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ジェシカ&マキシミリアーノが世界選手権タンゴ・デ・ピスタ部門優勝

2013年8月28日 水曜日

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アルゼンチン、ブエノスアイレス市のルナパークで8月26日に行われたタンゴダンス世界選手権タンゴ・デ・ピスタ部門決勝で、ブエノスアイレス市から出場していたジェシカ&マキシミリアーノが優勝を決めた。マキシミリアーノはこれまで8年間この世界選手権に参加しており、幾度となく優勝に近いところまできていたものの、これまで優勝することはなかったが、ようやく彼の元にチャンピオンの栄冠が輝くことになった。

これまでそのすばらしい実力を持ちながら、惜しくも優勝を逃してきたマキシミリアーノは、昨年のブエノスアイレス市大会で初めてタイトルを手にしていた。しかしその後、2012年の世界選手権では優勝することができなかった。以前NHKの番組でも追いかけたカップルのうちの1組で、その頃はステージ部門で活躍していたが、昨年からはタンゴ・デ・ピスタ部門に転向し、今回初めて世界チャンピオンの栄冠を栄冠を手にした。
また第2位はヒメーナ&フェルナンド(セルタメン市大会チャンピオン)、第3位はマヌエラ&フアンが入賞した。マヌエラ&フアンは27日に行われるステージ部門の決勝にも進出しており、活躍が期待される。

タンゴダンス世界選手権ステージ部門予選結果!

2013年8月23日 金曜日

 現在ブエノスアイレスで開催されているタンゴダンス世界選手権2013のステージ部門(2013年8月21日、22日開催)予選結果が発表された。
準決勝進出が決定したのは、出場128組中38組。
日本から出場したペアで準決勝進出ペアはおらず、高志&めぐみペアがなんと39位、準決勝まで届かずという惜しい結果に。
予選を1位で通過したペアはアルゼンチンのフアン・マルシア・ガッティ&マヌエラ・ロッシ。

サロン・ステージ各部門準決勝から出場のアジアチャンピオンたちに注目したい。

【今後の予定】
8月23日 サロン部門準決勝(アジアチャンピオンHiromi&Natsuはここから参戦!)
8月24日 ステージ部門準決勝(アジアチャンピオン 中澤源太&Mana出場!)
8月26日 サロン部門決勝
8月27日 ステージ部門決勝

ステージ部門予選結果(スペイン語)

2013年「ガルデル賞」発表!

2013年8月22日 木曜日

 アルゼンチン音楽界でもっとも権威のある賞「ガルデル賞」の2013年受賞作品が、本年も発表された。なかでも「最優秀アルバム賞」が最も注目される賞で、前年に発表されたうちもっとも優れたアルバムへ贈らることになっている。

 さて、気になる今年の「最優秀アルバム賞」受賞作品はアベル・ピントスの『Sueño Dorado』。さらにこの作品は、最優秀ポップ・アルバム(男性アーティスト)、2013年最優秀曲賞も合わせて受賞した。なお、ノミネートしていた「最優秀アルバム賞」こそ逃したものの、5つの賞を堂々受賞したダンテ・スピネッタ率いる Illya Kuryaki And The Valderramasも大いに注目を浴びた。

受賞式の模様

全ての受賞作品は以下の通り。

最優秀フォルクローレ・アルバム(女性アーティスト): Florencia Dávalos『Memoria de la semilla』

最優秀フォルクローレ・アルバム(男性アーティスト): Luciano Pereyra『Con alma de pueblo』

最優秀フォルクローレ・アルバム(グループ): Los Carabajal『Los Carabajal en vivo』

最優秀フォルクローレ・アルバム(新人アーティスト): Florencia Dávalos『Memoria de la semilla』

最優秀オルタナティブ・フォルクローレ・アルバム: Los Tekis『Rock & Tekis』

最優秀タンゴ・アルバム(新人アーティスト)Adrián Abonizio『Tangolpeando』

最優秀タンゴ・アルバム(男性歌手): Omar Mollo『Barrio Sur』

最優秀タンゴ・アルバム(女性歌手): Amelita Baltar『El nuevo rumbo』

最優秀タンゴ・アルバム(楽団/インスト): Raúl Lavié con el Sexteto Mayor『Tango』

最優秀タンゴ・アルバム(オルタナティヴ): Diego Schissi Quinteto『Tipas y Tipos – En vivo en el Café Vinilo』

