SELO SESC
ブラジルが生んだ世界的チェロ奏者の新作
曲目
1. Arioso 2. Impermanências 3. Preludio 4. Choro-canção 5. Frevo 6. Valsa 7. Baião 8. Adagio 9. Sem você 10. Pampeana nº 2 11. Gran Tango 12. Corale 13. André de Sapato Novo 14. Aurora Nasceu 15. Aria
ブラジルが生んだ世界的チェロ奏者の新作は、なんとアンドレ・メマーリ(ピアノ)とのデュオ作。この60歳と40歳の名手2人に奏でられるのは、バッハからジョビンといったレパートリーのみならず、ショーロの名曲 13. 、アルゼンチンの国民的作曲家のヒナステラ作品 10. 、ロストロポーヴィチのために書かれたピアソラ作品 11. まで多岐に渡っている。中でも注目すべきはアントニオがアンドレに作曲を依頼した「チェロとピアノのためのブラジル組曲」 3. 〜 7. だろう。2015年にソリストと指揮者として共演したことがきっかけでアンドレのスタジオで録音されることとなったというが、もともとクラシック志向の強いアンドレとの相性は抜群だ。またアントニオは11月に来日も予定されていて、東京で行われる田村響(ピアノ)とのデュオコンサートでは今作の収録曲もいくつか演奏されるとのこと。彼の音色に魅せられた方はぜひ足を運んでもらいたい。
月刊ラティーナ2017年11月号掲載
(宮本剛志)