5月1日未明、アルゼンチンのトップ・ヴァイオリニストの一人、ホセ・ヴォッティ(Jose Votti)が肺疾患のため、家族に看取られながら息を引き取った。4月5日に82歳の誕生日を迎えたばかりであった。
1958年に、ブエノスイアイレス・フィルハーモニーに入団。クラシック音楽の世界のみならず、70年代半ばには、チェロのリカルド・フランシアたちとともに、一斉を風靡した弦楽奏団 ”キンテート・アルヘンティーノ・デ・クエルダス(アルゼンチン弦楽五重奏団)” を結成し、活躍。
中でもアルバム『Tangos de Terciopelo』は、その年のラテングラミーのタンゴ部門で、みごと賞を獲得した。
その他にもアルバム『麗しのタンゴ〜ピアソラを弾く』(1999)、『麗しのタンゴ〜ガルデルを弾く』(20000)などが、ワーナーより日本盤として発売された。
コロン劇場での演奏を始め、フォルクローレやジャズや世界でもその技量を発揮したが、近年はレオポルド・フェデリコやオラシオ・マルビチーノ、スサーナ・リナルディらとともに、アルゼンチン音楽家連盟(AADI) の運営に携わり、総書記としてアーチストたちの権利を守ることにその人生を費やした。
2008年には、長年に渡るアルゼンチン音楽への貢献が評価され、”ガルデル賞” が授与された。合掌! s
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