今年で60回目のカンヌ国際映画祭、開催迫る

カンヌ2007.jpg 5月16日から27日までの11日間開催される今年のカンヌ国際映画祭。60回目の記念の年に相応しく、今年は秀作揃いとの前評判だ。

 オープニングを飾るのは、中国の映画監督ウォン・カーウァイの『My Blueberry Nights』。同作品には、ジュディー・ロウ、ナタリー・ポートマンに加え、ジャズ系シンガー・ソングライターのノラ・ジョーンズが出演している。

 20作を越える作品がコンペティションに参加するが、クエンティン・タランティーノ 監督作『Death Proof』、コーエン兄弟の『No Country for Old Men』、ガス・ヴァン・サント監督の『Paranoid Park』、セルビア出身のエミール・クストリッツァ監督の『Promise Me This』、ロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督の『Alexandra』等々、強力な作品が揃っている。 日本からは、1997年に同映画祭で新人監督賞を受賞した河瀬直美監督の『殯の森』がコンペティションに参加。

 評論家の間ではすでに、今年のセレクションはここ最近で一番強力と話題で、カンヌ国際映画祭の精通した評論家のマーク・カズン氏は、「ここ10年で、今年のセレクションに一番心引かれている」とコメントしている。

 コンペティション外でも、ハリウッド作『オーシャンズ13』や、アメリカの保険制度を批判したマイケル・ムーア監督の『Sicko』等が上映予定。ロック・バンドのU2のリーダーのボノも、『U2 3D 』という3D映像のロック・ドキュメンタリーのプロモーションのためにカンヌ入りすると予想されている。

 また、60周年記念作品として、カンヌにゆかりのある35人の監督が「劇場」をテーマに3分間の短編映画を製作し、それらすべてをまとめ1つの作品とする『To Each His Own Cinema』の上映もある。(H)

タグ: