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スサーナ・バカが数ヶ月間の海外公演を自粛

2011年9月28日 水曜日

ペルーの新文化大臣スサーナ・バカが、「歌わないと死んでしまう」と公務と同時進行で歌手活動も続けていく意向を発表したのは前回のニュースの通りだが、大臣就任から約2ヶ月後の今月27日、スサーナ・バカ大臣は今後数ヶ月の海外公演を自粛すると発表した。歌手であるスサーナ・バカの大臣任命については、任命当時から賛否両論が続いていたが、ここ最近はスサーナ大臣の大臣室への不在が続いていたことから、非難の声が特に広がっていた。

「もうペルーからは出ません。でもオフの時間を利用して歌い続けようと思っているわ」とスサーナ大臣。今後数ヶ月間にブッキングされていた海外公演はすべてキャンセルしたという。

しかしスサーナ大臣は、海外公演を一時中止する決断はしたが、ペルー国内において週末公演は続けていくとのこと。「いままで公演した中で、歌っているアーティストが大臣だなんて気にしている人はいない。だって、私はきちんと歌って、ペルーにアフロペルー音楽のステージを作り上げているから」

『歌手』と『文化大臣』。ペルー政府にとっては世界から注目を集める革新的な任命となったわけだが、この二つの肩書きをスサーナ・バカはうまくこなしていけるだろうか。任命から2ヶ月、オジャンタ新政権からの期待ものしかかる。tae

ペルー、フアン・ルイス・ゲラのコンサート裏で賄賂

2011年9月22日 木曜日

現地時間で21日、ペルー南部のアレキパの市議会議員が逮捕された。
ドミニカ共和国を代表する歌手フアン・ルイス・ゲラのコンサートを行うために推定6,000ソル(約2,142米ドル)の賄賂を受け取ったとのこと。

収賄容疑で逮捕されたのはウィルデル・モラレス・ジェレナ議員。
コンサートを主催会社であるイバニェス社が事態を告発し、議員が賄賂を受け取る際に、警察と検事の介入を許した。

モラレス議員は音楽プロモーション会社が提供する税理士事務所にて6,000ソルを受け取ったと警察側は発表。
しかしイバニェス社は、今回議員が受け取った金は一部に過ぎず、全額で一万ソル(約3,571米ドル)に昇り、この収賄はサン・アグスティン国立大学でのフアン・ルイス・ゲラのコンサートが警察のガサ入れ対象から免れることと引き替えに議員が要求したものだと述べている。

意見の食い違いもまた怪しく思えるのは気のせいだろうか。Sa

ペルー文化大臣スサーナ・バカ「歌わないと死ぬ」

2011年9月2日 金曜日

ペルーの歌手で文化大臣のスサーナ・バカは、大臣という仕事の傍ら、週末にはステージに立ち歌い続ける意志を明らかにした。副大統領など反対の意見を持つ人はいるが、彼女自身は世界中の様々な場所で彼女が歌を歌うことはペルー振興につながるためだと言う。

今年7月に文化大臣に任命された際、ウマラ内閣に対しこの旨を説明しており、バカ文化大臣は「彼らは私の状況を理解してくれた」と述べていた。

「私は歌手なのだから、歌わないと死んでしまう」彼女はこう言う。

また、オマール・チェアデ副大統領の、内閣大臣を務める期間は自らの音楽活動は控えるべきとの意見に対しては、「大臣という仕事の任務は理解しているし、任務時間にサボったりはしていない。週末に旅をしてそこで歌い、ちゃんと戻ってくる。大臣の仕事に身を捧げているし、ペルーという国は捧げるに値する国だ」と述べている。

因みに彼女は通常年間40本のコンサートをこなし、1万5000人以上の人がそのコンサートに足を運ぶ。

また同じ南米で、ルーラ政権でブラジル文化大臣を務めたジルベルト・ジルについて彼女は「両方こなしていた」とコメント。
スサーナ・バカ文化大臣はアフロ・ペルーに起源をもつ彼女が文化大臣を務めながら世界中のステージに姿を現すことは、国にとって革新的な象徴になり得ると自負しているようだ。Sa

ペルー次期文化大臣にスサーナ・バカを任命

2011年7月26日 火曜日

今月28日、ペルーではいよいよオジャンタ・ウマラ内閣が発足する。ケイコ・フジモリ氏と接戦を繰り広げ、日本でも話題になったペルー大統領選は記憶に新しいが、ウマラ氏はその内閣発足を前に、歌手スサーナ・バカ(本名:スサーナ・バカ・デ・ラ・コリーナ)を文化大臣に任命することを明らかにした。

