BUIENOS AIRES TANGO CLUB
曲目
1. CASERON DE TEJAS 2. ES MEJOR PERDONAR 3. TACONEANDO 4. CORAZÓN ENCADENADO 5. CHATERO DE AQUEL ENTONCES 6. A MÍ DEJAME EN MI BARRIO 7. MARÍA REMEDIOS 8. FIRULETEAR DE BANDONEÓN 9. VEINTICUATRO DE AGOSTO 10. NUNCA TUVO NOVIO 11. ALMA DE BOHEMIO 12. PATRIA MÍA 13. PAISAJE 14. GARÚA 15. RECIÉN 16. QUE NUNCA ME FALTE 17. YO SOY DE SAN TELM 18. YO QUIERO CANTAR UN TANGO 19. TODO 20. MALDONADO
バンドネオンの現代奏法の基礎を作った名奏者ペドロ・ラウレンスの自楽団による全録音の第2集(コレクター向けCDR盤)。1942年3月のRCAビクトルへの録音から、1943年12月までのオデオン移籍後の録音、計20曲が収録されている。ラウレンス楽団の演奏スタイルは本人の職人気質を反映してかいくぶん地味で、しばらく専属歌手にも恵まれなかったが、1943年にディサルリ楽団から移籍したアルベルト・ポデスタを迎え、本作 9. ~ 20. はすべてポデスタの歌。その前の8曲もすべて歌入りで、1曲も器楽演奏がないのは意外だが、この時代は歌手とのコンビが人気のバロメーターだった。1940年代ならではの演奏レベルの高さは十分に感じられ、 8. など間奏に聞かれるラウレンスの男っぷりあふれるバンドネオンがいい。ワルツの名曲 1. 、自作自演 8. 、ポデスタ十八番の初録音 11. 、近年復活したワルツ 13. 、トロイロ作 14. 、プグリエーセ作 15. など聞きどころはたっぷり。
月刊ラティーナ2016年12月号掲載
(西村秀人)