最優秀ポップ・アルバム(新人アーティスト): Rosario Ortega『Viento y Sombra』

最優秀ポップ・アルバム(グループ): Marcelo Moura y Ale Sergi『Choque』

最優秀ポップ・アルバム(男性アーティスト): Abel Pintos『Sueño Dorado』

最優秀ポップ・アルバム(女性アーティスト): Marcela Morelo『El club de los milagros』

最優秀オルタナティブ・ポップ・ロック・アルバム: Lisandro Aristimuño『Mundo Anfibio』

最優ロック・アルバム: 『Ciro 27』

最優秀ロック・アルバム(グループ): Illya Kuryaki and the Valderramas『Chances』

最優秀ロック・アルバム(新人アーティスト): Maturana, Suena la calle

最優秀トロピカル・アルバム(男性アーティスト): Sebastián Mendoza『A la orilla del tiempo』

最優秀トロピカル・アルバム(女性アーティスト): Karina『Tiempo de cambio』

最優秀トロピカル・アルバム(グループ): Los Wawancó『Al son de los Wawancó』

最優秀トロピカル・アルバム(新人アーティスト): Nico Mattioli y La Banda del León『Una carta en al cielo』

最優秀クアルテット・アルバム(男性アーティスト): La Mona Jiménez『Revolución 45 años con la música』

最優秀クアルテット・アルバム(グループ): Tru La La『Simplemente Tru La La』

最優秀レゲエ/アーバン・ミュージック・アルバム: Dread Mar I『Transparente』

最優秀エレクトロ・アルバム: Poncho『Poncho Remixes』

最優秀カンシオン・テスティモニアル/作者・アルバム: Daniel Drexler『Mar abierto』

最優秀インスト/フュージョン・ワールドミュージック・アルバム: Ensamble Chancho a Cuerda『Subversiones』

最優秀クラシック・ミュージック・アルバム: Horacio Lavandera『Chopin』

最優秀映画/テレビ・サウンドトラック・アルバム: 『Violetta』

最優秀ジャズ・アルバム: Juan Cruz de Urquiza『Indómita Luz: Música de Charly García』

2013年最優秀曲賞: Abel Pintos『Sueño Dorado』

最優秀ロマンティック/メロディック・アーティスト・アルバム: Sandra Mihanovich『Vuelvo a estar con vos』

最優秀子ども向けアルバム: Heavysaurios『Heavysaurios』

最優秀コンセプチュアル・アルバム: Pedro Aznar『Puentes Amarillos』

最優秀プロダクション: Illya Kuryaki and the Valderramas『Chances』

最優秀カタログ・コレクション: Hugo Díaz『Antología』

最優秀ジャケット・デザイン: Illya Kuryaki and the Valderramas『Chances』

最優秀DVD: Los Auténticos Decadentes en vivo en el Palacio de los Deportes『25 aniversario』

録音エンジニア: Illya Kuryaki and the Valderramas『Chances』

最優秀ビデオクリップ: Illya Kuryaki and the Valderramas『Ula Ula』

現代コンセプチュアル・アーティスト、レオン・フェラーリ逝去

2013年7月29日 月曜日

現代コンセプチュアル・アーティストとして、世界的に有名なアルゼンチン人、レオン・フェラーリさんが現地の25日に逝去した。92歳だった。

先週金曜日にフェラーリさんの生まれ故郷、ブエノスアイレスに埋葬された。フェラーリさんの作品は、独裁者、司教、そして戦争に向けて声を上げるもので有名だった。特に有名なものとしては、ベトナム戦争のアメリカ軍戦闘機にキリストを磔にした作品だ。

現在、ローマ法王のフランシスコ・ローマ教皇が、ブエノスアイレス大司教だった頃、フェラーリさんは冒涜者として名指しで呼ばれた。

クンビア歌手アントニオ・リオスの運転する車がトラックと衝突!

