録音年 2015年 INDEPENDENTE
曲目
1. Oduduá 2. Coisa #3 3. Rota Infinito 4. Moacirsantosiana 5. Suk Cha 6. Chamada 7. Felipe 8. Coisa #8 9. Coisa #5 10. Nanã Nenê 11. When it Rains + A Saudade Mata a Gente 12. Sendo #1, #4
本号の表紙を飾るクラリネット/サックス奏者、ジョアナ・ケイロスが本格的に参加するグループの1つであるクアルタベの1st。ピアニストのシカォン(男性)と、現在のアヒーゴ・バルナベを支えるバンドの女性4人(ベース/サックス/クラリネット/ドラム)によって結成された女性優位の5人組だ。アヒーゴから継承したサンパウロ音楽の前衛性を汎ブラジル的な前衛性に拡大することを目指す姿勢で活動し、本作ではタイトル「課題 1. モアシール」という言葉の通り、巨星モアシール・サントスの残した作品を、思う存分の前衛性とともに、アフロビート/ショーロ/フリージャズの文脈で再構築する。女性陣の声を多様、演奏も抜群で、うっとりする瞬間も多く、前衛性ばかりを強調するのは憚られるのだが、サンパウロ前衛派の流れと才能を正統に受け継ぐ天才グループである。今後の活動も注視したいが、本作ですでに群を抜く。
本号でインタビューを掲載しているジョアナ・ケイロスのサンパウロでの活動の中心となっているグループ。男性ピアニストのシカォンと現在のアヒーゴ・バルナベを支えるバンドの女性4人によって結成された女性優位の5人組。アヒーゴから継承したサンパウロ音楽の前衛性を汎ブラジル的な前衛性に拡大することを目指す姿勢で活動している。サンパウロ前衛派の流れと才能を正統に受け継ぐ天才グループで、本号のインタビューでアントニオ・ロウレイロが注目すべき若手としてと名前を挙げている。(月刊ラティーナ2017年6月号掲載 文:花田勝暁)
月刊ラティーナ2016年9月号掲載
(花田勝暁)