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レオナルド・マルケス ジャパン・ツアー 2020(※開催中止)

2020年1月17日 金曜日

エバーグリーンなメロディとヴィンテージ機材のドリーミーな音色が織り成す、まどろみのようなヒーリング・ポップ。
ブラジルのS.S.W. レオナルド・マルケス 5年ぶりの来日公演!

3/21(土) 山形・gura lounge hall
3/23(月) 神戸・Bar Request
3/27(金) 東京・代官山 晴れたら空に豆まいて / with 菅原慎一BAND

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■山形公演 3月21日(土) open 16:30 start 17:00
出演:レオナルド・マルケス(Guitar/Vocal)
会場 gura lounge hall (山形市旅篭町2丁目1-41)
予約・前売り4,000円/当日4,500円 全席自由(50席限定)
問合せ: yama-bra(bossacur@ma.catvy.ne.jp)
※予約受付中!
※山形公演はレオナルド・マルケスによるソロ公演です。

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■神戸公演 3/23(月) Bar Request open 18:30 start 19:30
出演:レオナルド・マルケス(Guitar/Vocal)
会場: Bar Request 〒650-0033 兵庫県神戸市中央区江戸町100 高砂ビル1階
予約・前売り3,500円/当日4,000円 全席自由(50席限定)
予約・問合せ:TEL: 078-331-1728  E-MAIL: hall@100ban.jp (100BANホール/スタジオ)
※神戸公演はレオナルド・マルケスによるソロ公演です。

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■東京公演 3月27日(金) open 18:30 start 19:30
会場 代官山・晴れたら空に豆まいて
〒150-0034 東京都渋谷区代官山町20−20 モンシェリー代官山B2
前売 4000円(+ 1D 600円) 当日 4500円(+ 1D 600円)
出演:レオナルド・マルケス  共演:菅原慎一BAND

●レオナルド・マルケスBAND:レオナルド・マルケス(Guitar/Vocal) ニカホヨシオ(Keyboard) 岡田拓郎(Bass) 増村和彦(Drums)
●菅原慎一BAND:菅原慎一(Vocal / Guitar)大塚智之(Bass)水谷貴次(Drums)芦田勇人(Pedal Steel Guitar)松村拓海(Flute)内藤彩(Bassoon)

●レオナルド・マルケス[Leonardo Marques]
ディーゼル 《Diesel》 (のちのウドーラ《Udora》) のギタリストとしてブラジルのロック・シーンで頭角を現し、
レッド・ホット・チリ・ペッパーズがヘッドアクトを務めたロック・イン・リオに出演。
クリーヴ・デイヴィス (Clive Davis) の J-Records (RCA) と契約しロサンゼルスに拠点を移すと、
マルーン5のマット・ウォレスほか数々の世界的な音楽家と仕事をするようになる。
またハリウッドのサンセット大通りにあるヴィンテージ・ギターの店で働いたことを契機に
ヴィンテージなサウンドにも興味を持つようになった。

ブラジル帰国後にはインディーロック・バンドのトランスミソール《Transmissor》 をジェニフェル・ソウザ(Jennifer Souza) らと結成。ミナスの最重要インディーバンドとして認知されると同時に、自身のスタジオ「イーリャ・ド・コルヴォ《Ilha do Corvo》」を設立。ヴィンテージな音を求めるブラジルのミュージシャンの作品を数多くプロデュースしている。

自身名義では『Dia e Noite no Mesmo Céu (2013)』『クルヴァス、ラードス、リーニャス・トルタス、スージャス・イ・ヂスクレタス (2015)』『アーリーバード (2018)』と、これまでに3枚のアルバムをリリース。2015年には初の日本ツアーを行い、キセル、ツチヤニボンドといったミナスの音楽にシンパシーを寄せる音楽家と対バンするなど、ブラジル音楽ファン以外にも鮮烈な印象を残した。

Leonardo Marques ©︎Azevedo Lobo

●菅原慎一BAND
シャムキャッツのギタリスト/ソングライター菅原慎一が、
音楽好きの友人たちと楽しく演奏をする小楽団。
2019年12月、SECOND ROYALより
待望の初音源『Ground Scarf / Seashell Song』を
7インチレコードでリリースした。

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■東京公演のチケットは、購入方法は3通りあります。

●Peatix で電子チケットを購入
https://leonardomarques.peatix.com

●会場の「晴れたら空に豆まいて」で予約
03-5456-8880 (15時-22時半)

●ディスクユニオン でチケットを購入
新宿ラテン・ブラジル館
渋谷ジャズ/レアグルーヴ館

 

トニーニョ・オルタ featuring ヂアナ・オルタ・ポポフ ジャパン・ツアー 2019、公式サイトをオープン

2019年7月24日 水曜日


トニーニョ・オルタが来日します! 若きミナスの特別な才能、ヂアナ・オルタ・ポポフと一緒に!

