ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの“カチャイート”死去

090210cachaito  今週月曜日(9日)、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブなどで知られるキューバ人ベーシスト、“カチャイート”こと、オルランド・ロペス氏がハバナの病院で死去した。76歳だった。彼は10日前に前立腺の手術を行い、術後は順調に回復していたが、容体が急変したらしい。

 “カチャイート”は、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・シリーズの各プロジェクトに全曲参加したことでも知られ、父はオレステス・ロペス、叔父はかの有名なカチャオだ。2001年には、ソロ・アルバム『カチャイート』をリリースし、欧州でコンサート・ツアーも行っている。

 彼の死は同じくブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブに参加していたミュージシャンたちの死(コンパイ・セグンド、ルベーン・ゴンサーレス…2003年に死去、イブライム・フェレール…2005年に死去、ピオ・レイヴァ…2006年に死去)に続き、キューバのみならず、世界的にも音楽界にショックを与えている。

 同クラブに参加したパーカショニスト、アマード・ヴァルデスは「術後の経過もよかったのに……。私も正確なところはよくわからないんだよ。とにかく彼を失ったことはキューバ音楽界において、取り返しがつかないほど大変なことだ。」と話した。また、同クラブのトランペッターのマヌエル・“グアヒーロ”・ミラバールも「彼を失ったことはクラブにとってもキューバ音楽界においてもとても大きい。だって、彼は皆を震撼させるようなベーシストでもあり、同志でもあったから。彼の人となりも音楽の質も誰とも比較できないものだった」とコメントを寄せた。

 心よりご冥福をお祈りいたします。T

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