これらの情報はウマラ次期大統領の所属政党が管理するツイッター・アカウント@GANA PERÚ によって発表され、スサーナ・バカを含め18省の次期大臣がそれぞれ発表された。

スサーナ・バカは、アフリカを起源とするアフロ・ペルー音楽を世界に浸透させた第一人者で、ペルー音楽を語る上で欠かせない存在。また2002年には『Lamento Negro(黒い嘆き)』でラテン・グラミー賞フォルクローレ部門の最優秀アルバム賞を受賞している。現在67歳の彼女は歌手活動の他、教育者としても知られている。

「バカが(文化大臣に)任命されたことは歴史的なこと。ペルーに現存するマチスモ(男尊女卑)やラシスモ(人種主義)を打ち破るようなことだ」とアフロ・ペルーの奴隷制を研究する歴史学者は、女性でありアフリカの血を引き継ぐスサーナ・バカが任命されたことを大いに評価する。ペルー音楽ファンとしては“スサーナ・バカ文化大臣”に大いに期待したいところだ。tae

ペルーのアラン・ガルシア大統領の映画が2014年に公開

2011年7月8日 金曜日

1985年、当時36歳で政権を獲得したペルーのアラン・ガルシア大統領(1985〜1990,2006〜現在)の人間的な一面をテーマに、2014年12月に映画が公開される。

 本作のプロデューサーはラウル・ディエス・カンセコ元副大統領(2001〜2004年)の息子、ラウル・ディエス・カンセコ・アルティンヘル。政治家の親を持ち、「物心ついたころから国の政治家たちに不審な目を向けてきた」と週刊誌カレタスのコラムページ『エジョス・イ・エジャス』にて語る。

 本作のトレイラーではガルシア大統領が政権を取ったばかりだった36歳の頃を描いたワンシーンが使用されている。「80年代リマの神秘的な夜を自らのものにしつつ、アクセル全開でバイクに跨り大統領官邸を後にする」(カレタス誌より)

 最初の政権期間中、政治スキャンダルやプライベート問題の騒動が、若かりしガルシア大統領の激発を招いたこともあった。間に4人の子どもを持ったアルゼンチン人のピラール・ノレス夫人との不仲説が騒がれたのもこの頃だ。そしてそのピラール夫人とは結果的に今年に入って離婚している。

 監督はリカルド・マルドナド監督。アラン・ガルシア大統領役に抜擢されたのは、テレビドラマや映画にて二枚目役で活躍中のペルー人俳優ジェイソン・デイ。

 ちなみに、現在のガルシア政権は来月28日に終了する。

前述の本作トレイラー。

タイトルは発表されていない様子だが、トレイラーを観る限り、El Candidatoだろうか。Sa

フジモリ元大統領緊急入院

2011年6月11日 土曜日

南米ペルーで9日、在職中に誘拐及び殺人に関わったとして服役中のフジモリ元大統領が健康状態の悪化のため、緊急入院した。現在71歳のフジモリ氏は今年1月に4回目の手術を受けており、最低でも3日は入院することとなっている。

フジモリ氏の娘であるケイコ・フジモリは、先日の大統領選挙でウマラ氏に負け、元大統領の恩赦が受けられる可能性がかなり低くなっていた。しかし今回の健康状態の悪化を見て、ウマラ次期大統領は恩赦を与えることを検討しはじめているという。(d)

ペルー大統領選、ウマラ氏勝利

2011年6月6日 月曜日

ペルーの公式選挙機関、Oficina Nacional de Procesos Electorales (ONPE)によると、ケイコ・フジモリ氏と接戦を繰り広げていたペルー大統領選で、左派オジャンタ・ウマラ氏(48)の当選が確実となった。

5日から開票は始まり、現時点の開票率75%の内、ウマラ氏の獲得票が50.087%、ケイコ氏が49.913%に達し、ウマラ氏の当選が確定したとされている。また、未開票の地域が中心部から離れた農村都市で、ウマラ氏は特にその地域では大きな支持を得ているため、最終結果でにはケイコ氏との票差は開票に従って開いていくと見られている。

しかし、国内全体の結果とは別に、首都リマの開票結果だけを見ると、ケイコ氏57%、ウマラ氏42%でケイコ氏が優勢であったとの報道も。

ケイコ氏は「フジモリ元大統領の恩赦は行なわない」と発言し、有権者の支持をつなぎとめていたが、フジモリ政権時代の強権政治が復活すると揶揄されていたことに腰を折る結果と成った。tae

