2017年前半、注目のラテン音楽イベントinロンドン!

4月18日にロンドンで公演をするフリエタ・ベネガス

4月18日にロンドンで公演をするフリエタ・ベネガス

春のロンドンは、ラテン音楽のライヴが目白押しだ。それらを一気に紹介しよう。

まだまだ寒さが続くであろう2月のロンドンにやって来るのは、ボスティッチ&フッシブレだ。メキシコのティフアナを拠点にするメキシカン・テクノの尖鋭グループ、ノルテック・コレクティヴで活躍する2人が、伝統音楽ノルテーニョとテクノを合わせた〝ノルテック〟を展開。2月10日、東ロンドンでワールド・ミュージックを発信するクラブ、リッチ・ミックスに登場する。23日はDanza Contemporanea de Cubaが、ヨーロッパ最大のマルチ・アート施設、バービカンで初公演。50年以上の伝統を誇る舞踊団が、多種多様なキューバの現代舞踊を見せる。

春の訪れを感じる3月は、新世代によるラテン・ジャズ・シーンを牽引するピアニスト、ロベルト・フォンセカの登場だ。昨年発表した新作『ABUC』を携え13日にバービカンに出演。イスラエルとキューバ出身の4人からなるエレクトロニク・グループAriwo(ヨルバ語で〝ノイズ〟を意味)がサポートする。

桜が咲き乱れる4月は、18〜29日にラテン・ミュージック・フェス『La Linea17』が開催。ロンドンのラテン専門プロモーター¡Como No!主催のフェスで、今年は8組のアーティストがロンドン各所でライヴを行う。昨年のラテン・グラミーで、新作がベスト・ロック/ポップ・アルバム賞に輝いたメキシコのシンガー・ソングライター、フリエタ・ベネガスが18日に出演。クンビアやマンボ、テックス・メックスが混在するバンド、オルケスタ・メンドーサは21〜26日に国内ツアーを敢行。同じく21日には、カエターノ・ヴェローゾが絶賛するポルトガルの男性歌手アントニオ・ザンブージョが、シコ・ブアルキを歌う一夜を披露する。25日にはオペラ仕立てのタンゴ・ショー『Violetta’s Last Tango』が開催。そして28日には、コロンビアの伝統音楽に新しい生命を吹き込み、長く貢献してきた女性歌手トトー・ラ・モンポシーナが登場する。

最後に紹介するのは、セウ・ジョルジによるデヴィッド・ボウイのトリビュート・コンサートだ。2004年に公開されたウェス・アンダーソンの映画『The Life Aquatic With Steve Zissou』でボウイの作品をカバーし、ボウイ本人からも絶賛された曲の数々を、昨年にこの世を去ったボウイと彼を愛した人たちすべてに捧げる。5月30日、ロイヤル・アルバート・ホールにて開催。

(ロンドン●岸 由紀子)


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