録音年 1951-63年 アルゼンチン録音 BATC
珍しいサッソーネの復刻盤
曲目
1. El Relámpago 2. La Trilla 3. La Guitarrita 4. Marejada 5. Lágrimas 6. Canaro 7. Bar Exposición 8. El Morochito 9. Tomasito 10. Rodríguez Peña 11. Tierra Negra 12. Rawson 13. Hotel Victoria 14. Negro el 20 15. Clavel del Aire 16. El Opio 17. El Choclo 18. La Clavada 19. Tierrita 20. Como los Nardos en flor
ダイナミックなスタイルで知られるフロリンド・サッソーネ楽団の1951年から1963年までのRCAビクトルおよびオデオンへの録音から器楽演奏だけを集めたCDR盤。しかし全曲網羅したわけではないので(特に今まで1度しか復刻されていない1952年録音の「アイ・バ・ラ・ジャパ」が抜けたのは残念)、コレクターは重複に注意。サッソーネのスタイルは大編成でテンポを遅めにとり、鋭いスタカートとメロディの対比を強調するオスバルド・フレセド~カルロス・ディサルリのラインにあり、現地で「サロンのタンゴ」と呼ばれるスタイル。本CDの収録曲も大半が古典で、同世代ではサッソーネ以外あまり取りあげていない 8. 9. 14. は素晴らしい名演だし、 2. 4. 7. はディサルリの名演に肉迫するもの。かねてから定評ある名演 5. 6. はディサルリ楽団のメンバーをほとんどそっくり借りて録音したと言われる。メリハリの効いた演奏はダンスにももちろん最適。
月刊ラティーナ2015年9月号掲載
(西村秀人)