第28回ブラジル音楽賞ネイ・マットグロッソオマージュ

ネイ・マットグロッソ

ネイ・マットグロッソ

7月19日、リオデジャネイロ私立劇場で、28ª edição do Prêmio da Música Brasileira(PMB)の受賞式が行われる。
この賞は、1987年に歌手であり、キャスターとしても活躍していた、ジョゼ・マウリシオ・マシリーニによって計画され始まり、長く歴史のあるイベントである。現名称に至るまでは、スポンサーの名前が賞の名前として知られていた。シャープが最初のスポンサーとして始まり、1988年の第一回ではPrémio Sharp de Música Brasileiraと名付けられた。2003年には、スポンサーが電話会社のTIMに変わり、Prémio TIM de Músicaとなり、2008年まで続いた。2009年、マシリーニは思い切って、スポンサーなしで友人・アーティストだけに協力を求め、イベント開催を実現させた。こうして、ブラジル文化に不可欠なものを証明したのである。
そして、その年より、Prêmio da Música Brasileiraという名称となった。翌年から2015年まで、スポンサーはヴァーレ、2016年の半ばごろから、ブラジル銀行がスポンサーとなったが、名称は変わらなかった。
今年、第28回目はスポンサーがいないにも関わらず、初めて一般向けのチケットが販売された。1800席をこのイベントで使用する内の半分である900席が一般の方に提供される。また、イヴェッチ・サンガーロ、レニーニ、カロル・コンカ、バイアナ・システムというスペシャルゲストと受賞者の素晴らしいショーが行われる予定である。
PMBは毎年、ヴィニシウス・ヂ・モライス、ルイス・ゴンザーガ、トム・ジョビン、ジルベルト・ジルを始めとする、多くの偉大で、世界的に有名なアーティストをオマージュしている。
今回のブラジル音楽賞はネイ・マットグロッソがオマージュされる。また、その他、編曲者賞を始めとする、35部門で各3人がノミネートされた。器楽曲のソロ部門ではアミルトン・ヂ・オランダが『Hamilton de Holanda e Orquesta de Mato Grosso-Alegria』、ポップ・ロック・レゲエ・ヒップホップ・ファンキーの男性歌手部門ではシルヴァが『Silva canta Marisa』でノミネートされるなど、有名歌手やこれからのブラジル音楽界をけん引していくと思われる若い世代のアーティストが多くノミネートされている。
また、イベント開催前の今、SNSで#️VaiTerPrêmioDaMúsicaを投稿に付けてこのイベントをサポートするアーティストが多く見られる。アーティスト自ら動き、イベント開催に勤め、一般客も観覧できるようになり、今回のPMBは例年以上の盛り上がりを見せるだろう。

(リオデジャネイロ●編集部)


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