闘牛禁止条例を議会に提出

スペインの伝統国技「闘牛」。スペインに続き、メキシコでも是非を問う論争が起きている。

25日、メキシコ議会の上院野党Partido Revolucionario Institucional(通称PRI、制度的革命党)は、動物愛護の視点から闘牛禁止を認可する法案を提出した。

「闘牛は確実に無礼で野蛮な行為である」と法案者のマリア・デ・ロス・アンヘレス・モレノ議員。モレノ議員を中心にして、スペインやメキシコなど複数の市民団体が共同して法案は提出された。また法案には、闘牛禁止条例の他にペットを含む動物虐待に対する制裁も加えられている。

「メキシコのような国がいまだに闘牛や闘鶏の見せ物を続けているのは、非常に残念でならない。このような慣行は残虐行為を生産し、暴力行為を助長するだけだ」とスペインの動物愛護団体代表。また闘牛場を訪れる人も実際的に減少していることや、日に日に闘牛に対する国民の拒否感も増しているとメキシコの市民団体は報告する。 昨年、闘牛の発祥地スペインでも同様に動物愛護団体を中心に闘牛禁止の議論が飛び交い、実際にカタルーニャ自治州では2012年から禁止とする条例が可決された。

大衆娯楽としてスペインでは歴史の深い闘牛だが、年々人気も低迷してきているのも事実。伝統を継承するか、時代に応じた決断を下すか。現在捕鯨問題を抱える日本人としても、闘牛の今後には注目したいところだ。tae

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