アルゼンチンのピアニスト、作曲者、楽団指揮者として広く知られるヘラルド・ガンディーニが22日、76歳で亡くなった。
数ヶ月の入院期間の後リハビリを継続するために引越した、ブエノスアイレスのレコレータ地区にある自宅にて亡くなった。
コロン劇場での指揮者なども務めていたガンディーニ、アカデミックな立ち位置でも、それ以外でも巨匠の名にふさわしく、彼の死を知り多くのアルゼンチン音楽ファンは悲しみに暮れている。オペラなどのアカデミックな音楽の作曲をこなすかたわら、古典タンゴの名曲「ノスタルヒアス」や「エル・チョクロ」を名演奏で蘇らせたり、アストル・ピアソラの晩年の演奏形態のひとつである六重奏団のピアニストを務め、また一方ではフィト・パエスとも共演をするなど広い活躍ぶりをみせた。
アルゼンチンの新聞クラリン紙によれば、実のところガンディーニがピアソラに六重奏団のメンバーとして呼ばれたのは、90年代前半に日本に来るという目標のためであった模様。結果としてこの六重奏団は短期間で解散してしまい、ピアソラは92年に逝去、ピアソラとガンディーニが共に来日することはかなわぬ夢となってしまった。
ご冥福をお祈りする。Sa
ヘラルド・ガンディーニ「El día después de la lluvia」
フィト・パエスと共演「Muchacha ojos de papel」
アストル・ピアソラ六重奏団「アディオス・ノニーノ」
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