録音年 2014年 アルゼンチン録音 SONY
新しい解釈で聞くガルデル
曲目
1. Soledad 2. Barrio Viejo 3. Amores De Estudiante 4. Golondrinas 5. Pobre Gallo Bataraz 6. Volvio Una Noche 7. El Dia Que Me Quieras 8. ¿Por Donde Andara? 9. Caminito Soleado 10. Arrabal Amargo 11. Sueño Querido 12. La Mariposa
ギター×2、ギタロン、歌という編成だったバルドス・カデネーロスで端正で伸びのあるヴォーカルを披露していたエルナン・ルセーロ。最初の2枚のアルバムは古典タンゴ中心だった彼らも09年の最終作『君の手相』ではオリジナルを披露し、ルセーロも曲作りの中心を担った。ソロとしてもアルバム『デスプエス』の後、10年にはイラスト/漫画作家トゥテとの共作集『新しいタンゴ』を発表。そして自作を含むタンゴやフォルクローレを歌った12年の『ルセーロ』に続く新作がこれで、カルロス・ガルデルのレパートリーが若々しい響きで解釈される。ベロニカ・コンドミとの共演作もあるピアニストのパブロ・フラゲーラ、バンドネオンのラミーロ・ボエロやアレハンドロ・ブルスチーニらがアレンジを分担、バルドス時代のようなギター三重奏との曲もある。美声の女性歌手フロレンシア・ベルナレスや、お馴染みギジェルモ・フェルナンデスも華を添える。
月刊ラティーナ2015年10月号掲載
(斎藤充正)