プエルトリコ”サルサの日”

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プエルトリコでは毎年3月にサルサの大コンサート“サルサの祝日(Dia Nacional de la Salsa)”が開かれる。第26回目を迎える今年は、3月29日に開催され、商業的というよりも“精神的”なイベントにするという目的のもと、「素晴らしい功績を残してきたにも関わらず、今まで知名度が得られなかった音楽家たちへのオマージュ」というテーマで開催される。

プエルトリコでは法律で国民の祝日に定められている“サルサの日”。ステージは毎年サルサに貢献のあったミュージシャンを讃える場となる。今年のテーマのもとステージで讃えられるのはまず、15年間このイベントのためのバンドを率いてきた演奏家・アレンジャー・ディレクター・プロデューサーであるルイス・ガルシア。

ガルシアはその40年間の経歴の中で、約2,000曲のアレンジを担当。ルベーン・ブラデス、リッチー・レイ、ヒルベルト・サンタ・ローサ、チェオ・フェリシアーノ、ファニア・オール・スターズなど数々の大物アーティストのアレンジを担当してきた。

今イベントの創設者でありオーガナイザーであるペドロ・アロージョは「ルイスこそ、このオマージュを受け取るに相応しい人物。」とAP通信にコメントしている。

他にも偉大な作曲家である、カタリーノ・”ティテ”・クレー・アロンソとラファエル・コルティッホの2名も、今回名指しであげられた人物だ。

「今年の”サルサの日”はより精神的で感傷的な日になるだろう……ティテの音楽がようやく自由に演奏できるようになったことを祝おう。14年間も彼の音楽はラジオでも、公のイベントでも演奏することさえ出来なかった。」とアロージョは今”サルサの日”について語った。

プエルトリコでは、最近ようやく裁判で、ラテンアメリカ・ミュージック著作権協会(ACEMLA:Asociación de Compocitores y Editores de Música Latina)が握っているとされていたティテの作品約600曲の権利が、正式に否決されたばかり。この結果彼の曲のラジオ放送、演奏が自由にできるようになったのだ。

あるラジオ放送曲のディレクターは「日曜日に人々は長い間聴くことの出来なかった曲を初めて聴くことが出来るようになる。ラファエル・コルティッホの曲も同様だ。彼の曲も新しい世代の人はほとんど聴いたことがないだろう。」と述べた。

ガルシアが率いる”サルサの日”のオーケストラの演奏に加えて、アダルベルト・サンティアゴ、イスマエル・ミランダ、チェオ・フェリシアーノ、アンディ・モンタニェスらの豪華歌手が彼らのレパートリーを歌う予定だ。

主催者側はHato ReyのHiram Bithornスタジオに今年は約30,000人が集まるだろうと見ている。m

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