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セラヤ大統領がホンジュラス暫定政権に対する抵抗を呼びかけ

2009年9月30日 水曜日

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ホンジュラス暫定政権は29日(火)に、緊張状態の終焉は近かったが、6月に追放されたセラヤ大統領が“草の根の抵抗”を呼びかけたことで、自由な生活への厳しい制約が設けられるだろうという勧告を発表した。

また29日火曜日には、ホンジュラス軍総司令官ロメオ・バスケス将軍があらゆる方法を持って6月28日に起こったクーデターによる窮地を脱しようとしていると発表。
セラヤ追放の実質的な鍵を握っていると考えられているバスケス将軍は「我々はすべての人が望んでいる解決に向かって前進している」と述べた。

暫定政権は今月26日付で、45日間の時限法として、許可なく集会を開くことなどを禁じ、令状なしの逮捕や、「平和と秩序を乱す」とみなした報道機関を政府が閉鎖させることを認める旨の法令を発布したが、この法令は国際的な反発を招いている。またホンジュラス国内議員の中にも同法を巡って反発が見られ、新聞・テレビなどの報道機関やその事業主などの間にも、今回の措置はやりすぎだという意見が出ている。

国連事務総長・潘基文氏は火曜日にホンジュラス情勢について「非常に危惧している」と延べ、現在在ホンジュラスブラジル大使館に身を寄せているマヌエル・セラヤ大統領の身の安全を保証するよう呼びかけた。
潘事務総長は「今一度、セラヤ大統領の身の安全を保証するよう呼びかける」と、国連に援助を求める電話演説をセラヤ大統領が行った翌日に、ニューヨークで開かれた記者会見で述べた。

在ホンジュラス米国大使は、コスタリカのオスカル・アリアス大統領が提唱したサン・ホセ協定に基づきセラヤ大統領を復職させることが、ホンジュラスを現状から前進させる鍵だとコメントした。
「米国はサン・ホセ協定に基づく対話こそが、現状の解決と民主主義の奪回、そして国際的支援によって開催される平和的選挙実現への鍵だと考える」と地元ラジオ局HRNに訴える一方、「米国はどちらにも組みしない」、米国が支持するのは民主主義そのものだ、と念を押した。
米国は永住ビザや亡命ビザを除いたホンジュラス人への新たな査証発給を停止している。

出口の見えない長い緊張状態に、ホンジュラス国内の企業経営者らリーダーは、セラヤの帰還と多国籍軍の介入に抗議し、交通封鎖を行った。
経営者リーダーらが求めるプランは、ホンジュラスに秘密裏に再入国して以来ブラジル大使館に客品として8日間滞在しているセラヤ大統領が、裁判所に出向き裁きを受けることだと、この封鎖行動を指示したリーダーのアドルフォ・ファクセーはAFP通信に語った。
「(暫定政権の)ミチェレッティ大統領には、愛国的な行動を期待する。彼はこの後は、一人の議員として国政の場に戻るだろう。その際、彼には終身議員としてのポストが用意されている」と言い切った。

もう一方のセラヤ大統領は、ブラジル大使館で開かれた会見で「草の根の抵抗を、<……>封鎖された報道機関が再開されるように。」と呼びかけた。

セラヤ大統領を追放したミチェレッティ政権は、28日月曜に、ラジオ放送局“Globo(グロボ)”とテレビ局“Canal 36(36チャンネル)”を、反(暫定)政権的として、封鎖した。
さらに火曜29日には、数人の支持者や家族と共にブラジル大使館にいるセラヤ大統領の復帰を求めて約2,000人が集まったデモを妨害した。

ブラジル政府高官セルソ・アモリム氏は、ブラジル上院にセラヤ大統領の在テグシガルパ・ブラジル大使館逗留は、今まで実現できなかった対話への道を開くと申し立てた。
セラヤ大統領の大使館滞在については、「ブラジルは正しい行いをした」とアモリム高官は延べ、米国と国際社会の支援を期待するとした。m

写真:「対話を!」と書かれたプラカードをブラジル大使館を包囲する軍隊に掲げるセラヤ大統領支持者

コスタリカ大統領、ホンジュラス暫定政権に再び警告

2009年9月15日 火曜日

 ノーベル平和賞の受賞者でもあるコスタリカのオスカル・アリアス大統領は、今週水曜日に6人中4人の大統領候補と会談をする予定で、ミチェレッティ暫定政権が発表している11月29日の総選挙の前にマヌセル・セラヤ大統領の復職を求めると発表した。逆にセラヤ大統領の復職が投票以前に為しえなかった場合、新たな大統領は国際的に認知されないと伝えた。

