録音年 1939-67年 Buenos Aires Tango Club
曲目
1. Vamos corazón 2. Sosiego en la noche 3. No te apures carablanca 4. Valsecito 5. Un tal Medina 6. Doble castigo 7. Si no me engaña el corazón 8. El mismo dolor 9. Hoy me vas a escuchar 10. De vuelta 11. Motivo de vals 12. Prohibido 13. Eterna 14. Marcas 15. Triste flor de tango 16. Por una mala mujer 17. Noche de locura 18. Es hora de viver 19. Muriéndome de amor 20. Tanto
タンゴ第2次黄金期に作詞家としてたくさんのタンゴを発表したカルロス・バール(1902-1984)の作品集第2弾。この人の特徴は、1940~50年代に複数の楽団・歌手に録音された作品が数多く、曲想が幅広く、作曲者が多様という点にある。その割にすごく有名な曲はないが、おそらく一番ヒットしたのはマヌエル・スチェルとのコンビによる、よりメロドラマ的な大衆向け作品 12. 17. 19. の3曲だろう。ミゲル・カロ―楽団のメンバーとの合作が比較的多いのも特徴で、本作にはエンリケ・フランチーニとのコンビによる作品が 8. 15. 16. 18. と4曲もある。バイオリン奏者マウリシオ・ミセとのコンビによる 7. もなかなかの名作。しかしよくこれだけさまざまな曲調とテーマに取り組んだものだ。大衆歌曲としてのタンゴを代表する作詞家の一人である。しかも本作は 20. 以外、発表当時の録音が集められていて、バールの業績を振り返るには最適の選曲だ。
月刊ラティーナ2018年3月号掲載
(西村秀人)