息子の元へ……キルチネル母、92歳で逝く

アルゼンチン第55代大統領(任期2003年5月〜2007年12月)として任務を務め、2010年に急逝した故ネストル・キルチネル元大統領の母マリア・オストイクが18日、92歳で逝去した。

高齢のため、地元リオ・ガジェゴスの生活から家族のいるブエノスアイレス市内へと居を移していたため、2010年の息子ネストルの死を受けて以来、ここ数年は長女(ネストルの姉にあたる)で現社会開発大臣のアリシア・キルチネルと共に生活をしていた。しかし、昨年11月は脱水症状で入院するなど、最近は体調不良の徴候もあったようだ。

マリア・オストイクは、チリ出身。クロアチア系移民の家系に生まれ、1945年までチリのプンタ・アレナスで育った。のちにカルロス・キルチネルと出逢い、結婚。上から、アリシア、ネストル、マリア・クリスティーナの3人の子宝に恵まれた。長女と長男を政治家に育てあげ、「政界で最も影響力のある母」として言われることもあった。

これまでメディアには顔を出したことはなかったが、ネストル・キルチネル元大統領を題材にしたドキュメンタリー映画(2012年アルゼンチンにて公開)ではじめて公の前に立ち、息子との想い出を語っている。

マリア・オストイクの亡骸は明日未明、息子ネストルも眠るリオ・ガジェゴスの地に葬られる。嫁にあたるクリスティーナ現大統領は、出張先のサンタ・クルスからブエノスアイレスに戻ったばかりであったが、葬儀へ出席するためとんぼ返りでリオ・ガジェゴスへ向かう予定。ご冥福をお祈り致します。tae

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