録音年 1930-50年 BUENOS AIRES TANGO CLUB
曲目
●曲目 1. ゴリオン・デ・ミ・バリオ 2. アンダテ 3. アジュダメ・ア・ビビール 4. トゥ・ビダ・エス・ミ・ビダ 5. 魔法のくちづけ 6. コモ・エル・パハリート 7. マドレ・セルバ 8. ラ・モローチャ 9. ピアニート・デ・フゲーテ 10. カミニート 11. 今ひとたびの 12. リエンド 13. シータ・エン・ラ・フロンテラ 14. ロンハソス 15. ロパ・ブランカ 16. ウノ(ひとは) 17. トリステサ・マリーナ 18. ソンブラス……ナダ・マス 19. ガーラス 20. マリア 21. エル・チョクロ 22. ラ・シエギータ
ラマルケ(2000年、92歳で没)は、映画後にミュージカルやテレビの女優として、スペイン語各国で最高級のスターになった。このアーティストの大きな一面であるタンゴ女性歌手としての魅力を味わうアルバム。いま改めて聴くと、日本の歌手がうたう「カミニート」は、彼女が原点だということがわかった。また「エル・チョクロ」は、彼女がメキシコ映画で歌うために特別に書き下ろされた歌詞と表現法が、その後の標準になっている(ここでは、エクトル・エスタンポーニ編曲指揮のアルゼンチン録音で収録)。好き嫌いは別として、タンゴ史上最大級のアーティストであるラマルケの、このアルバムは、彼女ならではのヒット曲や有名曲に、地味だがさりげなく魅力ある曲を少し交え、1930~50年のビクター社での録音を、年代順に配列。彼女のファンには、これだけでは足りないに決まっているが、なかなかのベスト選曲だ。
月刊ラティーナ2014年6月号掲載
(高場将美)