第22回ポルトガル版ゴールデングローブ賞グローボス・デ・オウロの授賞式

HMBとカルミーニョ

HMBとカルミーニョ

先月21日、リスボン中心部のコンサート会場コリゼウ・ドス・レクレイロスにおいて、第22回ポルトガル版ゴールデングローブ賞グローボス・デ・オウロの授賞式が行われ、昨年映画、音楽、ファッション、スポーツなどの各分野で活躍した著名人が表彰された。

最優秀映画賞には日本でも公開されたジョアン・ペドロ・ロドリゲス監督の『鳥類学者』などがノミネートしていたが、1970年代のアンゴラ独立戦争を舞台にしたアントニオ・ロボ・アントゥーネスの小説が原作のイヴォ・フェレイラ監督作品『Cartas Da Guerra(原題/日本公開未定)』が受賞し話題となった。
音楽部門での受賞者は下記の通り。
▼最優秀楽曲
『O Amor é Assim』HMB、カルミーニョ
▼最優秀ソロアーティスト
カルミーニョ
▼最優秀グループ
カピタン・ファウスト
今年度の最優秀楽曲賞を受賞した『O Amor é Assim』は、リスボンで活動するソウルミュージックユニットHMBがカルミーニョをゲストヴォーカルに迎えて制作したブルーアイドソウル風の軽やかな一曲。「愛ってそういうものよ、少なくとも私にとっては」という明るく伸びやかなカルミーニョの歌声に合わせて、若い男女ダンサーがリスボンの街並みを背景に踊るMVも秀逸で、Youtubeでは360万回以上再生されている。また、カルミーニョはアントニオ・ザンブージョ、クリスティーナ・ブランコらを他の有力候補を退け最優秀ソロアーティスト賞も獲得した。
最優秀グループを受賞したカピタン・ファウストは昨年発表した3作目のフルアルバム『Têm Os Dias Contados』が各メディアのベストアルバムランキングを席巻した若手ナンバーワンのソフトサイケバンド。今年の夏の音楽フェスティバルでは、メインステージやヘッドライナークラスでの出演が決定しており、その人気ぶりを裏付ける受賞となった。
そして、最優秀男性アスリート部門のトロフィーは、もちろんクリスティアーノ・ロナウドに。昨年のサッカー欧州選手権ポルトガル優勝に貢献し、4度目のバロンドールを獲得、更には故郷マデイラ島の国際空港がクリスティアーノ・ロナウド国際空港に改称されるなど、32歳にしてその勢いは止まらない。そして最優秀女性アスリート部門では、昨年リオオリンピックで銅メダルを獲得し、日本のメディアでも「美しすぎる柔道選手」として話題になっていたテルマ・モンテイロが受賞した。(ポルトガル●山口詩織)


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