曲目
1. QUEJAS DE BANDONEÓN 2. CUANDO ME ENTRÉS A FALLAR 3. LA GAYOLA 4. AMURADO 5. A BELISARIO ROLDAN 6. PUENTE ALSINA 7. LA CUMPARSITA 8. TODAVÍA ESTÁS A TIEMPO 9. ESQUINERO 10. AMURADO 11. GRACIAS 12. GUARDIA VIEJA
1924年、L・ペトルチェーリに替わってJ・デ・カロ楽団に参加したのが、P・ラウレンス。ここにP・マフィアと二人のペドロがデ・カロを支え、タンゴ史に残る画期的な時期となる。26年にマフィアが退団し後任にA・ブラスコが入る。この二人のドゥオが本CDの26.である。ラウレンスは31年にデ・カロ楽団を辞し、34年自楽団を結成、37年からビクトルに録音開始。その後43年途中でオデオン移籍。その全ては本シリーズvol.1~vol.3で60曲が発行されてきた。本CDはその後52~53年のパンパでの録音8曲にラジオ放送録音と上記ドゥオのボーナス・トラックが付いている。ラジオ部分のクレジット・ミスがあり、ラウレンスのバンドネオン・ソロは 9. ではなく 11. である。 9. の「アムラード」はライブならでは迫力で音質こそ悪いが 4. を凌ぐ演奏だ。ラウレンスはこれらの他にマフィアとのドゥオ10曲、ミクロフォンの録音12曲がある。望むらくはこれらも全て網羅してもらいたい。ラウレンスの演奏はタンゴ史に輝く最高の渋みと深みがある。
月刊ラティーナ2017年2月号掲載
(飯塚久夫)