フルート奏者、アルタミロ・カヒーリョの功績

 ブラジル最高峰のフルート奏者だったアルタミロ・カヒーリョが先週水曜15日に肺癌で亡くなった。87歳だった。彼はリオ南部のクリニックに先週はじめから入院していたが、自身の希望で、遺体は故郷のサント・アントニオ・デ・パードゥアに移され、公立墓地に埋葬された。

 アルタミロ・カヒーリョは1924年生まれ。1940年代末からフルート奏者として活躍し、その活動歴は70年以上。そのキャリアの中で、フルート奏者として多くのリーダー作をリリースした他、サポート・ミュージシャンとしてもショーロに関わらず、ブラジル音楽界に大きく貢献し、100枚以上のアルバムの録音に参加。また作曲家としても約200曲の名曲を残した。彼の人気はブラジル国内にとどまらず、アメリカ合衆国やフランス、イギリス、メキシコなど世界各国で演奏活動を行った。

 生前最後のコンサートとなってしまったのは、6月にミナスジェライス州のウベルランヂアで行われたコンサート。そのときのインタビューでは「私が音楽をやめてしまったら、その時が私の最期だという感じがする。子供の頃から音楽と共に生きてきたからね」と語っていたという。実はアルタミロは以前心臓の手術を数回受けてもいて、6月の時点ですでに、かなり衰弱していた。そのコンサートのあと、7月に半月以上も入院し、そのときに肺に腫瘍が見つかったのだそうだ。

 ブラジルが生んだ巨匠がまた一人、この世を去ってしまった。ご冥福をお祈りします。

‪Altamiro Carrilho – Urubu Malandro (Loro) – Instrumental SESC Brasil – 26/05/2010‬

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