 アリアス大統領は次期大統領選の候補者たちと“気楽”に話すつもりだと言いながらも、もし世界が認めていない選挙で大統領になった際にも、国際社会からは認められず、国際社会から受ける制裁が引き続き行われる、もしくはより大きくなることは避けられないとしている。また来年1月に任期が切れるまで限定的な復職を認める妥協案を受け入れてくれることを望んでいるとも話している。

 また他のラテンアメリカ諸国もセラヤ大統領の復職が認められない場合には、11月に行われる選挙の結果は認めないとの方針を示しており、アメリカ政府も17人のホンジュラス高官のビザを取り消すなどして新たにプレッシャーをかけている。

 国会や裁判所を含むクーデター派は、セラヤ大統領が進めてきた左傾化に反対する富裕層の支持を集めているとされている。(d)

コスタリカ大統領、ホンジュラス暫定政権に再び警告

2009年9月15日 火曜日

 ノーベル平和賞の受賞者でもあるコスタリカのオスカル・アリアス大統領は、今週水曜日に6人中4人の大統領候補と会談をする予定で、ミチェレッティ暫定政権が発表している11月29日の総選挙の前にマヌセル・セラヤ大統領の復職を求めると発表した。逆にセラヤ大統領の復職が投票以前に為しえなかった場合、新たな大統領は国際的に認知されないと伝えた。

 アリアス大統領は次期大統領選の候補者たちと“気楽”に話すつもりだと言いながらも、もし世界が認めていない選挙で大統領になった際にも、国際社会からは認められず、国際社会から受ける制裁が引き続き行われる、もしくはより大きくなることは避けられないとしている。また来年1月に任期が切れるまで限定的な復職を認める妥協案を受け入れてくれることを望んでいるとも話している。

 また他のラテンアメリカ諸国もセラヤ大統領の復職が認められない場合には、11月に行われる選挙の結果は認めないとの方針を示しており、アメリカ政府も17人のホンジュラス高官のビザを取り消すなどして新たにプレッシャーをかけている。

 国会や裁判所を含むクーデター派は、セラヤ大統領が進めてきた左傾化に反対する富裕層の支持を集めているとされている。(d)

ホンジュラス暫定政権が米州機構派遣団の来訪を拒否

2009年8月10日 月曜日

 ホンジュラスのミチェレッティ暫定政府は日曜日、火曜日に予定されていたOAS(米州機構)の派遣団の来訪を延期することを発表した。

 今回のOASの派遣団はアルゼンチン、カナダ、コスタリカ、ジャマイカ、メキシコそしてドミニカ共和国の外務大臣たちによって構成されており、そもそもセラヤ大統領の復職を基本に交渉をしようというものだった。さらに今回の派遣団に暫定政権側についているホセ・ミゲル・インスルサOASチーフを外したことも今回の来訪拒否へとつながった。

 暫定政府側としてはそもそも復職自体が認められないため、交渉のテーブルにあがることを拒否。さらにOASからの要求について交渉どころか、脱退を示唆しているというのが現状だ。また暫定政府は今回の一件で違法だったことはセヤラ大統領を追放した点だけで、憲法を改正し再選をねらっていたとされるセラヤ大統領自身の安全と国内の動揺を抑えるため必要な行動だったとしている。dice

ホンジュラス暫定政権が米州機構派遣団の来訪を拒否

2009年8月10日 月曜日

 ホンジュラスのミチェレッティ暫定政府は日曜日、火曜日に予定されていたOAS(米州機構)の派遣団の来訪を延期することを発表した。

 今回のOASの派遣団はアルゼンチン、カナダ、コスタリカ、ジャマイカ、メキシコそしてドミニカ共和国の外務大臣たちによって構成されており、そもそもセラヤ大統領の復職を基本に交渉をしようというものだった。さらに今回の派遣団に暫定政権側についているホセ・ミゲル・インスルサOASチーフを外したことも今回の来訪拒否へとつながった。

 暫定政府側としてはそもそも復職自体が認められないため、交渉のテーブルにあがることを拒否。さらにOASからの要求について交渉どころか、脱退を示唆しているというのが現状だ。また暫定政府は今回の一件で違法だったことはセヤラ大統領を追放した点だけで、憲法を改正し再選をねらっていたとされるセラヤ大統領自身の安全と国内の動揺を抑えるため必要な行動だったとしている。dice