マチュピチュ発見100周年イベントに巨大人間城壁

2011年4月28日 木曜日

インカの遺跡マチュピチュが今年で発見から100周年を迎えるにあたって、1万人以上を集めて巨大『muralla humana(人間城壁)』をつくろうと試みるユニークなイベントが5月30日にクスコ市で開催される。主催はインカリ考古学研究協会とコニンパテック開発学研究所の文化組織2団体で、2005年にも同様のイベント『Ciudad Puma Cuzco(ピューマとクスコの都)』を主催している。

記念イベントには、クスコ市の小学生、大学生、研究者を中心に1万人参加を募る。マチュピチュ城壁の一部でピューマの形をしていると言われる「Ciudad Imperial(皇帝の都)」に似せた形をつくるのが目標で、参加者ひとりひとりが手をつないでその形を完成させていく。「2005年に試みたときも最高のピューマ城壁が出来たので、今回もきっと成功すると確信しています」とインカリ考古学研究協会のバレンシア氏。人間城壁のほか、約500人集めてクスコ市内からマチュピチュまで7日間かけて歩く企画も7月1日から行われる。

また、ペルー政府としては7月7日から正式に公式行事を行う予定。
記念すべき2011年のマチュピチュは大いに盛り上がりそうだ。tae

ウィリー・コロンがペルーで盗作容疑で懲役8年に

2011年1月29日 土曜日

ペルー検察局は、ニューヨークを拠点にサルサ界の最前線で活躍するウィリー・コロン氏を盗作罪で8年の刑に処することを明らかにした。

ウィリー容疑者はペルー人作曲家ワルテル・フエンテスが作曲した楽曲「La banda」を盗作したとして、8年間の実刑の他、約1800万ドルの賠償金が要求されることとなった。ウィリー容疑者はワルテル氏が1973年9月にペルー著作権協会に登録した「Llegó la banda」を「La banda」にタイトルを変えて、その4ヶ月後米国社会管理団体(ASCAP)に著作登録を行っていた。

ウィリー容疑者側のオスカル・アレナス弁護士は「盗作はない」とし、「罪があるかないかは裁判官の事前調査で明らかになっている」と無実を強調する。この盗作疑惑は数年前から一般的に浮上していたが、被害者のワルテル氏は35年前からウィリー氏の音楽事務所「Emusica Records」に訴訟を起こしていた。

ウィリー・コロンはプエルトリコの血を引くニューヨーク出身のトロンボーン奏者。60年代にニューヨークでデビューを果たし、その後ファニア・オールスターズの一員となる。マンボの王様ティト・プエンテはじめ、サルサ歌手でパナマ出身のルベン・ブラデスやプエルトリコ出身のエクトル・ラボーらとともにサルサ界に旋風を巻き起こした一大アーティスト。問題作「La banda」は1974年にリリースされた『Asalto navideño』に、エクトル・ラボーの演奏とともに収録されている。tae


「La banda」と「Llego la banda」ーーメロディーはもちろん歌詞とコーラス部分がそっくりだ。

マチュ・ピチュの入場チケット電子化へ

2010年12月3日 金曜日

ペルー文化庁は2日、クスコに位置するインカ城塞マチュ・ピチュにおいて、入場する際に使われる入場チケットを電子型にすると発表した。 現在まで入場チケットはクスコ市内でしか購入できなかったが、インターネットで事前に購入できるようになる。この事前に購入できるシステムを導入することにより、観光客の増加が期待できるとしている。

チケットは文化庁のサイトから予約でき、予約時に発行された番号で支払ったあと、プリントアウトしたチケットで入場できる。つまり、飛行機搭乗の際などに使うeチケットと似た仕組み。

しかしこのシステム問題点は、インターネットでチケット購入後、支払いを出来るのがラ・ナシオン銀行(Banco de la Nación)の窓口、またはラ・ナシオン銀行提携のデビットカードでのみということ。そうなると海外の観光客が自分の国で支払うことはできずペルー国到着後の支払いとなるため、外国人観光客誘致へ繋がる効果は期待できない。

マチュ・ピチュは2007年には世界の七不思議に登録、ペルーにとっては最大の観光地。海外の旅行者にとっても必ずは行ってみたい所。予約だけ出来ても・・・というのが実際の感想だが、結局は現地に行かなければ何も始まらないということだろうか・・・。tae

クスコ文化省公式HP

マチュピチュ電子チケット予約画面