録音年 1951-1958年 アルゼンチン録音 BUENOS AIRES TANGO CLUB
曲目
1. Chiqué 2. MARGOT 3. LA RAYUELA 4. NO ME PREGUNTEN PORQUE 5. EL TAITA 6. TU OLVIDO -V- 7. AHI VA EL DULCE 8. NO TE QUIERO MAS 9. EL CACHAFAZ 10. DISCOS DE GARDEL 11. LA BEBA 12. MANDRIA 13. BUENOS AIRES 14. DOBLANDO EL CODO 15. REMEMBRANZAS 16. EL REMATE 17. APASIONADAMENTE 18. TANGO ARGENTINO 19. COLOR DE ROSA 20. FLOR DE PENA
“タンゴの優雅なバンドネオン”と呼ばれたエドゥアルド・デル・ピアノ(1914〜1987)は多くの楽団を渡り歩いた後、43年にアンヘル・ダゴスティーノ楽団に参加して編曲も手掛ける。47年、同楽団の花形歌手アンヘル・バルガスの独立に付き合い、彼の伴奏楽団を率いた後、51年に自己の楽団でデビュー、同年から53年にかけてパテーに20曲、54〜55年にパンパに6曲、56〜58年にはミュージック・ホールに8曲を録音する。本盤にはその3レーベルへの録音からそれぞれ11曲、4曲、5曲が選ばれている。畳み掛けるようなバリアシオン(変奏)に象徴されるキビキビとしたバンドネオンの響きは敬愛するペドロ・ラウレンス譲りのもので、40年代のピアソラ楽団からの流れも感じさせる。ドミンゴ・フェデリコやフアン・ダリエンソ楽団でも歌ったマリオ・ブストス、ピアソラやホセ・バッソのもとで歌ったエクトル・デ・ローサスの深みのある歌との相性もいい。
月刊ラティーナ2016年2月号掲載
(斎藤充正)