3弾目ながら変わらぬ豪華な仕上がり
レコード会社を超えてサンビスタが一同に会するお買い得シリーズの3作目。コスパ良すぎでしょ! という時代の言葉で賛美したい(⇄サンビスタいい!、失敬っ)しかもポ語の歌詞でるから一緒に歌うのにもってこいだし、コスパ〜(省略)!!こういうVAシリーズものが尻つぼみの内容になってしまいがちなのは、進むにつれて、出演者が限られてしまうことも大きな要因なんだろうけれど……これは違う。ゼカ、ベッチ、アルリンド、レシetcといった重鎮が繰返しの出演を快諾。それだけでもサンバとして悪かろうはずがない基準を超えていて、楽しむ方としても安心。ラパ系の実力派も輝いているが、個人的には初登場のアイダールがクララの 8. を歌う姿に繰り返し大いに見とれた、美しいぜ〜。 20. には、マンゲイラのヴェーリャ・グアルダとベッチの娘が登場し、ベッチの名曲を取り上げているが、本作の裏テーマはベッチへのオマージュであるのも忘れずに記したい。
月刊ラティーナ2010年1月号掲載
(花田勝暁)