2013年7月5日 金曜日

アルゼンチンのクンビア歌手のアントニオ・リオスが2日未明、ブエノスアイレスの高速道路エセイサ=カニュエラスのホルヘ・ニューベリー付近にて、路上にいた犬を避けようとしたところ、トラックと衝突した。

リオスの運転していた車は激しく破損したが、幸いリオス自身は窓ガラスの破片による怪我など軽傷で済んだ。

息子の誕生日を祝うためブエノスアイレスに会いに行き、そこからの自宅へ帰る途中だった。

実は元サッカー選手という経歴も持つアントニオ・リオスは現在58歳、今年で歌手活動30周年を迎える。Sa

Antonio Rios – Mientele

タンゴダンス世界選手権ブエノスアイレス市大会がまもなく開催!

2013年5月9日 木曜日

毎年8月に開催されるタンゴダンス世界選手権の前座イベントとして知られる、ブエノスアイレス市大会(通称メトロポリターナ大会)が5月12日から26日まで開催される。

市大会で審査されるのは、タンゴ・デ・ピスタ、ワルツ、ミロンガ、ミロンゲーロ・デル・ムンドの全4部門。タンゴ・デ・ピスタは、いわゆるサロン部門で、アダルト部門(18〜39歳)とシニア部門(40歳以上)に年齢で分けられている。出場条件にはペアのどちらか一方がブエノスアイレス市出身もしくはブエノスアイレス市に2年以上の滞在している必要があるが、いずれも国籍、プロ・アマチュアは問われない。アダルト部門およびシニア部門のそれぞれの優勝カップルは市代表として、8月の世界大会サロン部門の決勝シード権が与えられる。また2〜5位のカップルにはそれぞれ準決勝のシード権が与えられる。

また、ワルツ部門、ミロンガ部門、ミロンゲーロ・デル・ムンド部門は18歳以上であることを条件に、プロ・アマチュアは問わず、国籍、居住地も問われない。ミロンゲーロ・デル・ムンド部門は、海外を含むブエノスアイレス市以外の都市に滞在する者のみ出場できる、いわゆる前述タンゴ・デ・ピスタ部門の外国人部門。昨年は本部門で、日本のクリスティアン&ナオ・カップルが見事優勝に輝いている。

市大会には、予選の1時間前から開始までの間に会場で身分証明書を提示するだけで出場できるので、世界大会の予行練習として出場するペアも多い様だが、世界各国のダンサーが参戦する世界大会とはまた緊張感が異なることだろう。

この期間中は市内のミロンガや文化施設が大会会場として使用されるため、“タンゴの8月”に向けて町中がタンゴモードに切り替わることだろう。市大会の決勝戦は、昨年のタンゴフェスティバルでもコンサート会場として大活用されたボカ地区の新会場ウシナ・デル・アルテで26日に行われる。tae

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昨年(2012年度)の市大会入賞者たち

アルゼンチン・ロックを築き上げた一人パハリート・サグリ逝去

2013年4月23日 火曜日

歌手パハリート・サグリが22日、癌で亡くなった。72歳だった。

パハリート・サグリはリト・ネビアやモリス、タンギートなどと共にアルゼンチン・ロックの基礎を築き上げた一人だ。
ロス・ビートニクスやラ・バラ・デ・チョコラテなどのバンドに属し、その時代にロックをスペイン語で歌い始めた。
また、下掲の動画のように、アルゼンチン・フォルクローレなどの名曲をロックやブルース調にアレンジして歌った。
1975年よりソロ名義でのアルバムも5枚出している。

あまり目立ったヒットはなかったにしろ、アルゼンチンのロックにとって非常に重要な人物だったことには違いない。合掌。Sa

Pajarito Zaguri/Vidala para mi sombra

グスタボ・セラッティの息子ベニート・セラッティが〈Zero Kill〉名義で曲を発表!