 

本日、「トニーニョ・オルタ featuring ヂアナ・オルタ・ポポフ ジャパン・ツアー 2019 」の公式サイトをオープンしました!

http://latina.co.jp/ToninhoHorta_DianaHortaPopoff/index.html

9/20神戸、9/22山形、9/24東京の3会場での開催です。追加公演もあるかもしれません!?!

Twitter アカウント と

https://twitter.com/2019Featuring

Facebook ページ も 

https://www.facebook.com/Toninho-Horta-featuring-Diana-Horta-Popoff-483910255768568/

始動します!

トニーニョ・オルタは、キャリア50周年の記念の年になります。ヂアナ・オルタ・ポポフは、今回が初来日になります。

ぜひ、情報拡散にご協力ください。

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9/20(金)神戸
会場:100BAN ホール 開場 18:00 開演 19:00 チケット前売 6500円 / 当日 7000円 / 学割 5000円(要学生証)

問合:100BAN ホール 078-331-1728(平日 10~12時、13~16時のみ) hall@100ban.jp

出演:トニーニョ・オルタ(ギター、ヴォーカル)/ ヂアナ・オルタ・ポポフ(ピアノ、ヴォーカル)/マチアス・アラマン(ベース)/岡部洋一(ドラムス)

9/22(日)山形

会場:文翔館議場ホール 開場 17:00 開演 17:45 チケット前売 5500円 / 当日 6000円

問合:bossacur@ma.catvy.ne.jp

出演:トニーニョ・オルタ(ギター、ヴォーカル)/ 〔ゲスト〕ヂアナ・オルタ・ポポフ(ピアノ、ヴォーカル)/〔ゲスト〕マチアス・アラマン(ベース)

主催:yama-bra
https://www.facebook.com/events/368201090486516/

9/24(火)東京
会場:Blue Note Tokyo ミュージック・チャージ 8000円

1st 開場 17:30 開演 18:30

2nd 開場 20:20 開演 21:00 

問合:03-5485-0088(Blue Note Tokyo)

出演:トニーニョ・オルタ(ギター、ヴォーカル)/ ヂアナ・オルタ・ポポフ(ピアノ、ヴォーカル)/マチアス・アラマン(ベース)/岡部洋一(ドラムス)

http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/toninho-horta/

企画制作:(株)ラティーナ 03-5768-5588

中原仁氏監修の「21世紀ブラジル音楽ガイド」(ele-king books)が発売になりました!

2018年7月25日 水曜日

本書は、21世紀のブラジル・ポピュラー音楽にフォーカした、ブラジル音楽の「今」を知るためのディスクガイドブックです。今世紀に入って頭角を現した世代の音楽家を軸に、現在進行形のブラジル音楽を紹介していきます。
(「21世紀ブラジル音楽ガイド」、「はじめに」より)

中原仁さん監修によるブラジル音楽全般を対象としたガイド本としては、2001年に発売された「ブラジリアン・ミュージック2001」(1995年に発売された「ブラジリアン・ミュージック」の続編)以来となり、待望の1冊が満を持して登場しました。

当方、大学生のときに「ブラジリアン・ミュージック2001」が発売されて、洋楽・邦楽ロックを経てカエターノ・ヴェローゾとマリーザ・モンチに出会いブラジル音楽に入った自分にはドンピシャな内容で、「ブラジリアン・ミュージック」と「同2001」を様々なブラジル音楽と出会う指針にさせていただきました。

以前(10年くらい前?)に「〈ブラジリアン・ミュージック2001〉の続編は出されないんですか? 」と中原仁さんにうかがったことがあるんですが、その時は、「次の世代の人が作ればいいんだよ」とおっしゃっていらっしゃいました。でも、結局は、中原仁さん以外にまとめられる人がいなく、30歳前半〜50代前半の書き手をまとめて、中原仁さんが「21世紀のブラジル・ポピュラー音楽にフォーカした」ガイド本を上梓されました。(中原仁さん以外の書き手は「ブラジリアン・ミュージック」シリーズと重なっていない! というのもすごいことだなあと)

中原仁さんの作られるガイド本は、ブラジル以外の音楽を音楽好きとしての入り口にもつ人が、ブラジル音楽との様々な出会いを持つのに相応しく設計されていると思います。当方がそうだったように。

