録音年 1946-1947年 アルゼンチン発売録音 BUENOS AIRES TANGO CLUB
曲目
1. MARGO 2. SIRVA OTRA COPA 3. QUé ME VAN A HABLAR DE AMOR 4. EL MISMO DOLOR 5. REMOLNO 6. TRAPITOS 7. CON ELLA EN EL MAR 8. EL MILAGRO 9. ARRABAL 10. COBRATE Y DAME EL VUELTO 11. Alma de bohemio 12. PICHUCO 13. MILONGA DE ESQUINA 14. LA CUMPARSITA 15. SIN PALABRAS 16. ADIóS MARINERO 17. LA YUMBA 18. A SU MEMORIA 19. Y DICEN QUE NO TE QUIERO 20. DéJAME, NO QUIERO VERTE MAS
1945年から55年まで双頭楽団として活躍した、通称フラ=ポン。天衣無縫な天才ヴァイオリン奏者エンリケ・フランチーニを、堅実な経営者でもあったバンドネオン奏者アルマンド・ポンティエルが、編曲面を含めて支えた。出身であるミゲル・カロー楽団の流れを汲みつつ、端正にしてスリリングな演奏を展開した彼らが46年以降RCAに残したのは、全部で118曲。LP時代には未復刻曲もあって収集が大変だったが、2002〜05年の間にユーロがCD6枚に全曲を集大成してくれたおかげで、大いに助かった。そして今回は全曲を録音順に並べ直そうというもの。昨年末に亡くなったアルベルト・ポデスタの若々しい歌声が聴けるが、とりわけ 11. の熱唱は語り草だ。ラウル・ベロン、47年にポデスタと入れ替わりで参加するロベルト・ルフィーノもいい。インスト3曲のうち 12. はトロイロに捧げたポンティエル作品。プグリエーセの代名詞 17. に果敢に挑戦する姿も美しい。
月刊ラティーナ2016年10月号掲載
(斎藤充正)