録音年 1929年 アルゼンチン録音 BUENOS AIRES TANGO CLUB
曲目
1. VIEJO PALERMO 2. DECILE A TU VIEJA 3. FRENTE A FRENTE 4. CANDOMBIANDO 5. DESOLACIÓN 6. MI SUEÑO DORADO 7. CONGOJA 8. DESERTORA 9. A LA ORILLA DEL MAR 10. PALABRA DE HONOR 11. EL ONCE GLORIOSO 12. URUGUAY 13. COMPADRITO 14. DANZA MALIGNA 15. EL BARRIO MURMURA 16. LA GUITARRITA 17. MAMITA PERDÓN 18. PALABRAS FALSAS 19. TRAICIÓN 20. EL AMOR HACE FRUNCIR 21. JURAMENTO 22. MOCITO RANA
BATCによるエドガルド・ドナートの全録音集第2集。第1集から続く1929年の録音で、ブルンスウィック・レーベルへのドナート=セリージョ楽団によるものである。同楽団はこの年には非常に多くの録音を残しているが、その中でも復刻の機会の少ない曲が多く含まれている。中でも目を引く 11. 12. は、前年にウルグアイがオリンピックのサッカーで優勝したのを記念したもの。共同指揮者のロベルト・セリージョがウルグアイ生まれである上ドナートも幼少の頃よりモンテビデオで育っており、本質的にウルグアイから来た楽団である側面が垣間見える。当時ポピュラーだったリズムであるマシーシャ 4. や、ファド 9. (作曲者はウルグアイ人らしいが)が含まれるのも興味深い。1930年代のドナート楽団のような派手さはないが、堂々とした演奏で聴きどころも多い。音質は一部トラックで不自然さもあるものの概ね良好。 14. は「低音質」との但し書きあり。
月刊ラティーナ2017年5月号掲載
(吉村俊司)