勝手に本書を読んで欲しい人について語ります。ブラジル音楽に興味があって色々聴き漁りたいと思っている人はもちろんですが、コーネリアスや菊池成孔、くるり、ceroといったアーティストのファンで、彼らがブラジル音楽を愛好していることをなんとなく知っている人が、現在進行形のブラジル音楽に魅了されるきっかけになれば、一番ハッピーなんじゃないかと思います。

目次
◆CHAPTER 01 +2とリオのインディー・ポップ
◆CHAPTER 02 ノヴォス・コンポジトーレスとサンパウロ・シーン
◆CHAPTER 03 ミナス新世代
◆CHAPTER 04 MPB
◆CHAPTER 05 Samba Soul / Funky Groove / Urban
◆CHAPTER 06 Hip Hop / Funk / Drum’n Bass / Electro / Reggae / Street Beat
◆CHAPTER 07 Bahia(バイーア)
◆CHAPTER 08 Nordeste & Norte ノルデスチ(北東部)とノルチ(北部)
◆CHAPTER 09 Rock / Folk & Country
◆CHAPTER 10 Samba
◆CHAPTER 11 Instrumental
◆CHAPTER 12 90’s 世代
◆CHAPTER 13 Maestro, Legend
◆CHAPTER 14 International

監修:中原仁

筆者(50音順):伊藤亮介、江利川侑介、KTa☆brasil、佐々木俊広、宿口豪、高木慶太、橋本徹、花田勝暁、堀内隆志、村田匠

編集:野田努(ele-king books)

装丁:渡辺光子

192ページ、全4色

発行:株式会社Pヴァイン(ele-king books)

定価:2,646円(税込)

刊行:2018年7月25日

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同時リリース CD「Musica Brasileira No Seculo 21(21世紀ブラジル音楽)」

P-VINE PCD-20398
2018年7月25日発売
定価 2,000円+税
監修・選曲・解説:中原仁

[収録曲]

1. Moreno Veloso / Um Passo a Frente
2. Domenico Lancellotti / Insatiable
3. Kassin / Relax
4. Nina Becker / Acrilico
5. Ana Claudia Lomelino / Colo do Mundo
6. TONO / Da Bahia
7. Bruno Capinan / Promessa
8. Luana Carvalho / Oxum Minha Mae
9. Joao Sabia / Nossa Copacabana
10.Tulipa Ruiz / Efemera
11.To Brandileone, Ze Luis Nascimento / Eu Sou Outro
12.Pedro Viafora / Feliz pra Cachorro
13.Dani Black / Seu Gosto
14.Vanessa Moreno / Zimbadogue
15.Tatiana Parra / Depois
16.Cesar Lacerda / Me Adora
17.Alexandre Andres & Rafael Martini / Tamarindo
18.Joana Queiroz Quarteto / Martin,Camilo y Juan
(全18曲、74分)

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(文責:花田勝暁[月刊ラティーナ編集長])

新作ブラジル盤紹介■月刊ラティーナ10月号より■その5

2016年10月2日 日曜日

月刊ラティーナ10月号で紹介したブラジルからの輸入盤を紹介していきます。フレデリコ・エリオドロ、セリアル・ファンカーズについて紹介します。

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ブラジリアン・ポストロックの傑作!

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⚫︎FREDERICO HELIODORO / ACORDAR
⚫︎フレデリコ・エリオドロ / アコルダール
CD:2,160円(税込)

◆これまで新世代ミナス派のシーンで、セッション・ベーシストのトップ・プレイヤーとして多くのアーティストを支え、またジャズ/インスト寄りの自身のリーダー作品を発表し注目されてきたフレデリコ・エリオドロ。彼はミナス・シーンを支える中堅シンガーソングライターのアフォンシーニョの息子としても知られるが、本作ではベースと一旦置いて、自分のメロディックなオリジナル曲をギター片手に歌う。父譲りの歌声は柔らかい。彼の「スリーピースバンド」には、モントルー・ジャズ・フェスティバルでのギタリストのコンペティションで優勝し注目を浴びるペドロ・マルチンスが参加。ドラムは、アントニオ・ロウレイロとの活動でも知られるミナス若手ナンバーワン・ドラマーのフェリペ・コンチネンチーノ。ミナスの3人の気鋭の才能が集結し「ロック」する。ポストロックの先を行く、ブラジリアン・ポストロックの傑作が誕生した。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:花田勝暁】

▪️Frederico Heliodoro – SONHO (Álbum “Acordar” 2015 Single)

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ダンサブルでファンクでソウルフル!

