6/6「明治〜大正時代は日本の大衆芸能の全盛期だった!」| 武蔵野美術大学美術館「ポピュラー音楽の世紀」展 イベントのお知らせ

ポピュラー音楽の世紀

http://mauml.musabi.ac.jp/museum/archives/8958

「ポピュラー音楽の世紀」展が武蔵野美術大学美術館で開催中です。
次回のイベントは6/6です。

 蝋管蓄音機を含む、蓄音機だけのレコード・コンサートで、しかもかかっているのは1924年以前の機械吹き込みの曲が中心、なんてレコード・コンサートは、メッタにあるものではありません。今回の展覧会ならではのイベントです。

「明治〜大正時代は日本の大衆芸能の全盛期だった!」

出演:岡田則夫+田中勝則
日時:6月6日(土) 午後4時30分開演(会場は午後4時)
場所:武蔵野美術大学美術館ホール
入場無料

 日本でマイクロフォンを使った電気録音が一般化するのは1926年です。「流行歌」と呼ばれるポピュラー歌謡はほぼその年のスタートと言っていいでしょう。
 今回特集されるのは、それ以前に日本で作られたレコードの溝に刻まれていた音楽や芸能です。
 黒船〜明治維新以来、日本は西欧化の道を進んだことになっていますが、明治や大正の時代のレコードを聞く限り、事情はちょっと違いないます。この時点において、江戸時代から繋がるその芸能はまだまだ元気いっぱい。江戸生まれの芸人さんたちもレコードの初期にはまだ現役だった人もいましたし、しばらく伝統が途絶えていた琵琶や説教節が復活したり、若い女性たちによる娘義太夫が今日でいうアイドルと言えるほど人気を呼ぶなど、新しい展開も生み出しました。浪花節の大人気もまた明治維新以後のもっとも新しい方向性を示した出来事。さらに、この時代にはそれまで都市部では聞かれなかった地方の民謡なども親しまれるようになります。
 そんな元気いっぱいの日本芸能を、当時のままの蓄音機で聞いてみよう、というのが、今回の企画です。
 ご存知のように、岡田則夫さんは『レコード・コレクターズ』などに連載を持つ、邦楽研究の第一人者。と同時に、この分野のレコードを幅広く収集されている、レコード収集家としても第一人者であります。
 そんな岡田さんにご協力いただき、中村とうようさんが残されたコレクションを中心に、岡田さんや田中勝則のコレクションを一部加えて、より幅広い音源を楽しんでいただこうと考えています。
 なお、今週も先週に続いて今週も中村とうようさんが愛用された蓄音機が大活躍します。実はとうようさんは大型のヴィクトローラ以外に、日本で最初に作られた国産蓄音機であるニッポノホン(1910年製)もお持ちでした。マック杉崎さんに修理していただきましたので、今回はニッポノホン盤など日本製のレコードに関してはこちらの蓄音機に活躍してもらう予定です。

 一回限りの企画です。どうぞお見逃しなく。