セラヤ大統領支持者の抗議行動がホンジュラスで再激化

2009年8月6日 木曜日

caminatas7dias.jpg大統領職を追われたマヌエル・セラヤ大統領の支持者らは、セラヤ大統領の一日も早いホンジュラス帰国を求めて、5日(水)にホンジュラス主要都市へ向けて7日間のデモ行進を始めた。

デモ行進はホンジュラス南部と東部から首都テグシガルパを目指すグループと、北部と西部からホンジュラス第2の都市サン・ペドロ・スーラを目指すグループが同時に出発した。支持者らは8月10日に両都市で結集する予定だ。

反クーデター国民戦線責任者のフアン・バラオーナは、「その日にセラヤ大統領帰国実現へ向けて、我々の意志を示すため集結する。」とAP通信にコメントした。

「現時点では、正確に何人がこの行進に参加してくれているか把握できないが、我々が通る町々で数千の人びとが参加してくれている。」と付け加えた。

水曜日に出発してからそれぞれのグループは毎日約15㎞を歩き、テグシガルパとサン・ペドロ・スーラ到着までにそれぞれトータル105㎞を歩き通す予定だ。また立ち寄る町、一ヶ所一ヶ所で抗議集会を開くという。

同水曜日には首都のテグシガルパで、セラヤ支持派が2つの道路を封鎖し抗議する事件も起こった。これを受けて、騒動を治めようとした警察側がこの抗議に対し催涙ガスと、水ホースでこれを排除。道路でタイヤを焼いて封鎖していた学生らが、これに石や空き瓶を投げ返して応酬するという事態が、首都の東地区で発生した。

興奮したデモ隊が、周辺の店のショーウィンドウを破壊、一時的に付近にあった大学内へ避難した。警察の構内への立ち入りを止めさせ、仲介役を試みた同大学学長のフリエタ・カステジャーノスは記者会見で、「警察は我々を手荒く扱い、侮辱した」と警察に殴られたことを訴えた。

この抗議行動を率いたアンドレス・パボンは新聞記者たちに「自分たちの目的達成のために警察を抑圧的な方法で使う、これが独裁政権だ、これが今我々のホンジュラスが置かれた状態だ。」と語った。

ミチェレッティ暫定政府側はこの件に関する負傷者数を発表していない。
セラヤ大統領は同じく5日水曜日に、CNN放送にてホンジュラスの危機は「果敢に抵抗するホンジュラス国民の手にかかっている、そして私を支えてくれる国際的支援にかかっている。」と、コスタリカ大統領オスカル・アリアスの進めるサン・ホセ協定を受けると明確にした上で述べた。また、帰国・復職した際は、憲法が定めるとおり来年1月27日に退職するとはっきりと述べた。

一方で、オスカル・アリアス大統領の調停を「ミチェレッティに対して優しすぎる。」と批判したり、「クーデターの終結は米国の働きいかんだ。」と発言しているセラヤ大統領。長期化する暫定政権とセラヤ大統領が折り合いを付け、国際社会に認められるホンジュラスが戻ってくるのはいつになるのだろうか。m

セラヤ大統領支持者の抗議行動がホンジュラスで再激化

2009年8月6日 木曜日

caminatas7dias.jpg大統領職を追われたマヌエル・セラヤ大統領の支持者らは、セラヤ大統領の一日も早いホンジュラス帰国を求めて、5日(水)にホンジュラス主要都市へ向けて7日間のデモ行進を始めた。

デモ行進はホンジュラス南部と東部から首都テグシガルパを目指すグループと、北部と西部からホンジュラス第2の都市サン・ペドロ・スーラを目指すグループが同時に出発した。支持者らは8月10日に両都市で結集する予定だ。

反クーデター国民戦線責任者のフアン・バラオーナは、「その日にセラヤ大統領帰国実現へ向けて、我々の意志を示すため集結する。」とAP通信にコメントした。

「現時点では、正確に何人がこの行進に参加してくれているか把握できないが、我々が通る町々で数千の人びとが参加してくれている。」と付け加えた。

水曜日に出発してからそれぞれのグループは毎日約15㎞を歩き、テグシガルパとサン・ペドロ・スーラ到着までにそれぞれトータル105㎞を歩き通す予定だ。また立ち寄る町、一ヶ所一ヶ所で抗議集会を開くという。