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⚫︎SERIAL FUNKERS / PORQUE FUNK É COISA SÉRIA
⚫︎セリアル・ファンカーズ / ポルキ・ファンキ・エ・コイザ・セリア
CD:1,836円

◆サンバソウルやファンク好きの皆様にはちょいと聴いて頂きたいバンドかも。ボーカル/キーボード/ベース/ドラムの4人編成でYouTubeにてマイケル・ジャクソン、チン・マイア、ビー・ジーズ、ジルベルト・ジルのカバーをメドレーでスタジオライヴしてる動画、とにかく演奏がタイトなので騙されたと思って見て欲しい。上記のラインナップから影響を受けたと分かればサウンドも想像して頂ける通りダンサブルでファンクでソウルフル! 2006年結成なのに今回が初リリース作品ともあって、セウ・ジョルジの右腕的存在ガブリエル・モウラが書いた①を筆頭にサンバ・ホッキ(サンバとファンクを合わせたリズムパターン)全開な④など気合十分。ワングルーヴな楽曲が多いにも関わらず、各々にニュアンスを変えつつアルバムを展開していくのは見事。これもキャリアの賜物だろうか。今後のリリースも期待出来るバンドの登場に胸が躍る。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:村田匠(カルナバケーション)】


▪️360º Serial Funkers Classics – Samba pra Juju

新作ブラジル盤紹介■月刊ラティーナ10月号より■その4

2016年10月1日 土曜日

月刊ラティーナ10月号で紹介したブラジルからの輸入盤を紹介していきます。女性ヴォーカルの二人、カロル・アンドラーヂ、カチア・テイシェイラについて紹介します。

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すっと心に染み入る良作

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⚫︎CAROL ANDRADE / SORRIA
⚫︎カロル・アンドラーヂ / ソヒア
CD:2,376円(税込)

◆カロル・アンドラーヂは1978年サンパウロ生まれ。2013年の『オウトラス・ムリェーリス』以来2枚目となるソロアルバムが本作で、ブラジリダーヂに溢れる清廉かつ親密な歌声を聞かせてくれる。前作ではその名の通り、ブラジルの女性作曲家にオマージュを捧げ、彼女たちが残した名曲をカロル自身のフィルターを通してカバー/再演。90年代末からの共同作業となるアレックス・マイアが指揮を執っており、最新作でも盤石の体制に変化はない。シキーニャ・ゴンザーガ、ファッチマ・ゲヂス、ジョイス、ヒタ・リー、アドリアーナ・カルカニョットを取り上げた前作に対し、本作は自作曲のみで構成。アレックスの流麗な演奏に乗りながら、外連味も小細工も効かせず歌う。ホーザ・パッソスに捧げる②に代表されるように、激しく心を揺さぶる、といった類いの音ではないが、すっと心に染み入る良作。ジョイスやホーザが好きなら手に取るべきだろう。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:船津亮平】

▪️Carol Andrade e Alex Maia / Nos passos da Rosa

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キャリア20年の実力派!

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⚫︎KATYA TEIXEIRA / CANTARIAR -21 ANOS DE CARREIRA-
⚫︎カティア・テイシェイラ / カンタリアール -21アーノス・ヂ・カヘイラ-
CD:2,268円(税込)

◆実に過去4作中3作がブラジル音楽大賞にノミネートという実力派、フォルクローレ女流派の旗手的存在のカチア・テイシェイラ。新旧異種様々な文化や音楽が混ざり合い、変化を繰り返すブラジルにあって、対照的にその源流をストイックに遡り続ける修験者だ。凛とした空気感、深い哀愁を帯びた曲は娯楽というより極上の癒しとして、ブラジルはもちろん広く南米各国のラティーノスたちの心までも強く揺さぶってきた。5作目はキャリア20年を越えた彼女のマイルストーン的な思い入れの強い作品で、自作曲のほかにも、エルメート・パスコアルやアウミール・サテールらへの提供でも知られる御大ジョアン・バー、ホヂーニャ・ヂ・ヴァレンサらの楽曲に、フォルクローレを含む15曲を厳選。広い大地を見渡すような抜け感と、美しい情景が思わず目に浮かぶ心地良さは特筆モノだ。同じ空気感を持つモニカ・サウマーゾあたりの愛聴者には聴き応え抜群のはず。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:谷口 洋】

▪️KÁTYA TEIXEIRA & TARANCÓN / Canto Lunar

新作ブラジル盤紹介■月刊ラティーナ10月号より■その3

2016年9月30日 金曜日

月刊ラティーナ10月号で紹介したブラジルからの輸入盤を紹介していきます。記念作品集的な3点、ヴァニア・バストス・イ・マルコス・パイヴァ、MPB4、ホムロ・フローエスについて紹介します。

