナルメンバー音源が皆さんにも届けられるだろう。今から楽しみだ。

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