新作ブラジル盤紹介■月刊ラティーナ10月号より■その5

月刊ラティーナ10月号で紹介したブラジルからの輸入盤を紹介していきます。フレデリコ・エリオドロ、セリアル・ファンカーズについて紹介します。

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ブラジリアン・ポストロックの傑作!

IND_FRHE2015

⚫︎FREDERICO HELIODORO / ACORDAR
⚫︎フレデリコ・エリオドロ / アコルダール
CD:2,160円(税込)

◆これまで新世代ミナス派のシーンで、セッション・ベーシストのトップ・プレイヤーとして多くのアーティストを支え、またジャズ/インスト寄りの自身のリーダー作品を発表し注目されてきたフレデリコ・エリオドロ。彼はミナス・シーンを支える中堅シンガーソングライターのアフォンシーニョの息子としても知られるが、本作ではベースと一旦置いて、自分のメロディックなオリジナル曲をギター片手に歌う。父譲りの歌声は柔らかい。彼の「スリーピースバンド」には、モントルー・ジャズ・フェスティバルでのギタリストのコンペティションで優勝し注目を浴びるペドロ・マルチンスが参加。ドラムは、アントニオ・ロウレイロとの活動でも知られるミナス若手ナンバーワン・ドラマーのフェリペ・コンチネンチーノ。ミナスの3人の気鋭の才能が集結し「ロック」する。ポストロックの先を行く、ブラジリアン・ポストロックの傑作が誕生した。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:花田勝暁】

▪️Frederico Heliodoro – SONHO (Álbum “Acordar” 2015 Single)

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ダンサブルでファンクでソウルフル!

IND_SF2016

⚫︎SERIAL FUNKERS / PORQUE FUNK É COISA SÉRIA
⚫︎セリアル・ファンカーズ / ポルキ・ファンキ・エ・コイザ・セリア
CD:1,836円

◆サンバソウルやファンク好きの皆様にはちょいと聴いて頂きたいバンドかも。ボーカル/キーボード/ベース/ドラムの4人編成でYouTubeにてマイケル・ジャクソン、チン・マイア、ビー・ジーズ、ジルベルト・ジルのカバーをメドレーでスタジオライヴしてる動画、とにかく演奏がタイトなので騙されたと思って見て欲しい。上記のラインナップから影響を受けたと分かればサウンドも想像して頂ける通りダンサブルでファンクでソウルフル! 2006年結成なのに今回が初リリース作品ともあって、セウ・ジョルジの右腕的存在ガブリエル・モウラが書いた①を筆頭にサンバ・ホッキ(サンバとファンクを合わせたリズムパターン)全開な④など気合十分。ワングルーヴな楽曲が多いにも関わらず、各々にニュアンスを変えつつアルバムを展開していくのは見事。これもキャリアの賜物だろうか。今後のリリースも期待出来るバンドの登場に胸が躍る。【月刊ラティーナ2016年10月号 掲載 text:村田匠(カルナバケーション)】


▪️360º Serial Funkers Classics – Samba pra Juju

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