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ピシンギーニャ没後40年記念コンサート作品

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⚫︎VÂNIA BASTOS E MARCOS PAIVA / CONCERTO PARA PIXINGUINHA
⚫︎ヴァニア・バストス・イ・マルコス・パイヴァ / コンセルト・パラ・ピシンギーニャ

CD:2,592円(税込)

◆没後40年を記念して2013年に開催されたコンサートの作品化。実力派コンバス奏者のカルテットをバックに、個性溢れるサンパウロのベテラン女性歌手が歌い上げた快演だ。80年代のバルナベーやイタマール、エドゥアルド・グヂンとの共演、90年代以降はカエターノやジョビン、クルビ・ダ・エスキーナなどコンセプトに即した作品が印象的なヴァニアだが、本作も同様に驚きを持って受け入れるべきだろう。ブラジル音楽の中心に居続ける大樹の一つとも言える作曲家のカヴァーとなれば、歌手にとって真の実力が試されるごまかしの利かない企画であるし、まして60に手が届かんとしている時期でのパフォーマンス。しかしながら当のヴァニアは80年代や90年代と変わらず活き活きとしているように感じられる。レパートリーやマルコスの指揮との相性もお見事。聴けばピシンギーニャが身近に感じられる……という形容は大げさではないと思う。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:船津亮平】

▪️Lamento / Vânia Bastos e Marcos Paiva

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活動50年記念作品!でも依然として若々しい歌声!

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⚫︎MPB4 / 50 ANOS
⚫︎エムペーベー・クアトロ / 50アーノス
CD:2,052円

◆実に多くのコーラス・グループのアルバムがリリースされるブラジルにあって、その最高峰、MPB4の新作は活動50年を記念してのもの。これだけの活動期間を経ても歌声は依然として若々しい。①のタイトル通り奇跡と言う他ない。数多の作品にゲスト参加し、ソングブックなど企画作品では印象的な曲を担当しているので、グループ名義のアルバムをお持ちでない方でも、そのコーラスは必ず耳にしているはず。最近ではボレロが多い作品もあったが、本作はMPBの多様性を網羅するような作品。ジョアン・ボスコやギンガ、マリオ・アヂネーらのベテランとフレッヂ・マルチンスなどの若手の作品がバランス良く並ぶ。クレイトン&クレヂールのように日本では紹介される機会の少ないアーティストの楽曲も良い。アレンジはジルソン・ペランゼッタ。腕利きのスタジオ・ミュージシャンをバックに軽やかに歌う作風は流石だ。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:ノビオ】

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リオの裏山サンバ古典とサンパウロの前衛サンバの邂逅!

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⚫︎ROMULO FRÓES / REI VADIO – AS CANÇÕES DE NELSON CAVAQUINHO
⚫︎ホムロ・フローエス / ヘイ・ヴァヂオ – アス・カンソォンイス・ヂ・ネルソン・カヴァキーニョ
CD:2,160円(税込)

◆パッソ・トルトの3作を含めると既に11作目と多作なホムロ・フローエスの、没後30年のオマージェンという形でいよいよ実現したネルソン・カヴァキーニョ集。リオの裏山サンバ古典とサンパウロの前衛サンバの邂逅は、同胞パッソ・トルト/メタ・メタ勢にメストリ・ピンパの打楽器、ドナ・イナー、ナー・オゼッチ、クリオーロの客演を得て、痙攣するギター、唸るベース、テナー・サックスのフリークトーン、ノイズの近景と遠景に響くノスタルジックなトロンボーン、そして、歌はあくまで気高く甘やかにメランコリック。サンバを様式の中に安住させるのでなく、ブルーズであり街のノイズであり、もう一つの面を浮かび上がらせることで、「現代の唄」に生き返らせている。刺々しくささくれだちながら、とめどなく溢れる愛に満ちた作品は、リオ右派には新たなサンバのあり方を、サンパウロ左派には永遠の歌を発見させるだろう。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:松澤正宏】

▪️Romulo Fróes / Rei Vadio As Canções de Nelson Cavaquinho

新作ブラジル盤紹介■月刊ラティーナ10月号より■その2

2016年9月27日 火曜日

月刊ラティーナ10月号で紹介したブラジルからの輸入盤を紹介していきます。女性ヴォーカル特集その2は、マヌエラ・ホドリゲス、ジュリアナ・アマラル、アナ・パウラ・ダ・シルヴァです。

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バイーアだけにとどまらない魅力!

