録音年 2014年 ブエノスアイレス録音 CICLO 3
曲目
1. A la final chorizo / Eduardo Pinto
2. Vossa Loca / Agustin Chungo Roy
3. Postales / Raul Carnota
4. No importa la razón / Lito Nebbia
5. El Funky del sapo / Daniel Maza
6. Un tema para Ian / Daniel Maza
7. La despedida / Daniel Maza
8. Juliana / Mauro Perez
9. Shi is Monty / Agustin Chungo Roy
10. Casi una nota sola / Daniel Maza y Agustin Chungo Roy
11. A Night in Tunissia / Dizzy Gillespie
何故かウルバノ・モラエス、フランシスコ・ファットルーソ、ポポ・ロマーノ、アンドレス・イバルブルといった世界に誇る名ベーシストを大量輩出してきたウルグアイ。その中でもウーゴ&オスバルドのファットルーソ兄弟とのトリオやレオナルド・アムエドとの超絶クアルテートで鮮烈な記憶を残してきたベーシストがダニエル・マサだ。タイトルの『Vo!!』はウルグアイ人と3分くらい話すと1回は聴くことができるであろう日常用語で母国愛を感じさせる愛嬌のよさが憎めない。とはいえ、隠しきれないほど明瞭なアルゼンチンフォルクローレ、ブラジルサンバの切っても切れない影響が2大国に挟まれたウルグアイの立ち位置を如実に表しているようで興味深い。ハーモニカのフランコ・ルシアーニやガブリエル・コルト・フンコスのフルートも優美で心地よく、南米ならではのリズムとハーモニー感覚が凝縮した珠玉作だ。
月刊ラティーナ2015年11月号掲載
(宇戸裕紀)