同水曜日には首都のテグシガルパで、セラヤ支持派が2つの道路を封鎖し抗議する事件も起こった。これを受けて、騒動を治めようとした警察側がこの抗議に対し催涙ガスと、水ホースでこれを排除。道路でタイヤを焼いて封鎖していた学生らが、これに石や空き瓶を投げ返して応酬するという事態が、首都の東地区で発生した。

興奮したデモ隊が、周辺の店のショーウィンドウを破壊、一時的に付近にあった大学内へ避難した。警察の構内への立ち入りを止めさせ、仲介役を試みた同大学学長のフリエタ・カステジャーノスは記者会見で、「警察は我々を手荒く扱い、侮辱した」と警察に殴られたことを訴えた。

この抗議行動を率いたアンドレス・パボンは新聞記者たちに「自分たちの目的達成のために警察を抑圧的な方法で使う、これが独裁政権だ、これが今我々のホンジュラスが置かれた状態だ。」と語った。

ミチェレッティ暫定政府側はこの件に関する負傷者数を発表していない。
セラヤ大統領は同じく5日水曜日に、CNN放送にてホンジュラスの危機は「果敢に抵抗するホンジュラス国民の手にかかっている、そして私を支えてくれる国際的支援にかかっている。」と、コスタリカ大統領オスカル・アリアスの進めるサン・ホセ協定を受けると明確にした上で述べた。また、帰国・復職した際は、憲法が定めるとおり来年1月27日に退職するとはっきりと述べた。

一方で、オスカル・アリアス大統領の調停を「ミチェレッティに対して優しすぎる。」と批判したり、「クーデターの終結は米国の働きいかんだ。」と発言しているセラヤ大統領。長期化する暫定政権とセラヤ大統領が折り合いを付け、国際社会に認められるホンジュラスが戻ってくるのはいつになるのだろうか。m

セラヤ大統領「国民には“反乱”権がある、ミチェレッティ氏「“脅迫”には乗らない」

2009年7月15日 水曜日

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6月28日に中米ホンジュラスのクーデターで大統領を解任されたセラヤ氏は14日火曜に到着した、ニカラグアのグアテマラ市で記者会見し、「ホンジュラス国民には憲法で定められた“反乱権”を行使する権利がある」と述べた。

一方、議会の指名で実効上のホンジュラス大統領に就任したミチェレッティ氏は、この発言を受けて、「“脅迫”には乗らない」とし、「土曜日にコスタリカ大統領オスカル・アリアスの仲介に基づいた協議への出席を希望する」と述べた。

セラヤ大統領は13日、暫定政権側との次回協議で復職が認められなければ、協議を「失敗」と見なし、「(復職に向けて)他の方法をとる」と述べている。

しかしこの牽制発言もミチェレッティ暫定政権側に、あまり効果は見られず、暫定政権高官カルロス・ロペス氏は「我々は脅したりしない。なぜならこの政権は社会平和が保たれた上に作られているからだ。」「私たちは、ホンジュラス領土を完璧に支配下に置いている。」述べている。

 一方、協議の調停役を務めるコスタリカのアリアス大統領は14日、双方の作業チームによる協議をコスタリカの首都サン・ホセにて18日土曜日に再開すると発表。
「セラヤ大統領の一刻も早い復職を望む気持ちは十分理解できるが、私の経験から、こういった事態には少し堪え忍ぶことも肝心だ。」と述べた。また「対話によってでなければ、いったい我々はどのような方法でセラヤ大統領をあるべき地位に復活させることが出来るのか?」と付け加えた。

この膠着状態は、ホンジュラス国民のかなりの部分とカトリック教会などが、セラヤ大統領の復職を願っていないなどの事情から長引きそうだ。
さらに、国際社会、特に金融関係諸機関がホンジュラス暫定政権に対する締め出し政策を、実行していないという事実も、暫定政権継続の理由に挙げられる。

クーデターの混乱も徐々に収まり、ホンジュラスは暫定政権の元で日常を取り戻しつつある。これに対し“ブロケ・ポプラール(Bloque Popular:人民連合)”と名づけられたセラヤ大統領支持者らは、火曜日14日に新たなデモを行い、国内全土で暫定政権に対しストライキを行うとの発表を行った。