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⚫︎MANUELA RODRIGUES / SE A CANÇÃO MUDASSE TUDO
⚫︎マヌエラ・ホドリゲス / セ・ア・カンサォン・ムダッシ・トゥード
CD:2,268円(税込)

◆ニューオーリンズで音楽を学んだ経験もあるバイーアのシンガー/ソングライター、マヌエラ・ホドリゲスのサードアルバム。グスタヴォ・ヂ・ダルヴァ、タデウ・マスカレーニャス、アンドレ・T、ジョアン・ミレー・メイレリスといったバイーアの才人たちがプロデュースを分担し、エレクトロニカ、アフロ・バイーアのパーカッション・サウンド、ファンク・ロックなど、曲ごとにヒネリを利かせてシーンがめまぐるしく転回するが、大地から空に響く遠心力を備えたマヌエラの歌声が統一感をもたらし、「歌が全てを変えるなら」というタイトルにも納得できる。打ち込み+声の多重録音でカヴァーしたサンパウロのホムロ・フローエスの作品、シルヴィア・マシェッチやニコラ・クラシッキをゲストに迎えた曲、カズアリーナのジョアン・カヴァルカンチとの共作・共演もあり、バイーアだけにとどまらない軽快なフットワークも魅力。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:中原 仁】

▪️Manuela Rodrigues / Bagagem

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じっくりと聴き込みたい力作

CPF 022

⚫︎JULIANA AMARAL / AÇOITE
⚫︎ジュリアナ・アマラル / アソイチ
CD:2,268円(税込)

◆このアルバムに、軍事政権の抑圧厳しい時代に産み落とされたミルトン・ナシメントのヘヴィな名盤「ミラグリ・ドス・ペイシーズ」を彷彿とさせる、あの言い知れぬ空気が内包されていると感じるのは評者だけだろうか? 知的な都会派サンバが持ち味「であった」サンパウロの女性シンガー、ジュリアナ・アマラウ四年ぶりの新作を聴き、その収録曲が放つメッセージ性の強烈さに驚いた。「鞭」あるいは「厄」という意味を持つアルバムタイトル、「この暴力の時代において、無関心は怠慢であると思います」と書かれたクレジット序文を通じ、これは懊悩する彼女の心の底から搾り出されたプロテストソング集なのだと理解する。ヴィオラ・カイピーラの音色が世捨て人的な儚さをもって鳴り響き、ヴォーカルと演奏はアルバム終盤に近づくごとにドラマチックな激しさを増していく。歌詞を訳しながらじっくりと聴き込みたい力作である。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:上沖央明】

▪️JULIANA AMARAL / AÇOITE AO VIVO

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飛び抜けた歌の力!キャリア20周年の記念作品

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⚫︎ANA PAULA DA SILVA / RAIZ FORTE
⚫︎アナ・パウラ・ダ・シルヴァ / ハイス・フォルチ
CD:2,160円(税込)

◆サンタ・カタリーナ州出身の女性シンガー・ソングライター、アナ・パウラ・ダ・シウヴァの最新作は、自身のキャリア20周年を記念する作品。彼女自身の歌とギターに、ダヴィ・サルトリのピアノ、ウィリアン・ゴイのドラム/パーカッションというシンプルな編成だが、簡潔で切れのあるサウンドが実に小気味良い。が、なんと言っても彼女の歌の力が飛び抜けている。華やかで力強く、しかも包み込むような柔らかさと、心地よい余韻を兼ね備えている。本作ではルーツサンバを中心に、ブラジルの伝統的な音楽のみならず、サンタ・カタリーナと国境を接する、アルゼンチンのカンドンベなどをも素材とし取り上げている。自身の音楽的ルーツを掘り下げ、このトリオの研ぎ澄まされた音楽として再構築した意欲的な作品だ。余談ではありますが、彼女の慈愛に溢れたその顔は、まるでヘレニズム系の仏像の様ではありませんか。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:石郷岡 学】

▪️Ana Paula da Silva / Raiz Forte

新作ブラジル盤紹介■月刊ラティーナ10月号より■その1

2016年9月26日 月曜日

月刊ラティーナ10月号で紹介したブラジルからの輸入盤を紹介していきます。女性ヴォーカル特集その1として、ジュリアーナ・コルテス、クララ・グルジャォン、グラジイ・ヴィルチです。

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ディエゴ・スキッシ参加!極上のMPB作品

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⚫︎JULIANA CORTES / GRIS
⚫︎ジュリアーナ・コルテス / グリス
CD:2,160円(税込)

