ハイチ大地震から一年。今現地の状況は?

2011年1月12日に発生し約23万人の命を奪ったハイチ大地震。未だに復興の途上にあり、路上には瓦礫が散乱しところどころに死体が放置されている状況で、未だ解決策は見出せないままだ。

国連の発表によると、未だ80万人ものハイチ人が「悲惨な状況下」での生活を余儀なくされており、ハイチ政府関係者が非公式に語るところでは、完全にこの状況を脱するには30年ぐらいは必要だろうと悲観的な意見を述べた。また国境なき医師団や赤十字が公表するところによると、この一年間で撤去すべき瓦礫を5%も処理できていない。

原因はハイチ政府のゴタゴタだ。昨年11月に行われた大統領選での各地方から不正を訴える声が上がり、結果デモに発展。開票結果はまだまとまっていない。今月の16日に大統領選の決選投票が行わせる予定だったが、混乱をうけ、既に延期が発表された。次期大統領の任期は2月7日からだが、その日までに新しい大統領が決定するかわからないという非常に不透明な状況にある。

またユニセフの試算した数字では38万人の子供達が難民となっており、新たな住居を見つけることが困難な状況となっている。地震の以前でさえ、およそ人口の半分しか学校に行けなかったが、地震により約4000あった学校は大きな被害をうけ、現状では公立の教育制度はほぼ崩壊。教育は私立のみが行っており、現在の若年層の多くは教育の一切を受けられない。

混乱を収拾する糸口は未だみつかっていないようだ。(i)

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