2013年4月19日 金曜日

2010年5月、アルゼンチンのバンド〈ソーダ・ステレオ〉のカラカス公演後に脳の血管疾患に陥り、依然昏睡状態が続くボーカリスト、グスタボ・セラッティの息子であるベニート・セラッティが〈Zero Kill〉というプロジェクトを立ち上げ、YouTubeにて新曲を発表した。

Zero Kill – Automática Lunática


父グスタボの音楽仲間であるトウィーティ・ゴンサレス(p、key)、アレハンドロ・テラン(cuerdas)、マルティン・カリソ(d)、フェルナンド・ナレ(b)が参加。トウィーティ・ゴンサレスは自身のTwitterアカウントでベニートについて「この子には言葉もないよ……ただただ感激するだけだ」とつぶやいた。

この曲は後に発売されるファーストアルバムに収録される予定だとか。

2012年2月にベニートは隣国チリの新聞〈La Tercera〉紙で、インタビューに応えている。父グスタボが昏睡状態に陥った後初めてのメディア露出だった。そこで「父の曲を聴きながらいつも父と会話している。どこにいるときもね」と語った。

ベニートは父グスタボの曲「Adios」などに参加している。
GUSTAVO CERATI – Adios

ケビン・ヨハンセン、次作はタンゴか

2013年4月6日 土曜日

前作『ビ』が好評のアルゼンチンのシンガー、ケビン・ヨハンセン。まだ『ビ』発売より1年も経っていないのだが、早くも次作の内容が話題に。現在ケビン・ヨハンセンはスペインツアー中だが、公演前のインタビューにて、次作はタンゴ・アルバムの可能性があることをほのめかした。

「実は、オルケスタ・エル・アランケと『ビ』でもコラボレーションしているんだ。彼らはタンゴや、タンゴでなくてもタンゴ特有の感覚を僕の作品に取り入れてくれた」と語る。

アメリカ合衆国とアルゼンチンどちらにもルーツを持つケビン・ヨハンセン、このまま進めば、次作タイトルは『Tangos de Alaska(アラスカのタンゴ)』になる模様。

「ただ、あるアーティストと現在コラボレーションの話があって、それがアルバムとしてリリースされるか、ツアーとして実現するかがまだ決まっていないんだ」とタンゴ以外のものになる可能性も同時に示した。

どちらにしても楽しみだ。Sa

マクリ市長に飛び火?ブエノスアイレスの暴風雨で6人死亡

2013年4月3日 水曜日

 首都ブエノスアイレスで、1日から2日にかけて強い暴風雨と洪水の大被害が続いている。現地の報道によると、この暴風雨による死亡者は6名、被害は約45万人におよんでいるという。

 ブエノスアイレス市北部では7時間で155mmの異例の降水量を記録し、何百もの家屋が浸水した。停電や倒木のほか、車が流されるなどの被害も相次いでいる。また地下鉄の男性職員が感電死したほか、運転中の高齢者が車内で亡くなるなどして、合計6名の死亡も確認されている。死亡者は8名だとする報道も出てきているが、情報の真否は定かだ。

 実は今回の洪水問題は、自然災害にとどまらない社会問題として市民から怒りの声もあがっている。というのも最も被害の大きかったとさるブエノスアイレス北部では、以前から洪水の被害に悩まされていたため、1998年から洪水対策を行っていたにもかかわらず、いっこうに排水作業が進んでいなかったためだ。市政府は「完成は2015年以後」という曖昧な目標を掲げており、今回の被害でブエノスアイレス市民の怒りは頂点に……。

 洪水被害がつづく2日午前。ツイッター上では、市民の怒りがマウリシオ・マクリ市長に飛び火。「マクリが建物を壊し続け、停電、洪水、渋滞も増やす……恥だ。全部がカオスだ」「マルビーナス島はアルゼンチンのもの。洪水はマクリのもの」「あんたの親父まで言ってるわよ、出て行けマクリ!」などなど、洪水の写真付きでマクリ市長へのしわ寄せツイートで炎上状態に。

 インフレ、増税、大洪水……泣きっ面にハチ状態のブエノスアイレス市。今回の一件で、アルゼンチン人新ローマ法王の明るいニュースもかき消されてしまったか……。tae