日本のニュースでも徐々に扱いが少なくなってきたホンジュラス・クーデターだが、セラヤ、ミチェレッティ、両者がどのような形でこの事態の終着点に向かうのか、まだ目が離せない。m

セラヤ大統領「国民には“反乱”権がある、ミチェレッティ氏「“脅迫”には乗らない」

2009年7月15日 水曜日

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6月28日に中米ホンジュラスのクーデターで大統領を解任されたセラヤ氏は14日火曜に到着した、ニカラグアのグアテマラ市で記者会見し、「ホンジュラス国民には憲法で定められた“反乱権”を行使する権利がある」と述べた。

一方、議会の指名で実効上のホンジュラス大統領に就任したミチェレッティ氏は、この発言を受けて、「“脅迫”には乗らない」とし、「土曜日にコスタリカ大統領オスカル・アリアスの仲介に基づいた協議への出席を希望する」と述べた。

セラヤ大統領は13日、暫定政権側との次回協議で復職が認められなければ、協議を「失敗」と見なし、「(復職に向けて)他の方法をとる」と述べている。

しかしこの牽制発言もミチェレッティ暫定政権側に、あまり効果は見られず、暫定政権高官カルロス・ロペス氏は「我々は脅したりしない。なぜならこの政権は社会平和が保たれた上に作られているからだ。」「私たちは、ホンジュラス領土を完璧に支配下に置いている。」述べている。

 一方、協議の調停役を務めるコスタリカのアリアス大統領は14日、双方の作業チームによる協議をコスタリカの首都サン・ホセにて18日土曜日に再開すると発表。
「セラヤ大統領の一刻も早い復職を望む気持ちは十分理解できるが、私の経験から、こういった事態には少し堪え忍ぶことも肝心だ。」と述べた。また「対話によってでなければ、いったい我々はどのような方法でセラヤ大統領をあるべき地位に復活させることが出来るのか?」と付け加えた。

この膠着状態は、ホンジュラス国民のかなりの部分とカトリック教会などが、セラヤ大統領の復職を願っていないなどの事情から長引きそうだ。
さらに、国際社会、特に金融関係諸機関がホンジュラス暫定政権に対する締め出し政策を、実行していないという事実も、暫定政権継続の理由に挙げられる。

クーデターの混乱も徐々に収まり、ホンジュラスは暫定政権の元で日常を取り戻しつつある。これに対し“ブロケ・ポプラール(Bloque Popular:人民連合)”と名づけられたセラヤ大統領支持者らは、火曜日14日に新たなデモを行い、国内全土で暫定政権に対しストライキを行うとの発表を行った。

日本のニュースでも徐々に扱いが少なくなってきたホンジュラス・クーデターだが、セラヤ、ミチェレッティ、両者がどのような形でこの事態の終着点に向かうのか、まだ目が離せない。m

ホンジュラスの母親たちが子どもを捜してメキシコ各地を行進

2008年10月15日 水曜日

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(写真:北へ向かう列車へ飛び乗る中米からの移住者たち)
15名ほどのホンジュラス人たちが、14日にメキシコ南部チアパス州から、米国へ向かう途中で行方不明となった家族・親族を捜すキャラバンをスタートさせた。そのほとんどが母親で、アメリカン・ドリームを夢見て”不法入国”者となった子どもを捜しているという。

このキャラバン隊の広報を担当するマルタ・サンチェスさんは、キャラバンはチアパスからベラクルスを回り、首都のメキシコ・シティー行きの普通バスに乗り込んだとのことだ。メキシコ・シティーではいくつかの活動も予定している。

今回で5年目を迎える「米国行きの途中で行方不明となったホンジュラス人を捜す」キャラバンの実施、主催者側の発表によると居所の分からないホンジュラス人の数は670人に上るということだ。

キャラバンが通るポイントとなる街のひとつがメキシコ州にあるエカテペック行政区だ。エカテペックは正規の入国書類を持たずにアメリカ合衆国を目指すセントロアメリカから来る人々にとって、必ず通る”巡礼地”で、多くの越境者がここから北へ向かう電車に潜り込む。

キャラバン隊の行進は来週20日の月曜まで続き、メキシコ・シティーからは再度、北を目指すものたちが通過するポイントを訪ねながらホンジュラスへ戻るという。

合衆国への移民が最も多いのはもちろん国境を接しているメキシコだが、中米諸国からの移民希望者は2度、3度と命がけの国境越えをしなければならない。m