マクリ市長に飛び火?ブエノスアイレスの暴風雨で6人死亡

 首都ブエノスアイレスで、1日から2日にかけて強い暴風雨と洪水の大被害が続いている。現地の報道によると、この暴風雨による死亡者は6名、被害は約45万人におよんでいるという。

 ブエノスアイレス市北部では7時間で155mmの異例の降水量を記録し、何百もの家屋が浸水した。停電や倒木のほか、車が流されるなどの被害も相次いでいる。また地下鉄の男性職員が感電死したほか、運転中の高齢者が車内で亡くなるなどして、合計6名の死亡も確認されている。死亡者は8名だとする報道も出てきているが、情報の真否は定かだ。

 実は今回の洪水問題は、自然災害にとどまらない社会問題として市民から怒りの声もあがっている。というのも最も被害の大きかったとさるブエノスアイレス北部では、以前から洪水の被害に悩まされていたため、1998年から洪水対策を行っていたにもかかわらず、いっこうに排水作業が進んでいなかったためだ。市政府は「完成は2015年以後」という曖昧な目標を掲げており、今回の被害でブエノスアイレス市民の怒りは頂点に……。

 洪水被害がつづく2日午前。ツイッター上では、市民の怒りがマウリシオ・マクリ市長に飛び火。「マクリが建物を壊し続け、停電、洪水、渋滞も増やす……恥だ。全部がカオスだ」「マルビーナス島はアルゼンチンのもの。洪水はマクリのもの」「あんたの親父まで言ってるわよ、出て行けマクリ!」などなど、洪水の写真付きでマクリ市長へのしわ寄せツイートで炎上状態に。

 インフレ、増税、大洪水……泣きっ面にハチ状態のブエノスアイレス市。今回の一件で、アルゼンチン人新ローマ法王の明るいニュースもかき消されてしまったか……。tae

タグ: