巨星墜つ……オスカー・ニーマイヤーが104歳で大往生

ニューヨークにある国連本部ビルなど、数々の有名建築物の設計で知られる世界的な建築家、オスカー・ニーマイヤー(Oscar Niemeyer)氏が12月5日、腎臓疾患のためリオデジャネイロで亡くなった。104歳の大往生であった。

1907年、リオデジャネイロに生まれたニーマイヤーは、リオデジャネイロ国立芸術大の建築学部を卒業した後、建築家としての活動を開始した。1949年に着工したニューヨーク国連本部ビルの設計に携わったほか、1957年からはジュセリーノ・クビチェック大統領(当時)の下で構想が進められていた、ブラジルの新首都ブラジリアの建設に関与。曲線が特徴の斬新なデザインを駆使し、国会議事堂や大統領府、最高裁判所など首都機能をつかさどる主要建築物を手掛けた。ちなみにブラジリアは1987年に世界遺産に登録された。歴史的な街並みを持つ都市が世界遺産に登録されることは多いが、建設されて40年未満という若い都市が登録されたのは異例のことであった。

ブラジル共産党員だったため、軍政期にはフランス移住を余儀なくされた。民政復帰後に帰国した後も、独創的な美術館などを多数設計し、100歳を過ぎても建築家としての現役を続けていた。合掌……!

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