グアテマラで行われたペニシリンの人体実験

 1940年代にアメリカがグアテマラで行った人体実験。このニュースはすでに報道され、オバマ米政権は実験が行われていたことを事実として認められていた。グアテマラのラファエル・エスパーダ副大統領が18日水曜日に発表したところによると、およそ1300人の実験が行われていたことが判明し、被験者の中にはまだ存命の方がいると言うことだ。

 この実験は当時新薬であったペニシリンの有効性を確かめるために行われた。娼婦、囚人、それから精神病患者に対して行われ、梅毒を700人に、淋病を770人に本人に知らせず感染させ、薬の有効性を確かめるという、現在では考えられない人体実験だ。

 グアテマラ当局は1500人ほどの被害者が見つかる可能性があると以前発表していたが、今回判明したのは1300人。この実験が行われたのが60年以上前にさかのぼることから、実験はしたものの感染しなかったのか、また両方の病気に感染させられたかなど具体的な内容については判明させることが難しいとしている。

 今後どのような補償がアメリカ政府から行われるのかは不明だが、今後の対応によってはラテンアメリカのアメリカ合衆国離れをいっそう加速させることになる。(d)

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