メキシコの世界的女優マリア・フェリックス死去!

世界的女優マリア・フェリックス死去! 

 メキシコ映画界の名華、マリア・フェリックスが4月8日、クエルナバカの自宅で88歳の誕生日を迎えたその日、息を引き取った。心臓病であった。フェルナンド・パラシオ監督が美しさに魅せられて、映画出演への誘いをかけたのは1940年のこと。その混血の美貌と強烈な個性でスターダムへの階段を一気に駆け上がった。出演作はルイス・ブニュエル監督の『ロス・アンビシオソス』、ジャン・ルノア監督の『フレンチ・カンカン』他多数。ジャン・ギャバンやペドロ・アルメンダリス等、素晴らしいキャストとの共演も果たした。
 14歳で早くも結婚したが、まもなく離婚。波乱に満ちた彼女の私生活の中でも、3年間の結婚生活をともに送った作曲家アグスティン・ララとの関係が良く知られている。アグスティンは彼女と過ごした日々に、最愛の妻に捧げる大ヒット作「マリア・ボニータ」を作曲した。
 3月半ばルイス・ミゲルの公演に出演し、それが公の場に姿を現す最後となった。自らを「男の心を持つ女」と呼び、今や伝説となった彼女の強いキャラクターや、絶世の美貌、いつも片方の眉を上げて微笑むその表情、たくさんの思い出だけが後に残された。合掌!
(4/9/2002、メキシコ)

タグ: