1947年「早川真平とオルケスタ・ティピカ東京」設立、51年に歌手の藤沢嵐子が加入し、64年に志賀清がコンサートマスターに就任。日本におけるタンゴ史を語る上で欠かせない楽団である。この楽団でたくさんのトップ演奏家たちが共演し、ここから何人も独立し、自身の楽団を立ち上げている。今回は志賀清を中心に若手メンバーも加えて、日本タンゴ史に新たな１ページを書き加えることとなる。

タンゴ界のみならず、さまざまなジャンルで活躍する会田桃子（Vn）、青木菜穂子（Pf）の女性ふたりがリーダーをつとめるオルケスタ・アウロラは、現在のタンゴシーンを牽引する若手ミュージシャンで構成される。本場アルゼンチンでの評価も高く、今夏ブエノスアイレス市からの招待で公演も決定している。リーダーふたりの編曲にも定評があり、古典からオリジナルまでこなす。

ピアソラから「近い将来アストル ・ピアソラのライバルとなるコウジへ！素晴らしい音楽に乾杯！」と喜びのメッセージを受けた日本が誇るバンドネオン奏者。わずか20歳で「早川真平とオルケスタ・ティピカ東京」の第一バンドネオン奏者となり、常に第一線で活躍し、その卓越した演奏力は本場アルゼンチンでも知られる存在となっている。

小松真知子とタンゴクリスタルは、確かで華麗なタッチで知られるピアニストの小松真知子と、ギタリストで作曲・編曲家の小松勝の二人により、1986年に結成。センチメンタルな古典タンゴから懐かしいコンチネンタルタンゴ、陰影に富む現代タンゴまでの多彩な演奏と、小松勝編曲による日本人の感性をとらえたオリジナリティあふれるサウンドで、常に聴く人の心を魅了している。

日本を代表するバンドネオン奏者、門奈紀生を中心に1992年4月、京都でデビュー。デビュー直後から国内外での演奏活動を開始、批評家たちからも高い評価を受ける。また、レクチャー・コンサートやワークショップ開催など、次世代へタンゴを繋げるための「タンゴ草の根運動」も熱心に展開し、若手タンゴ・ミュージシャン輩出に大きく貢献している。

タンゴ・バイオリニスト。音楽大学在学中にブエノスアイレスに渡り、タンゴの研鑽をつみながら、有名タンゴスポットへの出演やコンサート、録音などプロとして幅広く活躍し、高い評価と人気を得る。オルタケスタ・ティピカ東京、京谷弘司クアルテート・タンゴなどでの演奏に加え、自身のタンゴ楽団も結成し、現在も日本国内外での演奏活動を続けている。

ブエノスアイレス市立、オルケスタ・エスクエラ・デ・タンゴを日本人のバンドネオン奏者として初めて正式に卒業。ブエノスアイレスで自身が結成した「カンバタンゴ」による日本ツアーを成功させるなど、既存の概念に囚われない活動を展開している期待の若手奏者。今回は六重奏で登場。

バンドネオンを門奈紀生氏に師事。ブエノスアイレスの多くの老舗ミロンガで演奏するなど本場での経験も十分。自身のグループを率い、出身地の京都や関西地方のほか、関東にも活動の場を広げている。今回はピアノとコントラバスと、独自のトリオの世界を繰り広げる。

クラシック界でも様々な賞を受賞している実力派若手バイオリニスト、鈴木慶子（左写真）を中心に今年新しく結成されたタンゴ・ユニット。6月にライヴ・デビュー。ゲストに高橋正人（vo）を迎える。