◆音の空間を意識したチェンバー・サウンドに乗せて、落ち着いた歌声が聞こえてくる極上のMPB作品。ブラジル南部の町クリチバ出身のジュリアナ・コルテスは、本作が2作目となる。プロデュースは、ナー・オゼッチの兄でもあるダンテ・オゼッチ。様々なタイプのナンバーが収められているが、とくに耳に残るのはアルゼンチンのタンゴやジャズ・シーンで才気を放つディエゴ・スキッシの参加曲。憂いに満ちたピアノと彼のキンテートのメンバーによるアンサンブルが、国境を行き来する感覚で楽しませてくれる。デュエットというよりはダイアローグといった方がしっくりくるパウリーニョ・モスカとの共演もユニークだ。また、アントニオ・ロウレイロがヴィブラフォンを弾いたガムラン風のアレンジに惹きこまれるなど、伏線がたくさんあってバラエティに富みながら、ジュリアナの抑制されたトーンの声が耳に残って心地いい。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:栗本 斉】

▪️Juliana Cortes e Paulinho Moska / MISMO

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カシンらプロデュースのポップなサウンド。澄んだ高音の美声
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⚫︎CLARA GURJÃO / ELA
⚫︎クララ・グルジャォン / エラ
CD:1,944円(税込)

◆ジャズサンバのギタリスト、ガットギターとヴォーカルのトリオのメンバーとしてリオのライヴ・サーキットで活動し、ヴァネッサ・ダ・マタのジョビン集で編曲と音楽監督のアシスタントをつとめたクララ・グルジャォンの、シンガー/ソングライターとしてのファーストアルバム。カシン、キーボード奏者のダニロ・アンドラーヂ(10月にカシンと共にソンゼイラ・ライブバンドのメンバーとして来日)、ベテラン・ドラマーのマルセロ・コスタとの共同プロデュースで、カエターノ作の○5とキューバの名曲 11. を除き全曲、彼女のオリジナル。サウンドはカシンの色が濃く、ジャズやキューバ音楽の要素も反映したポップな仕上がりだ。澄んだ高音の美声にはジャケットのイメージどおりコケティッシュな魅力があり、ヴァネッサや 7. にゲスト参加したシルヴィア・マシェッチに通じるキャラも備えている。声とギターが軸のアルバムも聴いてみたい。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:中原 仁】

◆Clara Gurjão / Ela

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今年上半期の女性Voの作品の良作の1つ!

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⚫︎GRAZIE WIRTTI / TUNGUELE
⚫︎グラジイ・ヴィルチ / トゥンゲレ
CD:2,268円(税込)

◆ブラジル最南端のリオ・グランヂ・ド・スル出身、ムジカ・ガウシャの音楽一家に育ち、現在はラパ周辺で活動するSSW、グラジエ・ヴィルチのデビュー作。汎スダメリカーナな視点がユニークなMPBで、ウルグアイのエドゥアルド・マテオやホルヘ・ドレクスレル、ペルーを代表する作曲家・歌手のチャブーカ・グランダ、チリの新しい歌運動の母、ヴィオレータ・パラ、アルゼンチン・タンゴの詩人オメロ・マンシなどを取り上げる他、自作もアルゼンチンのギタリスト、マティアス・マリアスとの共作。音楽監督でもある実兄グート・ヴィルチは、ガウショ系の先輩格、ヤマンドゥ・コスタと昨年『バイロンゴ』を発表、アルミトン・ヂ・オランダのバイリ・ド・アルメイヂーニャにも参加するベース奏者だが、今作には同じくガウショ系のアコーディオン奏者、べべ・クラメールが客演、ミルトン・ナシメントの圧倒的な声も 10. で聴ける。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:松澤正宏】


◆Grazie Wirtti / Las madreselvas

ブラジル盤新入荷商品の中から、刺激の強いタイトルを…

2015年8月26日 水曜日

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ブラジル盤、70タイトル近く新入荷しました。

ビッグタイトルも多数入荷してますが、

を紹介する前に…刺激を少々。

これは「ヤバい」という刺激の強い作品を紹介します。

新商品一覧はこちらから。
http://latina.co.jp/index.php?main_page=products_new

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DREAM TEAM DO PASSINHO / APERTE O PLAY

ドリーム・チーム・ド・パシーニョ / アペルチ・オ・プレイ

2,484円

http://latina.co.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=0&products_id=20672

リオのストリート・ダンス/ストリート・ミュージックの最新型「パシーニョ」の中心グループのデビューアルバム。

 

Dream Team do Passinho – Time Que Sonha (Áudio)

 

