録音年 2014年 アルゼンチン録音 SHAGRADA MEDRA
詩と歌の絶妙な融合
曲目
1. La Palabra Echa A Volar En El Canto 2. Coplero 3. Infancia 4. Fuente 5. Pueblo 6. Arbolito Del Querer 7. Seis Coplas De Mocedad 8. Soldadito De Plomo 9. Canciones Del Amor Ingenuo 10. Mi Libertad 11. Por Un Sendero 12. Elegia Para Un Niño
”詩と音楽は双子の姉妹のようなもの”アルゼンチン・チャコ州出身のSSWギタリスト、コキ・オルティスの9年ぶりの新作。shagrada medraからリリースされた『En Grupo』(02)『Parece Pajarito』(05)に続き、影響を受けた故郷の詩人アレド・ルイス・メロニと、より親密に制作された本作は、本人を迎えたポエトリー・リーディングとピアノにカルロス・アギーレを迎え、歌とギター、ピアノのシンプルな編成で美しい世界を構築。どこか谷川俊太郎の「詩と音楽」に通ずるものを感じる。チャコの州都レシステンシアといえば”屋外の博物館”と例えられる芸術性の高い街。コキがディレクションを努める地元のカルチャーセンターでは、商業的ではなく時代の流れにとらわれない自由な活動がなされ、このような詩作がリリースされることによって人々の創造の豊かさまで伝わってくるようだ。
月刊ラティーナ2015年7月号掲載
(中村信彦)