Independente
曲目
1. Capitu 2. Do Semba Ao Samba 3. Picadinho 4. Desatenção 5. Nó 6. Maré Mansa 7. Meu Samba A São Jorge 8. Samba Em Lamento 9. A Nega Esculachou 10. Deboche 11. Cama Leoa 12. Retranca
今年で結成6年目を迎えるサンパウロ州カンピーナスのグループ。ぶっちゃけローカルバンドと言ってしまえばそれまでなのだが、いやいやこれがなかなかどうして聴き応えのある彼らの処女作ではありませんか。まずナー・オゼッチを田園的にしたようなマイラ・ゲヂスの美声がイイ。ホーンセクションをふんだんに採り入れたアレンジはかつてのファロファ・カリオカ的なファンキーベクトルというよりも、よりキレのあるサンバ/パゴーヂ系の味わいだ。さらにアフロバイーアへのオマージュも詰まっているところなどその方面のファンの嗜好をくすぐるだろう。「特別参加」とクレジットされるも「誰?」とツッコミたくなるアーティストらの無名ぶりにも関わらずここまで上質で文化的なサンバ作品がどんどん出てくるあたり、音楽大国ブラジルの底力を改めて感じる。ブラジル音楽を演奏するバンドマンにとっても大変参考となる1枚だろう。
(上沖央明)