録音年 1931年 アルゼンチン録音 BUENOS AIRES TANGO CLUB
曲目
1. SIERRA ESPAÑOLA -P.D.- 2. MIL NOVECIENTOS 3. CHA DIGO CON LA VIEJA -R.- 4. SIN UN ADIÓS 5. MARIPOSA INQUIETA -V- 6. SIN CARIÑO 7. CUA PUMMAROLLA -T- 8. LA VUELTA DEL MALEVO 9. GRANADA -P.D.- 10. POBRE YO 11. EL EMBRUJAO -R- 12. EVOCACIÓN 13. METANLÉ A LAS TORTAS FRITAS -R- 14. TARDES PORTEÑAS 15. EN MI JARDÍN -V.- 16. PERDONALO SEÑOR 17. EN UN RINCÓN DE SEVILLA -P.D.- 18. PORQUE SOS ASÍ 19. CENIZAS DE AMOR -V- 20. CHIQUILINADAS -R- 21. CARMEN DE GRANADA -P.D.-
ロベルト・セリージョと袂を分かって以降のエドガルド・ドナート楽団がブルンスウィックに残した録音は全部で134曲。この第6集でそこまでが完結となるが、年代の表記が1年ずれていて、先月紹介の3枚分66曲はすべて1929年ではなく30年、そして本盤は31〜32年の録音となる。また 11. と 12. の間に入るべき2曲が欠落している。全体的な音質の不揃いも気になるが中身は貴重。タンゴは半分以下でパソドブレ、ランチェーラが各4曲、ワルツが3曲という内容が、ダンス楽団としての当時の彼らの有り様を浮き彫りにする。 7. の略号Tは当然タンゴではなくタランテラという南イタリア由来の6/8のリズムで、これがドナート自作というのが面白い。1〜2分過ぎてからサワリだけを歌うテオフィオ・イバニェスもルイス・ディアスも、同じブルンスウィックのフリオ・デ・カロ楽団ほかあちこち掛け持ちで、当時は歌手の個性はあまり重んじられていなかったようだ。
月刊ラティーナ2017年7月掲載
(斎藤充正)