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MELANINA CARIOCA  / VIVENDO DE AMOR AO VIVO

メラニナ・カリオカ / ヴィヴェンド・ヂ・アモール・アオ・ヴィーヴォ

2,484円

http://latina.co.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=0&products_id=20636

 

リオデジャネイロのモーホ・ド・ヴィヂガルで結成されたメロウ・ヒップホップが特徴的な人気上昇中のグループ「メラニナ・カリオカ」のライヴ録音作。これまでの音源はデジタル配信のみで、これが初のCDリリースとなる。DVDも同時入荷。

 

Melanina Carioca – Deixa Se Envolver (Ao Vivo) (part. Mika Borges)

 

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MELANINA CARIOCA  / VIVENDO DE AMOR AO VIVO (DVD)

メラニナ・カリオカ / ヴィヴェンド・ヂ・アモール・アオ・ヴィーヴォ(DVD)

3,024円

http://latina.co.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=0&products_id=20686

 

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SEBASTIÃO BIANO  / SEBASTIÃO BIANO E SEU TERNO ESQUENTA MUIÉ

セバスチアォン・ビアーノ / セバスチアォン・ビアーノ・イ・セウ・テルノ・エスケンタ・ムイエー

 

2,376円

http://latina.co.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=0&products_id=20654

 

Pífano(ピーファノ、横笛)の名手セバスチャン・ビアーノが95才で初めてリリースするソロ・アルバム。ジルベルト・ジルやカエターノ・ヴェローゾ、ジャルズ・マカレーらに影響を与えていた、真のレジェンド。

 

Seu Biano e seu Terno Esquenta Muié | Teaser | Selo Sesc

 

アルバムについてもっと詳しく↓(葡語)

http://bit.ly/1S3t9CB

 

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ORQUESTRA DE SOPROS PRO ARTE / FESTEJO

オルケストラ・ヂ・ソプロス・プロ・アルチ / フェステージョ

2,376円

http://latina.co.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=0&products_id=20642

 

 

管楽器のよるオルケストラ・ヂ・ソプロス・プロ・アルチの結成25周年を記念したアルバム。ゲストに、ジルベルト・ジルに、エグベルト・ジスモンチ、ギンガ、ジョアン・ボスコ、カルロス・マルタ、ニコラス・クラシキなど。アルバムには総勢70名以上のオルケストラのメンバーの名前がクレジット。YouTubeにはいい音の音源がありませんが、この音ヤバいです。

 

曲目

1. COISA FEITA2. TESTAMENTO3. WEEKEND4. CANCAO DO LOBISOMEM ME GUSTA ALAGOSTA5. SUE ANN6. DOMINGO NO PARQUE7. MARACATU8. MILAGRE DOS PEIXES9. REFLEXOS10. FREVO11. CORSARIO12. VALSA PRA LEILA13. EXPRESSO 222214. QUANTO DOI UMA SAUDADE

 

Orquestra do Sopros Pro Arte

 

Orquestra de Sopros Pro Arte – “Coisa Feita” Part. especial – Carlos Malta

 

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ANASTÁCIA  / 60 ANOS DE FORRÓ E MPB

アナスタシア / 60アーノス・ヂ・フォホー・イ・MPB

2,160円

http://latina.co.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=0&products_id=20669

 

「フォホーの女王」アナスタシアの60才を祝うため録音された本格フォホー・アルバム。これまでに800曲以上の作品を残し、ドミンギーニョスとの多数の共作を残したアナスタシア。本作でも全曲が自作のフォホー。12曲目「Dominginhos, Dez Dedos de Ouro」では、全国区のフォホーの歌姫/女優となったエルバ・ハマーリョとデュエットしている。

 

ANASTÁCIA é homenageada por seus 60 anos de Carreira na MPB. Participação de Chico Cesar.

 

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ALAÍDENEGÃO  / SENOIDE SENSUAL

アライーヂネガォン / セノイヂ・センスアル

2,484円

http://latina.co.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=0&products_id=20637

 

マナウスで結成されたロック・バンド。新しいリズムを求め、ブレーガやカリンボー、サンバのリズムをバンド・サウンドに取り込み、徐々に人気を広げ、全国区の人気を獲得。ピティーや、ハイムンドス、チタンスのプロデューサーのハファエル・ハモスの肝いりバンド。

 

Alaídenegão – Senoide sensual

 

 

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新商品一覧はこちらから。
http://latina.co.jp/index.php?main_page=products_new

 

再入荷した人気タイトルの今週末日曜までの期間限定値下げセールも実施中。美味しいタイトル沢山。こちらもどうぞ。

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