録音年 1938-1961年 アルゼンチン発売録音 BUENOS AIRES TANGO CLUB
曲目
1. Siempre Fiel 2. La torcacita 3. Florida 4. JUEVES 5. EL MOROCHITO 6. EXPESIóN CAMPERA 7. ARGENTINO SOY 8. CORDON DE ORO 9. EL AFRICANO 10. ZORRO GRIS 11. CANARO EN PARíS 12. DANZA HúNGARA N°5 13. EL ARROYITO 14. JUEVES 15. LA CUMPARSITA 16. EL RáPIDO 17. ROYAL PIGALL 18. EL ONCE 19. LA RACHA 20. TUT ANKH AMóN
ロドリゲス(1901-71)は、1936年に「あらゆるリズムのオルケスタ」指揮者として(元バンドネオン奏者)、ダンスホールで高い人気をもって長く活躍。タンゴ不調の60年代にも、コロンビアなどの国で大活躍をした。親しみやすい男性歌手の魅力が、楽団の人気を支えていたのだが、このアルバムは演奏のみを特集。 1. はウィンナ・ワルツ(演奏は田舎くさいが、それがいいのだ!)、 12. と 20. がフォックストロットである(パソドブレなど他のダンス曲も得意だった)。スタイルは、ドナート、そしてダリエンソの影響を受けた、単純明快なリズムで、ダンサーを喜ばせる。一時、A・クーポ(ピアノ・編曲)を加えて、より音楽的に豊かなスタイル(根本は不変)にしたのが、 8. ~ 11. あたり( 10. ではコントラバスのO・ムルタがチェロでソロを弾いている)。これは短期間だったが、 4. 14. を聞き比べると時代の好みの変化がわかる。
月刊ラティーナ2016年10月号掲載
(高場将美)